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むしろ、オンラインライブ授業がいい!(1)

もうクタクタ。

野菜ではない。僕のことだ。野菜だったら、クタクタを通り越して、とろけ始めている。鍋のネギ、翌日におじやで食べる、あの感じくらい。

Zoomを使い、オンラインでのライブ授業を始めて1週間が経つ。月曜から木曜まで毎日4時間ずつなので、今日まで16時間やったことになる。こんな経験初めてで、学びも多い4日間になったので、せっかくだから学びを共有しようと思う。


授業の始まりを作る

まず、僕のライブ授業はストレッチと瞑想、そして英語の歌を踊りながら歌うところからスタートする。休校期間中になまった身体をしっかり動かして欲しいのもあるし、授業の始まりの合図を作る意味もある。オンライン授業はチャイムや号令がないので、切り替えが子どもにとって難しい。ストレッチや瞑目、そして歌で息を吸ったり吐いたりすることは、いい切り替えになっているはず。


リアルな教室よりも安心した一体感を感じられる理由

ライブ授業のいいところは、生徒との一体感を常に感じられること。いつもの授業と同じくらい、それ以上に感じることもある。リアルよりも感じる瞬間、それは「チャット」の機能のおかげだ。

基本は子どもたちの声はミュートにしており、彼らの声は聞こえない。チャットに関しては、生徒同士ではプライベートチャットを使えないようにしているが、生徒は全体に、そしてプライベートに僕にだけチャットを送れるようになっている。だから、子どもたちは僕の踊りに「ダサい」「息切れしてるよ」とか辛辣な言葉を投げ、僕はそれに「うるせー」とツッコむ。また、生徒がチャットでボケることもあるので、僕がすかさずツッコむ。そうやって笑いが生まれていく。

よく考えれば、これは教室の風景と同じようだ。少し違うとしたら、教室よりも子どもたちの声が平等だ。チャットを送った子の声はすべて僕に届き、僕は誰の声も聞き逃すことはない。また、教室では前の席にいる子や「声が大きい」子の声が教室内を支配し、ぼそっと呟く子たちの小さいけれど光る一言が拾えないが、チャットではどの声の大きさも平等に同じ文字で示される。だから、普段は声が小さい子の声を拾って笑いにかえることができるし、うるさい子の声やキツイ言葉はスルーすることもできる。

そうやって、チャット機能をうまく使うことで、教室の中が安心した場になるだけではなく、画面上の子どもたちが大笑いし、授業と同じように盛り上がることもあるのだ。実際、最初はこのチャットでのやりとりにラグがあった。しかし、4日足らずで子どもたちの反応は速くなってきており、僕が言葉で話し、子どもたちがチャットで返すスピードは普段の教室レベルに近づいてきている。


放課後を作ることで、子どもたちの繋がりを生む

ライブ授業をやって気がつくのは、授業が終わると生徒はバラバラになってしまうこと。普段であれば休み時間でクラスの仲間と外で遊んだり、近くの席の子と何気ない会話をしたりする。しかし、ライブ授業では授業が終わって教室を退出すると、子どもたちは自分の家に戻ることになる。学校で1番楽しく意味があるはずの休み時間や友達との交流が全くなくなってしまうのだ。

そこで授業後に「残りたい人はどうぞ」と言うようにしてみた。すると一緒にご飯を食べたり、画面共有してみんなでマイクラをやっていたりと、まるで休み時間や放課後のような空間ができ始めたのだ。もしかしたら、リアルの学校の空間よりも自由に、そして他の目も気にせずに自分の気の合う仲間と繋がることができるのかもしれない。新クラスになり、初対面だった子たちも共通の趣味を見つけLINEを交換し、いつのまにか意気投合していた。


「学校が再開するまで仕方ないからオンライン授業を行います」という感じで始まったが、実際やってみると、実はオンラインライブ授業の方がいいこともいっぱいあることがわかってきた。むしろ学校にいたら起こる面倒くさいこと(いじめ、同調圧力、授業妨害など)は、ほとんどないしすごくいいのではないかと思う。

次回は、オンラインライブ授業で英語の授業を行うとどうなるかを書こうと思う。そして最後には、担任としてこの期間を子どもたちにどう過ごすように背中を押しているかを書こうと思っている。そんな三部作をお楽しみに!



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