弁護士ドットコムの決算に見る未来と新規事業立ち上げの方

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今日見ていくのは弁護士ドットコム株式会社です。
こちらの資料をご覧ください。

会社名ともなっている弁護士ドットコムを運営していることで有名ですね。
ご存知の方も多いと思いますが、ウェブ上で弁護士に質問できるプラットフォームです。
ハードルの高い弁護士相談をラフにした素晴らしいサービスです。
最近ではそれを横展開させた税理士ドットコムも運営しています。

そして弁護士ドットコムは2020年3月現在、約1000億円の時価総額となっています。
実は、これだけの評価を受けている理由は資料右下にあるCLOUDSIGN(クラウドサイン)という電子契約書のサービスにあります。

契約書はいまだに紙が主流ですが、今後はクラウド化効率化の追い風も受けて電子化が主流となっていくでしょう。
また、金銭にかかわる契約書は紙で保存すると収入印紙が必要となります、億単位の契約だと数万円~数十万円の収入印紙が必要となりそのコストはばかになりません。
電子化すると収入印紙の添付が必要なくなるため、導入費用を十分にペイ出来ることからその浸透は早いのではないでしょうか。

そして、この電子契約のサービスは数千億の規模に成長するのではないかと言われており、このクラウドサインは現状8割ほどの市場シェアを持っています。
高評価なのも納得ですね。

電子契約書を導入する際のハードルは、「法律的に大丈夫なの?」とか「データの取り扱いは大丈夫?」などがメインになるのではないかと思います。

だからこそ、弁護士ドットコムを運営しているその法律に対する信頼感が有効になるわけですね。

このクラウドサインのサービスを始めたのは自社の資産の1つである、イメージというものを有効に活用した素晴らしい施策だったと思います。

新規事業を立ち上げるうえで、今の自分の会社がどのようなイメージを持たれていて、これを始めたらそのイメージがどうなるかというのを考えるのは非常に重要だという事ですね。

前置きが長くなりましたが、今回は弁護士ドットコムの今後を考えていきましょう。

それでは早速こちらの資料をご覧ください。

売上高が33%増加しながらも利益は34%減と、増収減益となっているようです。

ではどうしてそうなったのでしょうか?

こちらの資料をご覧ください

クラウドサインの広告を積極的に打っているようで広告宣伝費が一気に増えていることが分かります、前年度は3.5億円ほどだった広告宣伝費が今期は第3四半期の時点で6億円になっています。

つまり広告費の増加が減益の理由だという事です。

続いてこちらの資料をご覧ください

導入企業がすごい速度で増加していることが分かります、業界シェアも80%という事で広告の効果が出ていますね。

今後も積極的な広告戦略に出るのでしょうか?

どうやら第4四半期はテレビCMを実施しないようです、第3四半期に広告費の影響で営業赤字となったのが要因のようですね。

ベンチャー企業は赤字でもシェアを取りにいく企業が多いですが、弁護士ドットコムは黒字化をかなり意識しているようですね。

弁護士ドットコムの未来!!

広告費を減らしていく事にするわけですが、今後成長していく事が出来るのでしょうか?

こちらの資料をご覧ください

クラウドサインNOWについてはソフトバンクが販売を開始するようです、実店舗でのpaypayの浸透率見ればわかる通りソフトバンクの営業は非常に優秀だといわれています。
現代においても、結局企業にサービスを導入してもらうためには泥臭く営業する人材が欠かせませんので、ソフトバンクに販売をしてもらうというのは有効でしょう。

クラウドサインの浸透のためには、まず大企業を取りに行くことが重要だと考えられます。
電子契約を行うためには、契約を行う双方がサービスを導入する必要がありますので大企業に導入されれば必然的に取引を行う多くの中小企業にも導入されていくという事です。

主要事業としていきたいクラウドサインは、コストコントロールをしつつも、外部の営業力を利用するなど賢く業績を伸ばしている印象があります。

今後も堅実に利益を出しつつ業績拡大を続けることを予測します!!

しかし黒字化を意識してリスクを避けています、もちろんそれが悪いわけではありませんが、リスクを取らなければいけない場面は今後必ず訪れるはずです。
今後取るべき時にリスクを取ったチャレンジが出来るのかは重要なポイントになりそうです。

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