レオパレスの決算から考える倒産の可能性
どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントに絞って説明していきます。
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今日見ていくのは株式会社レオパレス21です。
サブリース問題、施工不良問題など近年多くの問題が露呈しました。
改めて倒産の可能性について考えてみようと思います。
まず短期の支払い余力を見る指標として、流動比率というものがあります。
流動資産を流動負債で割ったもので100%超えていれば大体大丈夫って感じの指標です。
・流動比率についてはこちら
・流動比率についても書いたライザップの決算記事はこちら
この指標はざっくり財務の健全性を見るうえでは使いやすく便利な指標なのですが詳しく見ていく上では甘い指標です。
さて、それはどうしてでしょうか?
実は流動資産の中にも現金化されない項目があり、流動負債の中にも支払い義務のある支出を伴うもの、以外の項目があるからです。
もっと詳しく見ていかないと実際の数値感は分からないという事ですね。
それでは、こちらの資料をご覧ください。
流動比率は94%で100%を下回っていますから若干の不安があるという水準でしょうか。
それでは、赤丸部分を見てください、それが流動資産の中にも現金化される項目と、流動負債の中で確実に支出を伴う項目です。
それぞれ集計すると
現金化される資産:約760億円
確実な支出を伴う負債:280億円
とうい事で、非常に余裕のある数字という事が分かりますね。
さてそれでは何故危険だといわれるのでしょうか?
それは引当金という項目に理由があります。
この引当金というのは会計の中では結構特殊な項目です。
基本的には不確実性のあるものは排除されるのですが、この引当金だけは不確実性のある項目ながら計上されています。
引当金をざっくり説明すると、確定ではないけど将来このぐらい支払いが必要になるかも・・・ってな感じの数字です。
それではこちらをご覧ください
この赤丸部分が、今回の一連の問題の中で大きく増加した引当金です。
この引当金が700億円以上あるわけです。
この数字を先ほどの数字に加えると
現金化される資産:約760憶円
負債:約1000億円
こうなるわけです。
これがレオパレスが危険とされる理由なわけです。
しかし、引当金とは不確実性のあるもので見積もりにすぎません。
さらにレオパレスのケースで言えば、調査中であるため不確実性が高めなわけです。
なので私は、多めに計上してある可能性が高いと考えてきました。
つまり財務的には実は余裕な状態にあると考えていたわけです。
しかしこの四半期でさらにこの補修関連工事損失引当金という、施工不良に対する補修のお金の引当金が増加しました。
レオパレスの状況で、少なめに引当金を見積もるという企業のガバナンス状態は相当怪しいものがあるといわざるを得ません。
とりあえず騒動が落ち着くのを待って、なあなあで行こうとしているのではないかと思わざるを得ません。
レオパレスの未来予測!!
今後も小出しで工事関連の引当金が増加する可能性があります。
逆張り投資は危険なのではないでしょうか?
今後は引当金の数値に注目してみていくといいと思います!!
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