ガチマッチの意識考察/ガチエリアとその他ルールとの違い<スプラトゥーン2>

エリアは抑え打開だけど他ルールは攻め防衛って書いてるからエリアと他ルールは戦い方の感覚が違うなって思った

私には、絶大な信頼を置いている師匠がいる。自分のプレーに迷いが出たり、わからないことが出たりすると彼のDMを見返したり頼ったりしている。20歳も年下の彼のスプラに向き合う姿が私と同じで、それに絶対的な自信をもってプレーしている。

冒頭の引用文は、その師匠が発言したツイートだ。師匠はビーコンを置くポジションとタイミングについての考察でよく議論させてもらっているのだが、その過程で出た発言である。この発言を機に、ガチエリアとその他ガチルールとの違いについて私なりの考察をしてみたい。

ガチエリアというルールは、中央付近にある指定エリアの取り合いゲーム、と思われがちである。しかしその実態は、指定エリアはある程度(確か8割ほど)塗れたら自動的にその色に染まり、あとは塗り返されない限り塗り続ける必要はない。このため、自分たちのインク色でエリアが染まった場合その後必要なのは『エリアを塗らせない』という行為になる。これが師匠の表現した『抑え』と呼ばれる行為であり、ガチエリア攻略の一般的な考え方となる。

そのガチエリアにおける『抑え』(=エリアを塗らせない)の方法はいくつかあるが、一番シンプルに考えると、エリアに近づく前にキルする、というのがわかりやすいだろう。キルされて復帰するまでの間、敵はエリアどころかフィールドに存在しなくなるのだから、エリアは自インクの色のままでカウントが進むこととなる。抑えの方法はキルに限らない。エリアではない場所で延々と追いかけっこするのもいいだろうし(俗にいうヘイト)、相手が塗ったらそれ以上の塗り力で塗り返すのもまた抑えとなる。だが、どうやればカウントが進むか…という視点ではキルするのが一番の利がある。このため、スプラトゥーン2のガチエリアはキルゲームになりがち、というわけだ。

では相手インクでエリアが塗られてしまったときはどうしたらいいだろう。100カウントが進む前に、自インクの色で塗り返さなくてはならない。自分一人でエリアの前にスポーンと飛んで塗れたらいいのだが、相手チームは先に述べた『抑え』行為をしてくるため、そう簡単にエリアに近づけない。このとき重要になってくるのが、スペシャルウェポンという存在だ。スプラトゥーン2のスペシャルはそれなりに強い。1人より2人、2人より3人と組み合わせたらなお強い。例えば、マルチミサイルというスペシャルは、抑えで相手がキルしようと待ち構えているところを強制的にどかすことができる。例えば、インクアーマーというスペシャルは、一回攻撃されても耐えられるバリアとなり、前に進む力となってくれる。

こうしてスペシャルや味方との連携で前に出て、相手インク色の指定エリアを自インクに塗り返すことを、『打開』と呼ぶ。打開ができたら、そのまま今度は自分チームが『抑え』のターンに入る。相手は打開を仕掛けてくる。それをどうやって潰して抑えを継続させるか…メインでの対面力か、サブを駆使したトリッキーなプレーか、それとも味方との連携か、はたまた相手のスペシャルに対しこちらもスペシャルか。

…と、以上が一般的なガチエリアの戦い方である。ガチエリアというルールが、攻撃と防衛という概念ではなく、抑えと打開という言葉を使うのは、指定エリアを「塗らせないようにする」「塗り返したらまた塗らせないようにする」というゲームなのだ。

一方で他のガチルール、ガチヤグラ、ガチホコ、ガチアサリはどうだろう。これはちょっとガチエリアとは異なり、積極的に指定のカウントを取りに行かなくては勝てない。指定のカウントは、ヤグラに乗ったり、ホコを進めたり、アサリをゴールすることでもらえる。この行為ない限りはカウントは取れず、カウントを取るためには攻める必要があり、カウントを取らせないためには防衛する必要がある。ここにエリアとそれ以外の意識の違いがある。

このガチエリアにおける抑えと打開という考え方が私はとても好きだ。そして抑えでうまく相手のキルが取れたときや、ヘイトを稼げたときはとても楽しい。よく遊ぶドラクエ兄さんは長射程を愛用しているので、相手の射程外からのキルで打開のきっかけや打開潰しを行うことも多く、これまた脳汁がでる試合が多くある。そういえば、例のシニア杯決勝の動画でも「落ち着いて打開しよう」「今打開だよ」という言葉をかけながら我々は戦っていたのを聞くことができると思う。

ガチエリアはエリアを塗り合うゲームだと思ってた人、ちょっと考え方を変えて相手に塗らせない行為を探して考えてみたらどうだろう。そしてガチエリアでは、師匠のいう、抑えと打開という考え方で戦ってみると、もしかして勝利へとつながるヒントになるかもしれない。


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