のれんについて優しく説明してみる
どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。
今日はスシローの決算について書こうと思っていたのですが、決算を読んでみると、のれんと無形資産が非常に大きなポイントでした。
なのでのれんや無形資産を知らないと理解できないと思いましたので、そもそもそれって何?というのを今回は紹介して、次回はスシローについて書こうと思います。
のれんや、無形資産についてはググればいくらでも説明は出てくるので今回はのれんについて日本一優しい説明をすることを目指して書いていこうと思います。
まず企業の株価はどう決まるのでしょうか?
ざっくりと数式化すると
株価=(現在の企業の価値)+(未来への期待)
このようになります、つまり会社を買おうと思った時には未来への期待の分だけ多くお金を払う必要があるわけです。
さらにここに、金銭換算する事が出来ない価値も加わります。
例えば優秀な従業員なんかがそうですね。
つまり今100億円の価値がある会社を買おうと思うと150億円かかったりするんですね。
そして、のれんとはこの多く払った50億円分の事を言うんです。
このイメージでのれんを考えてもらえば間違いないですが、正確に言うと間違っているので、正確性を求める方はググってみてください。
会計基準ごとの、のれんの取り扱い
のれんですが、採用している会計基準によって取り扱い方法が違います。
ちなみに日本で認められている会計基準は、日本会計基準、米国会計基準、IFRS(国際会計基準) の3種類あります。
日本の会計基準ではのれんは、20年以内に毎期償却しないといけないというルールがあります、償却年数は20年以内であれば自由です。
例えば50億÷10年で毎期5億円づつ費用化していく必要があるという事です
毎期業績を押し下げる要因になりますから、意思決定者はそれを嫌がったりしますので、純粋な経済活動が妨げられてしまうのが問題点です。
一方、米国会計基準、IFRSではのれん償却の必要がありません。
なのでM&Aをよく行う企業は、業績を良く見せたいのでIFRSを採用していることが多いですね。
しかし一生費用化しなくていいわけではありません。
減損テストを行いその結果次第では費用化する必要が出てきます。
のれんとは未来への期待だったりするわけですから、もちろん期待通りにならないことがあるわけです。
50億円分期待していたけど、どうやら20億円しか成果がでなそうだぞとなったりするんですね。
その見直しをやってねっていうのが減損テストです。
さて50億円分の、のれんを計上してから5年後に減損テストをすると20億円だとなったとします。
日本の基準だと5億円×5年で25億円分すでに費用化しているので減損金額は
(50億円-25億円)-20億円=5億円が減損損失となります。
一方米国、IFRSだと
50億円ー20億円=30億円が減損損失となり、一気に大きな損失を出してします可能性があるんですね。
IFRSを採用するのれんの大きな企業は、一気に大損失を出す可能性があるので要注意という事です。
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