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感覚を大切に

モーツァルトの交響曲35番を今朝起き掛けにかけて聴き始めてみるとどうも違和感がある。左右のバランスが逆、もしくはなんかおかしい。
・ジャケットの解説が1964年で録音はそれよりも前のはずで古いから録音状態が良く無いのだろうか?でもそれ以前の他のアルバムでもまともに聴こえているので古さのせいにはできない。
・オーケストラの配置が何となくコントラバスが左から聴こえてくるので、そう言うオーケストラの配置もあるのだろうか?と調べるがそのような例はなさそう。
・アンプやスピーカー周りの左右を間違えているのでは無いか?とか考えたが昨日まで問題がなかったしチュックもしてみたが問題ない。

人間の感覚なんてあてにならないと思うけど、音楽は感覚で聴いているのでその時の感覚が大事だとも思う。でももしかしたら明日同じレコードを聴いたらまた違った聴こえ方がしたかもしれない。

話は飛ぶが、私の感覚なんてあてにならない例として、真空管アンプのカップリングコンデンサーを数千円のオイルコンデンサーに変えた時には、プラセボ効果も影響してなんとなく違って聞こえるものだが、数日もすると本当に違ったのかどうか定かでなくなる。きっと変わっているのだろう?でも私のダメ耳ではよくわからない。

そんなことを考えながら、この違和感を何とかしたいと目の前のオーディオセットを凝視していたら、もしやレコードプレーヤーの問題かもと閃いた。
そこで、左右のバランスに関係するところとして、インサイドフォースキャンセラー(アンチスケーティング)のつまみを指定内の1.75gから思い切り4gへ変えて右側を強くしてみた。すると、コントラバスが右側から聞こえて期待していた気持ちの良い配置に戻った。逆に思い切り1gまで下げてみたところこの位置でもそれほど悪くない。でも、このままではレコードによくないと思いもう一度指定内の1.75gに戻したら、期待している気持ちの良いバランスで聴くことができた。もしかしたら、たまにこのつまみをいじってあげないといけないのか?などとボリュームを回して接点を活性化させるようなイメージの対策を考えた。

ところがしばらくして、レコードのエンドが来て針をもとの位置に戻したら、針の周りに毛玉になるほどの埃が付いていることが分かった。なんだ、実は埃のせいで針がちゃんと音楽をピックアップしていなかったのだろうという事に気が付いた。
教訓として、レコードをかける前にはクリーナーをかける事、そして、針先のクリーニングをする事が気持ち良く聴くための鉄則であると学んだ。きっと、諸先輩方から、針を大事にする事、レコード盤を傷めないことを考えればあたりまえだ!とおしかりを受けるでしょう。といっても不精な私は今回ぐらいはいいかななんてその鉄則を飛ばしてしまうのですが。。。

たとえ無精者でも、感覚を大事にいい音を聴こうとしているからいいか。なんて少しばかり自分を擁護している今日雨の日です。

(写真は、本、カラー実体配線図で作る真空管アンプ2の6BM8シングルパワーアンプ/岩村先生を参考に自作)