パーク24の決算から考える未来

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今日見ていくのはパーク24株式会社です。
Timesなどの駐車場のサービスで有名ですね、その他にもレンタカーやカーシェアリングのサービスなどを提供しています、モビリティーの会社といえるでしょう。

さて、こんなニュースがありました。

パーク24、純利益30%減 11~1月 海外駐車場が低迷

パーク24が27日発表した2019年11月~20年1月期の連結決算は、純利益が前年同期比30%減の25億円だった。海外駐車場の運営事業が低迷した。繰り延べ税金資産を取り崩して税負担も増えた。
売上高は2%増の807億円だった。国内の駐車場運営は主力の時間貸し駐車場「タイムズパーキング」の運営件数が1万9177件と、前期末から1%増えた。消費増税に伴う値上げも浸透した。
営業利益は7%減の51億円だった。海外駐車場は英国を中心に低迷した。物価連動で変動する駐車場の賃借料の増加が重荷となった。
20年10月期の通期業績予想は据え置いた。連結売上高は前期比5%増の3330億円、純利益は34%増の165億円を見込む。自社で展開するレンタカーとカーシェアを融合した「タイムズカー」が伸びる。

どうやら海外事業の不振もあり減益となってしまったようです。
自動車業界ではMaaS化やEV(電気自動車)シフトなど100年に1度の変革期といわれています。
特にMaaS化はパーク24にとっても直結する課題だと思いますので今後がどのようになっていくのか考えていきましょう。

まずはこちらの資料をどうぞ。

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事業利益を見てみると、不振とのことでしたが海外事業の事業利益は伸びていますね、当初の予測には到達できなかったという事なのでしょう。

国内駐車場事業も減益ではありますが、数年間を通してみてみると増加傾向にある事が分かります。
カーシェアリングなどを提供するモビリティー事業も伸びていることが分かります.

事業利益を見てみても、やはり駐車場事業がメインの会社だといえますね。

続いてこちらの資料をご覧ください。

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駐車場事業の伸びは規模の拡大によって成り立っていることが分かります。
この4年間で駐車場件数は26%も増えており、台数も20%増えているようです。

続いてはこちらの資料です。

画像3

カーシェアリング事業の成長も規模を拡大させていく事によって伸びていることが分かります。
このカーシェアリング事業はシェアリングエコノミーの拡大と相まって今後も成長が見込まれており、駐車場も運営している現在のパーク24は駐車場の稼働率も上げられるので、現在の高評価につながっています。

パーク24の未来!!

パーク24は基本的に規模の拡大を進めることで、成長を図ってきていることが分かったと思います。

現在はMaaS化のような、大変革期が訪れています。
現在の自家用車の稼働率は4.2%だといわれていますが、自動運転が完成してMaaS化が進むと自動車の台数が最適化されていき稼働率が上昇していきます、という事はもちろん駐車場事業の収益率も落ちていく可能性が高いという事です。
さらにカーシェアリングのような形のシェアの形態も無くなっていく可能性があります、自動運転になるとドライバーのコストが必要なくなり、事故も減るので保険などのコストが減りますのでタクシーのようなサービスを低価格で受けられるようになる可能性が高いからです。

しかし自動運転は想定より完成が遅れており、いつ自動運転が完成し、それがいつ普及するのかとなると全く見通しが立っていません。

とはいえ、早いスピードで大きなパラダイムシフトが訪れる可能性もあります。
規模の増加を進めれば進めるほど大きな変化が訪れたときには、大規模な撤退戦を行う必要性が出てくるという事で、かかるコストも大きくなっていきます。
つまり規模の増加とともにパーク24の抱えているリスクは増加しているわけです。

また今回の決算では、まだ大きな変革が起きていないにもかかわらず規模の拡大に反して減益となる決算が出てきました、今後大規模な撤退戦を行う必要性が高そうな駐車場事業では、規模の拡大から稼働率を重視した収益性の向上の路線へと変更していったほうがいいのではないでしょうか。

自動運転の進捗とともにリスク管理を進めていけるかに注目です!!

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