ゲオの決算に見る、メルカリと巣ごもり需要の増加から考える未来

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今日見ていくのは「株式会社ゲオホールディングス」です。
DVDなどのレンタル事業で有名ですね。
また、最近よく見るセカンドストリートなども実はゲオが運営しています。

こんなニュースがありました。

ゲオHD<2681>は大幅反発。新型ウイルス感染拡大を背景に、外出を控える動きが今後も強まるとみられている。その分、巣ごもり関連消費の拡大が想定されるとして、同社などは恩恵が予想される関連銘柄と位置付けられているもよう。安倍首相が全国の小中学校・高校などに一斉休校を求めるよう要請したことで、目先、こうした需要は一段と急拡大が見込まれる形にも。

家にこもる人が増えるだろうから、レンタル事業が活性化して業績が向上するだろうという予測から株価が上昇したようです。

という事で今回はゲオの今後を考えていきましょう。

こちらの資料をご覧ください。

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増収減益となっているようで、販管費の増加がそのまま減益要因となっているようです。

続いてこちらの資料をご覧ください。

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増収の要因としては、レンタル事業の落ち込みをセカンドストリートなどのリユース系(中古品売買)の増加でまかなっていることにあるようです。

最近ではリユース市場が拡大傾向にあるのですが、その大きな要因はメルカリなどのフリマアプリの影響があります。
メルカリなどを利用するようになることで、消費者の多くが中古に対する抵抗感がなくなっていくという事です。
フリマアプリの活性化は、リアル店舗も含めてリユース市場の市場規模拡大につながるという事ですね。

今もフリマアプリ市場では激しい競争が続いていますから、シェア拡大のために各社が様々な施策をとり市場規模が拡大するとそれに付随してセカンドストリートなどのリアル店舗での中古市場も活性化していくので、その点はゲオにとっても好影響がありそうですね。

続いてこちらの資料をご覧ください。

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現預金が減少して商品が増加していることが分かります、先ほどの説明の通りゲオはリユース事業を積極的に進めています、リアル店舗型の中古販売はメルカリなどとは違い在庫を抱える必要があるのでキャッシュフローは悪化するという事ですね。

続いてこちらの資料をご覧ください。

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さきほど販管費の増加がそのまま減益に直結していると書きましたが、その内訳としては人件費の増加と地代家賃の増加が大きな影響を与えていることが分かります。
これもリアル店舗型だと、人を雇う必要もありますし場所を確保する必要があるのでコストがかかるのですね。

つまり、セカンドストリートの事業は拡大しているがリスクも大きくなっているという事です。

しかしレンタル事業はどう考えても今後さらに縮小していくでしょうし、リユースは市場規模自体が拡大していますので、多少リスクが増加してもこのリユース事業を進めていくことは必要でしょう、結局伸びている市場で戦うのは常套手段です。

さて、この人件費や地代家賃の増加に対するコスト増加を改善するためにはどうすればいいでしょうか?

ゲオの未来!!

このコスト増加を抑えるためには、明らかに市場規模が縮小しているメディアレンタル事業でコスト削減をしていく必要があるでしょう。

レンタル事業の市場をしっかり見極めて、残存者利益をうまくとれる程度まで規模を縮小し、リユース事業のコスト増加と上手く付き合っていく必要がありそうです。

という事は、今回のニュースにあった家にこもる人が増えるのでレンタル事業の業績が向上しそうだというのは、短期的に見ればプラスでしょうが長期的に見ると業績好調の分だけ撤退戦が遅れてしまいマイナス要因になる可能性があるという事です。

もし短期的にレンタル事業の業績が好転したとしても、規模の縮小をしっかり進めていけるのかに注目です!!

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