ミニストップの決算にみる、親子上場の難しさ

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今日見ていくのはミニストップ株式会社です。

早速ですがこんなニュースがありました。

ミニストップ、20年2月期最終赤字59億円 コンビニ苦戦
2020/2/18 20:59
ミニストップは18日、2020年2月期の連結最終損益が59億円の赤字(前期は9億1600万円の赤字)になる見通しと発表した。従来予想は5000万円の黒字だったが、一転して3期連続の赤字となる。

コンビニエンスストアの売り上げが想定に届かず、繰り延べ税金資産約24億円も取り崩し税負担が増える。イオンフィナンシャルサービス株約69万株を親会社のイオンに売却することも発表した。売却益10億円を計上するが、本業の不振を補えない。

売上高に相当する営業総収入は前期比5%減の1950億円と、予想を60億円引き下げた。レジ横のカウンターで販売する食品や飲料が計画に届かない。韓国のコンビニ事業も日韓関係が悪化した19年7月以降、売り上げが計画を下回った。

営業損益は32億円の赤字(前期は5億5100万円の赤字)と、14億円の黒字予想から2期続けて赤字になる見通しだ。

どうやら赤字予想となってしまったようですね。

早速こちらの資料をご覧ください

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売上は1588億円から1479億円へと、営業利益は10億円から-25億円へと減収減益となっていることが分かりますね。

コンビニ各社は完全に、拡大路線からの転換点を迎えていて不採算店舗の閉店を推し進めています。

ミニストップも第一四半期に193店舗を閉店しています。
さらに既存店売上高は99.9%となったことを発表しています、ほぼほぼ横ばいですが不採算店舗を閉店しているので本来上昇していなければいけない数字ですよね。

面白ポイント!!子会社の保有比率の上昇

こちらの資料をご覧ください

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じつはミニストップは海外事業の売上高のほうが大きいことが分かります。

続いてこちらの資料をご覧ください。

PowerPoint プレゼンテーション

実はミニストップの店舗数が最も多いのは韓国なんです、今期の減収減益の要因としても日韓関係の悪化も関係しているでしょう。

続いてこちらの資料をご覧ください

PowerPoint プレゼンテーション

さらに、2019上半期の段階では営業利益が出ているのは韓国市場だけです。日本市場は大規模閉店などの特殊要因もありますが、韓国への依存度が高いんですね。

続いてこちらの資料をご覧ください

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今期ミニストップは子会社の韓国ミニストップの株式を追加取得していることがわかりますね、先ほどの資料の通り営業利益が出ているのが韓国だけなのでその市場での持ち分を増やしたいというのは分かります。

ミニストップの未来

韓国子会社の追加取得に大きな資金を投じたわけですが、コンビニ市場は飽和していますからその資金を新規事業に投じるということも出来たわけです。

しかしそうしなかったのはなぜでしょうか?

それはミニストップはイオンの子会社だからという事が考えられます。

イオンからすれば新規事業や全体の戦略を作るのは自分のところでやるから、ミニストップにはコンビニ事業だけをやってもらいたいんですね。

という事で収益改善のための1手が営業黒字の韓国ミニストップの追加取得ぐらいしかなかったという事ですね。
ちなみに同じような状況にあるのが、伊藤忠の子会社のファミリーマートです、ファミマも新規の事業を行う可能性は低そうですだからこそ最近は大規模なリストラを発表して話題になりましたね、人が余ってしまうのですね。

という事で、ミニストップは新規事業を進めていく可能性は低いですしコンビニ市場では4番手という難しい位置にいますので今後はさらに厳しい状況になっていくのではないでしょうか。
ファミリーマートと同じように早期退職の募集があるかもしれませんね。

今後は、さらなる減収減益を予測します!!

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