3分で分かる一番屋の決算から考える黒字化を維持できる飲食店の特徴

どうもコージです! 私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。 そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今回取り上げるのは株式会社壱番屋です、カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ)の運営をメインとしている企業です。
店内飲食とテイクアウトの両方とも需要があるココイチの現状がどうなっているのか気になりましたので、今回はココイチの現状と今後について考えていこうと思います。

そして今回はいつもより短めでサクッと解説する回にしてみようと思います。

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売上高は14.1%減の442億円、営業利益は50.8%減の25.5億円、純利益は46.7%減の17.3億円となっており、減収減益となってしまっていますがコロナ禍でも黒字を保てていた事が分かります。

赤字転落してしまった飲食店が多いですが、やはりテイクアウトの需要も大きい業態ですからその強さがあったと考えられますね。

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また、ココイチでは直営とフランチャイズの運営を行っている訳ですが直営店の売上は前期比8割弱まで減少している一方でフランチャイズ向けの売上では前期比9割弱となっており、フランチャイズ向けの売上が大きかった事も今回黒字を保てていた大きな要因の1つだと分かります。

フランチャイズ運営ではもちろんフランチャイズオーナーさんと、リスクと利益どちらも分け合う事になりますので、今回の新型コロナのような事があった際には受けるダメージも小さくなりやすいという事です。

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店舗の状況としては、外出自粛や時短要請があった事から既存店ベースでは店内売上は28.1%減と大きく落ち込んだようです。
しかしウーバーイーツや出前館といった配達代行を促進した事もあり、宅配とテイクアウトを合計した弁当売上は34.3%増となったようです。

やはりテイクアウトやデリバリーの需要が大きい事も、黒字化の1つの要因です、普段からテイクアウトやデリバリーを行っておくというのは今後の飲食店経営においてはリスク低減という事を考えても重要になりそうですね。

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ちなみに粗利率を計算してみると、前期の47.3%から46.3%へと1パーセントほど悪化している事が分かります。
しかしさらに1つ前の2019年2月期では45.2%でしたし、2018年2月期では46.3%でしたので、粗利率は横ばいであると考えてよさそうです。

フードデリバリーは、もろもろの手数料を取られると売上の4割近くが手数料として取られてしまいますので利益率の悪化が起きる可能性もあるわけですが、意外と粗利率の悪化は起きていないようです。

作る量などが増える事でコスト削減に繋がったり、来店者数は減っていますから店舗人員が高稼働となる事でコスト面では相殺できているのかもしれませんね。

という事で、ココイチでは店内飲食は大きく業績が悪化するものの、テイクアウトやデリバリーの需要が大きい業態であることと、リスクを低減できるフランチャイズ向けの売上が大きい業態である事から、コロナ禍でも業績が悪化しつつも黒字化を維持できていますし、今後に関しても業績の大きな回復は難しくとも黒字というのは十分に維持できると予測します!!

やはり、テイクアウトやデリバリーの需要がある飲食店やフランチャイズ展開している飲食店は黒字というのが維持しやすい状況にいる事も分かりますね。

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