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ベストは中間の所にある(中庸や適度は妥協ではなくベストを意味する)

0から始めて、数値をどんどん大きくしていく。
この数値、大きくなるほど良い場合が沢山あります。

しかし、ベストはどんどん増やした所に存在するのではなく、その途中の所(中間)に存在するのです。それが自然の摂理です。

ベストが中間に存在する事は、考えてみれば当然の事です。
塩味が足りないので、塩を追加します。 足すと美味しくなります。
だからと言って多ければ多いほど美味くなるわけではありません。
しょっぱくて食べれなくなります。

美味のピーク値は、中間にあるわけです。
そのピークがどこにあるか、リアルタイムで分かる場合はそこで止めればいいです。 しかしそうでない場合、つまり後から振り返ってみないと気づかない場合、ピークを過ぎて下降している事に気づかず、どんどん増やし続けようとしてしまうのです。

お金だって途中にピークが存在します。
多ければ多いほどいい訳ではありません。 

大金を手にして人生狂う人が沢山いるのです。
大金さえ手に入らなければ、普通の人生を送っていたのに・・・。

高給取りで、贅沢な生活に慣れてしまい、リタイヤ後もその習慣が抜けずお金が足りなくなる。
町が誤って給付金4600万円を一人に振り込んでしまい、魔が差して返却拒否し使い込み逮捕される(素直に返却しないのは悪いが、そもそも誤送金が無ければこんな事件起きなかった)。

薬の摂取量だってそうです。
少量だと効きません。でも沢山飲むと体に悪いです。
ベストは中間のところにあり、それを製薬会社が実験で決めて用法用量として記載しているわけです。 

あらゆる自然現象も同様です。
雨が降らないと干ばつで農作物や水道水の確保に困りますが、降りすぎると洪水や土砂崩れなどの水害で困ります。水不足にならず、洪水にもならないベストな範囲があるのです。

電子部品のコンデンサの特性もこの考え方があてはまります。
コンデンサは周波数が高いほど電流を通しやすくなります。
しかし、あるところ(共振点)を過ぎると、一転、周波数が高くなるほど電流が通りにくくなります。

共振点を過ぎると特性が変化するのは、コンデンサと逆の特性を持つインダクタが効き始めるからです。このインダクタ特性は配線や端子の様に長さがあるものであれば意図せず勝手に付随してしまうものです。(寄生インダクタンスと呼びます)

つまり、相対する性質のトレードオフにより全体は決まります。両極端はワーストであり、その間にベストが存在する事になります。

まとめますと、ほとんどの物事は中間にベストが存在します
いわゆる、中庸、適度、と言われるものです。言葉の響きが、「ほどほど」と言う緩い感じに聞こえますが、本質はそこにベストがある事を示しているわけです

そのベストをリアルタイムで感じ取れれば問題ありませんが、後にならないと分からない場合、ベストで止める事ができず通り過ぎてしまうわけです。
つまり、折角たどり着いたベストから離れて行ってしまうのです。

この様に、中庸にベストがあると自覚できなと、過剰になってワーストへ向かっていく事になります。そうならない為には、物事の両極端を考えてみて、中庸がベストである事を意識的に自覚してみるのがよいと思います。

荒っぽい言い方をすれば 「普通が最強!」 なのです。
でも、殆どの人はそれを実感できず、途中にある最強を通り過ぎてしまうのです。


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