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磐梯高原エリアの可能性と大会への思い|第53回福島ブロック大会主管文

一般社団法人猪苗代青年会議所
2023年度 第45代理事長 宮澤重嗣

 「最高の遊び場、猪苗代。」

 私たち一般社団法人猪苗代青年会議所が活動する猪苗代町・磐梯町・北塩原村からなる磐梯高原エリアは、奥羽山脈の中にあり、福島県のシンボルで宝の山と親しまれる霊峰・磐梯山と澄んだ湖水の美しさから「天鏡湖」と称される猪苗代湖を抱え、日本で2番目に大きな磐梯朝日国立公園が広がっています。湖面標高514mと全国でも有数の標高の高さで、高冷地・豪雪地帯に属し、そうした環境が育んだ火山景観や受け継がれる山岳信仰、湖・沼・森が織りなす変化に富んだ美しい景観、そして、そこから生まれる多様なアクティビティが魅力の地域です。

 一方で、磐梯高原エリアは、2045年には高齢化率44.23%になると推計されており、共同生活の維持が困難な「限界自治体」になりつつあります。また、世界経済フォーラムでは、2020年生まれのこどもたちは、祖父母世代と比べ、洪水に見舞われる回数が2.8倍、猛暑を経験する回数が6.8倍であることが報告され、気候変動による深刻な気象災害が増え、生活の基盤を揺るがしかねない状況になっています。

 そうした中、政府が発表した「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太方針)」では、成長戦略の柱の一つとして、地方経済・雇用を支える「観光立国の復活」が示され、人口減少が進む中、観光等を通し交流人口を拡大させることで、地域の活力を取り戻し、地方創生を図るとしています。さらに、コロナ禍での地域への関心の高まりは、自然やアクティビティ、文化の体験に向かう人の流れを創出し、観光スタイルを変化させ、国立公園を始めとする「自然観光」に注目が集まっています。

 
 リジェネラティブ(回復・再生)
 サステナブル(持続可能性)のその先へ―

 私たちの生活は「環境」に大きく影響を受けています。その生活の積み重ねが文化となり、歴史となり、他にはない地域の価値を生み出しています。よく資源は「モノ」「ヒト」「コト」と表現されます。「モノ」を放置したままでは恵みを得ることはできません。「モノ」に「ヒト」の手が加えられることで価値ある「コト」が生まれます。つまり、「ヒト」がどんな価値観を持つかがまちづくりを左右します。

 今、世界では、現状を悪化させないだけでなく、環境・社会・経済にとってプラスになるよう前進するというフェーズへと移行してきており、その概念がビジネスにも取り入れられてきています。磐梯高原エリアは、時代のニーズに即した資源に溢れ、今、正にその大きなポテンシャルを発揮できる時機であり、第53回福島ブロック大会は、「リジェネラティブ(回復・再生)」という持続的かつ発展的な新しい価値観を提唱するチャンスであると考えます。

 それぞれの地域には特有の自然・文化・歴史など価値ある資源があります。JCメンバーはもとより県内各地より多くの方にご来場いただき、地域の資源を守り、磨き、未来へつないでいくために、その保全や再生、利活用のあり方などについて知り、新たな気づきを得、想いを高められる大会にしたいと思います。

 結の精神でつながる魅力的で誰もが憧れる福島の実現のため、主管となる猪苗代青年会議所メンバー一同、主催者である福島ブロック協議会の皆さまと力を合わせ、「リジェネラティブ(回復・再生)」をテーマに、心躍る、心揺さぶる大会を共に創り上げていくことをお誓い申し上げます。

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宮澤重嗣/MIYAZAWA Shigetsugu
會津藩祖保科正之公を始め、歴代會津藩主を祀る「土津神社」禰宜。
「幸福感受性の回復」という使命のもと、健やかな人間形成に資する會津武士道の矜持である「義」の心の発信に努めている。

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