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❤︎PINK FUCK DAYS❤︎🎨

  眠る前に毎日、ぴんく色の明日を想い描く。ローズピンクベビーピンクショッキングピンクシクラメンピンク、桜色シェルピンクローズペールマゼンタ。ぴんくにはたくさん種類があるから、ぴんくだけで隅々まで明日を染めたいなあと願いながら目を閉じると、そこにはアンティークの洋館でフリルいっぱいの天蓋ベッドの上に、シルクのお部屋着で眠る私。"王子様よりもっともっとおもしろくて素敵ななにかに出会いたいな……"と、うとうと夢見心地で、夢へと堕ちる。

 目が醒めると、わたしのぴんく色の夢は秒針がすすむにつれひとつひとつ裏切られていく。なんか、なぜかなんでか、生きていくにはぴんくだけじゃぜんぜん足りない。絵の具が足りないのだろうか、どうしてなのか理由もわからない。ぴんくは200種類もあるのに。だから仕方なく仕方なく目に涙を浮かべながらすきじゃない色を、色々なすきじゃない色を注ぎ足して注ぎ足して、今日を埋めてようとする。よくわかんない色になりながら、泥みたいな色になりながらなんとか今日を埋め上げる。私が1日掛けて頑張って染め上げた色。すごく滑稽な色。ほんとバカみたいな色彩で、疲れて呆れて涙もでない。

 それでも、裏切られれば裏切られるほど、明日のぴんくはよりぴんくになる。ぴんくはハングリーで反抗的なハート型の色。ぴんくの脳みその少女はすべて、反骨精神で成り立っている。夢を重ねるほど、ぴんくを重ねるほど特別にかわいいぴんくが出来上がっていき、未来には特別なぴんくだけで今日を染める1日を必ず過ごすのだ。何日も、何日も。

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