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今じぶんにあるものを愛おしむ〜イタリアのある家庭でのホームステイから学んだこと〜

イタリアBornoでのホームステイ15日間を終えました。今まで他の場所でもホームステイをしましたが、今回が最長。素敵なご夫婦に、3人の子どもたち、そして僕が到着して2日後に車に轢かれてしまった犬との7人での生活が素晴らしかったので、みなさんに共有します。

僕が最初にホームステイをさせてもらった南イタリアとは異なり、Bornoという地域は酪農が盛んでバターやチーズが美味しい。そのため、パスタは茹でたパスタをボウルに入れてバターとチーズのソースで合えるだけといったシンプルなもの。近所の人から買った卵、炒めたパンチェッタのカルボナーラもボウルで合えるだけ。パスタを調理するのにフライパンを使わないのです。最初は「家族の人数も多いし手抜き時短料理なのかな?」と疑いましたが、これらが絶品で驚き。

イタリアで一番美味しいと感じたパスタは手作りのカルボナーラでした

イタリア人は、まずパスタ(炭水化物)を食べ、その後お肉や魚やチーズ(タンパク質)、最後に野菜を食べるのですが、野菜もとっても簡単な調理法。洗ったサラダ菜やトマトがそのまま食卓に並び、各自が皿に取って自分で切ったり味付けする。事前に調理するとしてもとても簡単。美味しかったのはマッシュルームをニンニクと水でクタクタになるまで煮て、最後に塩で味付けする。簡単なのに本当に美味しい。

彼らはオリーブオイルのパスタをあまり食べませんでした。理由を聞くと「近くで生産されるバターが美味しいから」。野菜も2週間同じ種類のものが食卓に並んでいました。理由は近くで作られた季節のものだから。自分の家の近くでこの時期に採れたもの、作られたものの方が新鮮で美味しい。そして移動コストもないので安い。自分の手の届く範囲にあるものに幸せを感じ、それを愛しているのです。

パルミジャーノ コクがあって美味しい
シンプルだけど、最後チーズをかけると贅沢な料理になる


食べ物だけではありません。この家の子どもたちはスマホもタブレットをほとんど使っていませんでした。田舎なので、もちろん娯楽施設もありません。でも周りには豊かな自然がある。暇になったら、森を歩き、野生のイチゴをおやつ代わりに食べる。庭でサッカーやフリスビーをやって遊ぶ。雨の日は本を読んだり、カードゲームをしたり、みんなでソファーで映画を見る。兄妹で宝探しをしていた時もありました。自分にないものを望むわけではなく、今じぶんの周りにあるものを愛し、楽しんでいました。

雨の日は家の中でレゴ
森に遊びに行って、きれいな花を見つける


この家族をを見ていると、「幸せ」って言葉が自然と浮かんできてしまう。彼らにとって幸せとは、何かがあること(ないこと)ではなく、「今じぶんの手の届く範囲にあるものを愛おしく思えること」なのです。つまり考え方、感じ方の部分。

今のじぶんを愛おしく思う

こんなシンプルな答えですけど、イタリアでの1ヶ月半で学ばせてもらいました。Grazie!!

最後の夜に撮影した集合写真 変顔バージョン


夏のお話会では、こんな感じで幸せの話を多くの場所でさせていただきます。ヨーロッパだけではなく中東の幸せの話もします。ぜひ聴きに来てください。

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