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躁うつ病と僕の700日の遭難日誌「はじめに」

はじめに

これは、僕の病の記録である。
僕の病とはつまり、「双極性障害」またの名を「躁うつ病」という。
「躁うつ病」とは躁状態とうつ状態を繰り返す病である。「躁」の状態も、人ぞれぞれ違うらしいが、僕の場合は「なんか今日は気持ちがそわそわしているなあ」という軽躁状態と、「ああ、俺はダメな人間だ。死んでしまいたい」というような、気持ちが激しく落ち込むうつ状態を繰り返す。僕の場合は、だいたい、月一回、このうつ状態がやってくる。つまり、月に一回「死にたくなる日」がやってくる。そんな感じだ。
月に一回「死にたくなる日」がやってくるというのも、僕は観察の結果たどり着いた。その観測結果にたどり着いたのは、まあ、ここ最近のことで、それまではランダムにやってくる(と思い込んでいた)うつ状態に、悩まされ、傷つけられ、そして、周囲を傷つけていた。そして、少し回復し、またうつになる。ひたすら、ひたすら、ひたすら、その繰り返しだった。
このエッセイ集を出すにあたって、タイトルを『躁うつ病と僕の700日の遭難日誌』とした。これは2023年5月に開催した僕の個展のタイトルと紐づけている。エッセイ集を書くにあたって、個展とは違うタイトルをつけようと思ったのだが、やっぱり「遭難」を入れたタイトル以外考えられない。
そんなわけで、「遭難」に「日誌」を付け加えて、「遭難日誌」とした。
これは僕が、躁うつという海の上を、ひたすらにのたうちまわり続けた、そう、記録である。精神疾患が「発覚」してから、まさしく遭難の日々だった。まるで、海の上を、200年も、300年も漂い続ける難破船のように、時に嵐に見舞われ、時には穏やかな凪の時間があり、停泊できるような小島を見つけてたり。まるで海上を漂うかのごとくの日々だった。

日誌は2019年から始まる。
僕は、最初、適応障害と診断された。それが「遭難」の始まりである。
まずはそこから、ゆっくりと読んでみてほしい。


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