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「お酒が飲めて楽しい」という話(2020.5.18)

タイトルですべてを言い切った・・・。後は蛇足です(笑)

▼小説のせい

酒(アルコール)が飲めるような年齢になる前から
ずっとお酒に対してあこがれがあった。

それは、小説の所為である。

どんな!小説にも!酒が!出てくる!

今でこそ、オーガニックでエコでエシカルな(※馬鹿にしてませんよ)小説もあるのかもしれない。
が、私の読んできた文学では、
みんなが酒を飲んでいた(断定)。

昔のエッセイ本。枕草子と徒然草。
私は枕草子と徒然草のファン(というか、清少納言と兼好法師のファン)だが、
どっちにも酒の話は出てくる。

徒然草に

友達の家で酒盛りになったが、
「今つまみがこれしかなくて」
と言われて「味噌」で飲んだけど、全然しみじみ楽しかった

みたいな話があった。
(※と私は信じている。たぶんあったと思う・・・)

めちゃくちゃ印象に残った。
お屠蘇すら飲んだことない、名古屋の中学生の私にとって
味噌=赤味噌である。

味噌で酒?!

と思ったが、最近、「つけて味噌かけて味噌」みたいなやつで、酒がぐいぐい飲めました。
兼好法師はお酒好きであったようである。
平安時代の酒は、たぶん今の日本酒のような透明の清酒ではなく、どぶろく的な濁り酒だったろう。
アルコール度数高そうだ(笑)
味噌はどんな味噌だったんかのう(たぶん赤味噌ではなかったであろう・・・)。


小説を一番読んでいた中高生の頃、
小説家(特に私小説家)なんてヤクザな職業の人は、
みなアル中で、最後は肺病か自殺するんだと思っていた(極論)。
太宰の所為である。

その他、
村上龍(酒っていうかもう)
村上春樹(ビール)
山田詠美(カクテル)
森瑤子(お酒のある描写が本当に上手)

あたりは大人の小説で酒の描写が出てくる。

さらに、時代劇にはまった時期もあり、こっちもやたら酒の描写が出てくる。
外国文学でも同様で、ウイスキーやカクテルとか、
いろんなお酒の描写が出てくる。

ますます期待は膨らんだ。
でも当時、私は酒の味の想像が全くつかず、「ジュースみたいな」味を想像していました。
なんとなく甘くておいしいものなのかな?と思っていた気がします。

▼母校のありがた~い教え

大学1年生になったとき、まず最初に「アルコールパッチテスト」を受けた。
大学が無料でやってくれるやつ。いろんな意味でさすが母校だと思う。
パッチを貼る。体質的に酒が飲めない人は赤くなる。
パッチを取ってもなんともない。まっ白であった。
つまり「酒は弱くはない」という判定だ。

係の人から「女性で酒が強い人は、アルコール依存症になりやすいので気をつけてください」と言われた。
酒を飲み始める前に、ガツン。
ありがたいお話である。今も肝に銘じている。

酒が弱い人は、すぐに酔って気持ち悪くなったり寝ちゃうので、
それ以上、アルコールを摂取することがない。
「中途半端に飲める人」が危ないのだ。
あとアルコールの分解力は体重によるところもあり、
基本的に女性は男性より体重も軽いので、
依存症になりやすいとのこと。

私の大学時代は、今ではもう考えられないが、学生が酔いつぶれるなんてことはザラだった。。。(※後輩に聞いたところ、現在は適量を楽しむ校風に変わったようです)

4月。新入生歓迎会の季節。
高田馬場駅には、つぶれた学生がマグロのように転がっていた。
死屍累々とはこのことである。
(※イッキ飲みは絶対いけません。もし泥酔して意識をなくした人がいたら、迷わず救急車を呼びましょう)

私も、本当にダメな人間ですが、誰にも強要されてないのに自分で勝手に飲みすぎて、急性アルコール中毒になり、救急車のお世話になったことがあります。気づいたら病院のベッドの上でオシメ・・・。全然自分で気づかないうちに、限度を超えていた。友人後輩先生方にはご迷惑をお掛けしました・・・救急車呼んでくれてありがとうございます。さすがに1か月間は禁酒しました(酒瓶を見るだけで気持ち悪かった)。

▼大人なのに! 酒の痛恨ミス・・・

その後も、社会人になってからも何度となくつぶれ(おい)
そのたびに、先輩がタクシーで送ってくれる、という
すごい飲み方をしていた。。。(本当にありがとうございました)

それで翌日、多方面に謝るのだが、
ある時、その謝罪メールを、社内ネットで
普通だったら会えないめちゃくちゃ偉い人
(関連会社の社長のような方人)
に間違えて送信したことがある・・・。

二日酔いで気持ち悪いし、恥ずかしいし、やばいし、本当に死にたかった。
(幸い、その社長もお酒好きな方で、「気にしなくていいですよ」と優しい返事を下さった・・・。)

だいたい、楽しいとつい飲みすぎて、気づいたら自分の適量を超えている。
その時のすさまじい気持ち悪さ。
しかし、二日酔いが治るとケロリと忘れてしまう(おいおい)。

35歳過ぎてからは、ようやく自分の適量がわかったらしく、
なんとか自力で帰れています♡
(人として当たり前です!)

