キャノンの決算にみるリストラの可能性

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今日見ていくのはキャノン株式会社です。
カメラや複合機、プリンターなどが有名な会社ですね。

こんなニュースがありました

キヤノンは2019年12月期の通期連結決算を発表した。売上高は3兆5932億円(前年比9.1%減)、営業利益は1746億円(49.1%減)、当期純利益は1251億円(50.5%減)。減収減益の要因は、景気減速の影響を受け、産業機器における顧客の投資抑制、収益性の改善に向けて構造改革を計画通り実施した結果としている。なかでもカメラ事業は、スマートフォンの影響から市場縮小が加速している影響を受けている。

どうやら大幅減益になってしまったようですね。
これだけの大幅減益でありながらも、ニュースを調べてみるとほとんど記事がなく日経新聞などはこのようなニュースを出していました。

てっきり好決算を発表したのかと勘違いしてしまいましたが、中身を読んでみるとどうやら2020年の見通しが28%増という事で、今回の決算発表(2019年度)は50%減だったという事が最後に小さく書いてある記事でした。
ちなみにキャノンは2019年期には3度の下方修正をしていますのでこの見通しの怪しさも相当なものです。

この報道姿勢には、名誉会長である御手洗さんの権力のヤバさを感じずにはいられません、圧倒的なフィクサー感です。

それではこちらの資料をご覧ください。

画像1

全てのセグメントで減益という非常に厳しい状況であることが分かります。

なにより厳しいのがこの減収減益の要因となっているのが、主力商品の市場規模の縮小だからです。
みなさんの身の回りでも複合機で言えばペーパレス化が進んでいたり、カメラではスマホに代替されてしまったりしていますよね。

市場規模が縮小しているという事は、業績拡大は非常に難しい、というか無理です。

続いてこちらの資料をどうぞ。

conf2019j_ページ_1

conf2019j_ページ_2

これは2020期の見通しです、先ほども書きましたが2019期も同じような予想をかかげ3度の下方修正をしています。

今回の業績不振は何か問題があったり、投資期であったりするのではなく純粋に市場規模の縮小なわけです。
そこに新商品を投下したからといって業績回復にはつながる可能性は極めて低いですのでこの見通しは相当怪しいです。

キャノンの未来!!

厳しい状況下で、業績回復のための一手は何かあるかといわれれば、もうリストラしかないです。

同じように複合機やプリンタを主力とするリコーでは1万人規模でのリストラをしています。
人員削減をして収益性を高めて新規事業を進めるというのが、最もベターな1手ではないでしょうか。

しかしそう出来なそうな理由もあります、名誉会長の権力者御手洗さんが終身雇用を重視する発言を以前から続けています。
今更リストラをするというのは本人からすれば晩節を汚すような気持ちでしょうから、御手洗さんがいる間はリストラというのは難しいでしょう。

という事で、今後数年単位でキャノンは収益性が低下し厳しい状況が続くとのではないでしょうか、さらに来期も業績の下方修正を繰り返すことも予測します。

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