ヤマトHDの決算にみる置き配を容認できない理由

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今日見ていくのはクロネコヤマトでお馴染みのヤマトホールディングス株式会社です。

さて、こんなニュースがありました。

2020年の宅配業界のキーワードは「置き配」になりそうだ。増加を続ける荷物と人手不足の解消につながる合理化策で、アマゾンジャパン(東京・目黒)と日本郵便は20年から置き配を全国で展開する方針を固めた。態度を決めかねているのが大手2社だ。サービス低下につながりかねないとの懸念が拭えず、とりわけ対面配送の高品質サービスを看板にするヤマトホールディングスは置き配との距離を測りかねている。

アマゾンや日本郵便は今年から置き配を全国展開するようですね、一方ヤマトは置き配に対しては慎重な様子です。

個人的には再配達とかになると、申し訳なくなるのでガンガン置き配してほしい派です。

それはさておき、なぜヤマトHDが置き配に対して慎重なのでしょうか?

面白いポイント!!増収減益から分かる想定外の人余り

それではこちらの資料をご覧ください

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ヤマトHDですが今期は増収減益となっています。

その理由は書いてある通り、宅配便単価が上昇した一方で、近年話題になっていたヤマトHDの働き方改革の流れで、人員の増加、賃上げ等を行ったことによって人件費が増加してしまったためです。

ヤマトは集配体制を構築して今年度から、減らしていたアマゾン等の大口法人からの集配量を増加させる予定でした。

しかし、アマゾンはここ数年でヤマト抜きでの配送網を構築していったため、ヤマトの想定通りに集配量の回復がしなかったわけです。

それによって、固定費である人件費の増加を賄えるだけの売り上げが立たなかったという事です。

本来であれば人件費の増加を賄えるほどの集配量での増益を見込んで、増加する人員の量を決めたと思いますから、人手という意味では余力を残した状態だと考えることが妥当です。

つまり、置き配にするという事は単価を下げて量を増やすという事ですから、人手に余力のあるヤマトにとっては単価を下げてしまいさらなる減収減益を招くことになってしまうわけです。

なのでヤマトとしては、サービスを向上させてより高単価に持っていきたいわけです。

ヤマトHDの未来!!

正直高価なものでなければ置き配で嫌だという人は少ないのではないでしょうか?

最近では宅配BOXなど設置している住宅も多いですし、高単価を実現していく路線は難しいのではないかと思っています。

正直ヤマトHDは戦略ミスをしたと思っており、賃下げや雇用を切るハードルが高い日本においては方向性の修正が非常に難しいので、今後は厳しくなっていくと予想します。

集配量が固定費増加を賄えるほど回復するかがヤマトの注目ポイントです!!

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