でも一人で家で飲んでて
一人で気持ち悪くなり
一人で苦しんで
一人で治す、
みたいなことも、年1くらいであります・・・。
何やってんだ・・・。


▼どんどん飲める幅が広がる楽しさ

最初に飲んだのは「甘いチューハイ」だったが、
「酔わないな」と思い(←発想がおかしい)
梅酒を飲んでいた。ビールは苦いなあと思うばかりであった。

ビールが美味しくなったのは、社会人になってからである。
何か頑張った後、苦労した後のビールは本当に美味しい。

焼酎も飲めるようになった。
これは、
・冬はビールだと寒いからあったかいものがいい
・アルコール度数が高い酒、ということで行きついた。
芋焼酎が好きで、だいたい黒霧島のお湯割りを飲んでいます。

酒飲みになるにしたがって、
「甘い味」が要らなくなる。
そこで行きついたのがウイスキーサワー(ハイボール)。
ウイスキーのソーダ割。
甘くなく、アルコール度数も高い(そして美味しい)。
私は、名古屋 円頓寺のバー「パプリカ」で、
デュワーズハイボールを飲むのがお気に入りである。
パプリカのハイボールは本当に美味しいです。

ワインも試してみたが、ワインが一番あぶない。
酔いが来るのが遅いようだ・・・。
だいたいハーフボトル以上飲むと、つぶれることがわかったので、
最近は、高くて美味しいものを、少しだけ、飲むことにしている。

カクテルは、山田詠美の小説の所為で(笑)ジントニックが大好き。
初めてのバーで迷ったらジントニック。
あとモヒート。
すっきりしたものが好き。

そしてついに、今年。
日本酒が飲めることが証明された。
今まで、日本酒は悪酔いしそう、ということで避けてきたが、
そんなことはなかった。
ビールを飲むとテンションが上がって楽しくなるが、
日本酒は酔いがゆっくりやってくる。
心が静かになる。

なお、酒の種類によって悪酔いしたりしなかったり、というのは迷信らしい。
私は長らく、「ワインと日本酒が体質的に合わない」と思っていたが、
単に、飲みすぎか、安い(=品質が良くない)だけだったようだ。
どんな酒でも飲みすぎたら、気持ち悪くなります。
あと安い=添加物が入っていたりするのでそれで気持ち悪くなるらしい。
一番良くないのは、チャンポン(次々にいろいろな種類のお酒を飲むこと)らしい。


▼好きなお酒の飲み方

そんなこんなで立派な”アル中”。
いろんな失敗もしてきましたが・・・今はぎりぎりうまく付き合えているかなと。

私は大勢での飲み会よりも、
気心の知れた少人数での飲み会か、
大好きな友達と、サシ(1on1)で飲むか、
一人で飲むのが好きです。

私と友達は、だいたい酒の飲み方が似ている。
というか、酒を飲むときは飲み方が似ている人と飲みたい。
お茶とケーキで盛り上がれる友達もいれば、
酒の飲み方が合う人とは酒を飲むっていう感じだろうか。

一番嫌いなのは、”どうでもいいヤツ”と酒を飲むこと。
酒に失礼(マジで)。
とりあえず飲みに行く、とかはないですね。
話が面白くないと飲んでも楽しくないですからね。
となると、私は酒を飲んで喋ることが好きなのかもしれない。


でもねー
こんな酒飲みだった私も、
居酒屋にはこの1か月以上行っていません。
オンライン飲みはあっても、友人と直接会って、卓を囲むことはできない。
きっとこれからもそれは続くだろう。

さみしー(´・ω・`)

オンラインって、(これはテレ東の佐久間Pが言っていたのだが)「クロストークができない」ということ。複数で飲むとどうしても「回し」がちになってしまい、結局「会議」みたいになってしまう。リアル飲み会だと、2時間のうち、6人いたら3:3で分かれてしゃべる、みたいなこともできるのだが。あと、やはり居酒屋のできたてのごはん・おつまみが食べたい(笑)

お酒の席って、話が思わぬ方向へあっちこっち行ってしまうことが面白い。早くリアル飲みしたいなあ。


▼酒は憂いの玉帚か?

酒飲みは、なんでも理由をつけて酒を飲む言い訳にします(断言)。

いいことがあったから
がんばったから
暑いからビール
寒いから熱燗
花がきれいだ

・・・ポジティブを増幅するのが酒。では、酒を飲めば、苛々やさみしさなどネガティブな感情もまぎれるだろうか? 

私の経験上ですが、
一緒に楽しく飲んでくれる人がいれば、嫌なことを忘れられるかもしれない。
でも、ネガティブになってる時に「一人」で酒を飲んでも
あまりいい結果にはならない。


酒の飲み始め(ほろ酔い)は精神がアッパー↑になって
楽しくなってくるのだが、
だんだん気持ちが落ち込んでくる(ダウナー)↓。

酒じたいが忘れさせてくれるんじゃなくて、
一緒に飲んでくれる人がいる、
飲みながら「話を聞いてくれる人」がいるということが
大事なのではないかと思う。

コロナのステイホームで
やることがなくて、断酒会に出ることができなくて
断酒していた人が元に戻ってしまうということもあるようです。

アルコール依存症になったら、一生涯、酒を止め続けなくてはいけない。でもテレビなどではお酒を取り上げる番組(酒を飲みながらトークする番組など)が増えていて、これは辛いだろうなあと思う。この文章だって酒のことを書いているわけだし。喚起してしまうかもしれない。

オンライン飲みは帰宅しなくていいので
アル中になりやすいという説もある。

やっぱり、
酒は楽しく!(たまに羽目も外しちゃうけど)適量を守って!
そして、好きな人と飲むのが吉!!

リアルもオンラインも、どうでもいいやつと義理で飲む酒は美味くない(オンラインだとより苦痛)! 

「はじめまして」の顔合わせや歓迎会など、「きっかけ作りで行っておいた方がよさそうなやつ」以外は、行きたくない飲み会を断る勇気

なお、私の友人の中には「うまい酒があれば何(誰)でもいい」というツワモノもいますが(笑) それは酒への愛>>>>>>>>そいつへの興味 っていうことなので、それもまたよし!!!


これからも書き(描き)続けます。見守ってくださいm(__)m