猫日記
猫カフェにいきました。
職場の仲間たちとの飲み会の前、ちょっとした空き時間。そんなときにふらっと癒やしを求めてはいってしまいます。迎えてくれる店員さん。「リピーター1名様」の声。猫たちは生き物なので初回はいろんな注意事項を店員さんと確認する時間があるのですが、2回目以降はパスできるのです。少し誇らしい気持ちで猫にあげるためのおやつを買いました。500円。ペロペロキャンディのような可愛い見た目なのに出汁のようなにおいがします。猫用のスープに棒をつけて冷やし固めたものみたいです。500円のペロペロキャンディ、出汁味。
おやつを購入してから気づいたのですが、時刻は15時、お店では猫たちのおやつタイムでした。店員さんが持っているのは私よりも上等なおやつ。無力。なすすべなく店員さんのもとにしっぽをまっすぐたてた猫たちが集まっていくのを眺めていました。かわいい。しかし人間と同じで、群れずにひとりでいる猫たちもいます。おやつにわき目も振らず各々くつろいでいる猫たち。一匹猫。そのこたちにおやつをあげることにします。
1匹目。踏み台になった左手にふわふわの手触りと肉球のあたたかさが伝わってきます。さりさりと規則正しく凍ったえさが削れる音。別の子にもあげようと2匹目……
ぜんぶ持っていかれました。飴を舐める派と噛む派がいるように、少しずつなめて削って食べる子とその肉食の歯でガリガリ噛み砕いてしまう子がいるみたい。しかも、噛み砕いて棒から外して持っていったはいいけど、凍ったえさは口先で突くたびに前に滑っていってしまい、それに続いてその子はどんどん歩いていってしまいます。歩いていったあとにえさが溶けて跡ができていました。かたつむりみたい。
猫は気ままです。私は猫を大好きだけど、猫は私をなんとも思っていなくて、なんとも思っていないなりにそこにいることを許してくれているような、何も言わずただ存在を受け入れてくれるような、思い上がりかもしれないけれどそんな態度でいてくれるのが嬉しいのです。猫じゃらしで遊んでいると、ふといなくなって、どこへ行ったかと探すとお気に入りの狭い寝床で寝ている。そんなことを遠方の母にメッセージで送ると、「猫もあなたに癒やされて幸せになったのだわ」と返ってきました。そうだったら嬉しいな。
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