東芝の決算にみる粉飾決算その後

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントに絞って説明していきます。
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今日見ていくのは株式会社東芝です。

それではまず、こちらのニュースをご覧ください。

[東京 26日 ロイター] - 東芝<6502.T>は26日、上場子会社の東芝プラントシステム<1983.T>と西芝電機<6591.T>に対して行っていた株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。
東芝プラントシステム株のTOBは買い付け予定株式数の下限1636万株を上回る4424万株の応募があった。西芝電機株については買い付け予定株数の下限478万株を上回る1496万株の応募があった。東芝は両社を完全子会社化し、両社は上場廃止となる。

東芝は完全子会社を増やすという選択肢を取ったようですね、なぜこのようなこのような選択をしたのでしょうか?
そして今後はどうなっていくのでしょうか?

その理由を理解するのには、粉飾発覚後の流れを理解しておいたほうが分かりやすいと思いますので今回は大まかな流れの説明をし、次回はその理由と東芝の今後について書いていく2部構成で行こうと思います。

まず、2015年に発覚した粉飾決算で東芝は約2300億円以上利益を水増ししていたことが判明しました。
ひとつ重要な事なんですが、利益を水増しするという事は納税額が増えますざっくり今の税率である35%で計算すると約800億円ほど多く納税してくれていたわけです。

株主以外は、もはやありがとうですね!!

ただ、その間、質の高い経営をしていたらもっと利益増えてきちんとした納税額が増えていた可能性がありますから、素直にありがとうと言ってはいけない気もします。

さて、粉飾決算後の東芝は以前買収していた「ウエスチングハウス・エレクトリック」という会社の原子力部門に大きな簿外債務がある事が判明し、親会社保証をしていたために、大赤字を計上することになります。(この説明は長くなるので割愛します、面白いのでいずれ書くかも?)

その結果東芝は債務超過に陥ってしまいます。
債務超過というのは純資産がマイナスになっている状態です、ちなみに純資産とは資産から負債を引いたものです。
ざっくり説明すると、会社の価値がマイナスになってしまったという事です。
この債務超過が2期連続してしまうと上場廃止になるというルールがあるため、上場廃止かと大きな話題となりました。

面白ポイント!!債務超過と倒産の違い

よく債務超過と倒産を同じに考えている方がいますが、全くの別物なので注意です。

例えば、元ZOZOの前澤さんが、趣味でカフェ経営を初めてお客さんが全然来なかったとしても、自己資金をカフェに貸し付けていけば債務超過ですが倒産しません。
つまり倒産するのは債務超過になった時ではなく、お金が無くなった時なわけです。

実際に債務超過だけど何年も経営している中小企業はざらにありますよ。

その後、2018年3月期の債務超過を解消するために、東芝メモリという当時絶好調で数千億の利益を出す半導体の会社を売却することを決め、これによって2期連続での債務超過は免れる見込みとなりました。
その後世界的な半導体不調がやってきましたので、偶発的ですが結果的に非常にいい時期に売却できたんですね、不幸中の幸いです。

しかし、中国での許認可の問題で売却が難航します。3月の決算期に売却が間に合わない可能性が高くなり、東芝は増資を行い外国資本を大きく注入することで債務超過を回避しました。

しかしこの外国資本というのが、その後の東芝に大きな影響を与えることになるんですね、ハゲタカ的な奴です。

こういう時外国資本を批判する方って多いですが、日産の不調時にも日本企業はどこも手を挙げなかったから、ルノーが支援しましたし、Lineも旧ライブドアメンバーという事で支援しなかったのは日本企業です、だからNaverが親会社になったんですね。

個人的には、大変な時期にリスクを取って投資した企業を批判するのはお門違いだと思っています。

さて、その後東芝は減資を行うわけですがそこが面白いポイントです。
減資から未来が見えるからです、これは次回説明します。

という事で今回は粉飾後の大まかな流れを説明しました。
それでは次回に続きます!!

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