ゼンショーホールディングスがココスを売却する可能性

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。
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今日見ていくのは、株式会社ゼンショーホールディングスです。
すき屋など数多くのお店を運営しております、こちらをご覧ください。

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有名店をブランドを多数抱えていることがお分かりいただけると思います。

さて、2019年11月にこんなニュースがありました。

ゼンショーホールディングス(HD)は7日、ジャスダック上場のココスジャパンを完全子会社化し、2020年2月18日付で上場廃止すると発表した。子会社の日本レストランHDを通じてココスジャパンとの間で株式交換する。グループ内のレストラン業態を子会社の傘下に再編し、事業を効率化する。
ココスジャパンの普通株式1株に対し、ゼンショーHDの普通株式0.67株を割り当てる株式交換を実施する。ゼンショーHDは00年にココスジャパンを連結子会社化しており、現在、子会社を通じて54.47%の株式を持つ。まずゼンショーHDが日本レストランHDを引受先とする第三者割当増資を実施。日本レストランHDが所有するゼンショーHD株とココスジャパン株を株式交換し、上場廃止する。
ゼンショーHDでは7月にグループのジョリーパスタも上場廃止し、日本レストランHDの子会社に再編していた。上場維持に必要なコストを圧縮し、出店や配送面などの相乗効果を高める。
また、ゼンショーHDは同日、20億円を上限とする自社株買いを発表した。増資による株式の希薄化を防ぐ。

どうやら、ココスを完全子会社化するようです。
さらに2019年7月にはジョリーパスタも上場廃止をして、完全子会社化したようです。

面白ポイント!!支払い利息の増加

早速こちらの資料をご覧ください。

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業績は好調なようです。

続いてこちらをどうぞ。

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支払い利息が前期に比べて2倍になっていることが分かります。
つまり借り入れを増やしているという事ですね。
借り入れをしてまで完全子会社化を進めているという事です。

続いてこちらをどうぞ。

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完全子会社化した、ココスやジョリーパスタはレストランカテゴリーに分類されます。

ではなぜ、業績好調とはいえ借り入れを増やしてまで、不振に陥っているところを完全子会社化するという戦略を取っているのでしょうか?

ニュースの通り上場維持コストの削減をする、より機動的な意思決定をするなどがあると考えられますが、私の予想ではまだ重要な理由があるのではないかと思います。

その理由を考えてみましょう。

まずはココスの決算書を見てみると関係会社貸付金という項目が40億円も計上されています。
また、ジョリーパスタの決算にも関係会社貸付金が8億円、逆に関係会社借入金が1億円ほど計上されています。

具体的にどうなっているかは分かりませんが、基本的にこういったケースでは親会社(ゼンショーホールディングス)が全体の資金を集めて、必要なところに貸し出していくという方策を取っている可能性が高いと思います。

単純に言うと、ココスやジョリーパスタが稼いだお金をゼンショーホールディングスに貸し付けて、ゼンショーホールディングスが必要なグループ会社に貸し出すという形という事です。

完全子会社化のメリットの1つとしてあるのが、配当金に課税がされなくなるという事があります。
つまりココス買収について今後の流れとしては、ゼンショーホールディングスは一旦ココスからの借り入れを返済して、その金額を丸々配当金としてもらうという事をするのではないかと予想されます。

ゼンショーホールディングスの未来

ではなぜ、そんなことをするのかというとテコ入れを行い業績改善をするとともに、売却交渉もするためではないかと考えられます。

貸付金として残しておくと、売却価格は上がりますがその分税金が増えてしまうので損をしてしまうわけです。
課税されずに配当として受け取ったほうが得だという事です。

さらに完全子会社化したことで売却の意思決定も格段に速くなるというわけです。

ジョリーパスタやココスは先ほどの資料の通り、業績不振で株価下落傾向にありました。
なのでそこで安く完全子会社化して、これまで稼いだお金を配当として課税されずに受け取り売却するという狙いなのではないかと予想します。

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