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CONTAX T2を再び手に入れた

1993年、CONTAX T2というコンパクトカメラを買った。渋谷のさくらやで、税込84000円だった。写真学校に通う前には、旅の友としてあちこちに連れて行った。その後、仕事で写真を撮るようになってからは主に一眼レフを使うようになり、さらにその後、仕事もプライベートもデジタルで撮るようになって、もうこれは使わないかなと思って、2005年に中古カメラ屋に17000円で売却した。それから9年、ふとオークションに出ていたT2を見つけ、なぜか心惹かれるものがあって、25600円で落札した。売らなきゃ良かったかなという話にもなるが、まあ、売ってみなければ分からなかったというか、まあいいか、と。でも、1993年には戻れない。その頃私は主に感度50のVelviaというフィルムを使っていたのだけれど、後に写真のことを色々勉強して、それから当時の写真を見てみると、ぶれていたりピントが甘かったり、露出に問題があったり、まあとにかく、これではダメだなという写真が多い。で、2014年。とりあえず感度1600のネガカラーフィルムを入れて、撮ってみた。撮ってみて思ったのだが、今時1600など全然足りないんです、室内とか。OLYMPUS PENでさえ感度5000とか6400とか普通に使えるし、真っ暗闇でも感度25600+手ぶれ補正で、何とか絵になってしまったりする(ノイズは目立つが)。それが、手ぶれ補正もなく感度1600では、もう、今、撮りたいものが全然撮れないことが分かったんです。じゃあ屋外はどうかというと、昼の屋外だと、全然余裕なんですけど、というか、ネガカラーなので2段+補正でオーバーに撮るくらいの方がシャドウがよく出るとか思って、じゃあ何のための1600なのかと。それで、実はこの後、感度100のリバーサル(Velvia 100)も使ってみたんですけど、そうしたら思いのほか1600も負けてない感じで、少なくともWebにUpする分には、1600も全然綺麗なんです。やっぱり100だとちょっとでも暗いと辛いし。でも青空とかVelvia100の方が圧倒的に美しい。悩ましいところです、どっちを使うか。というか、どっちも使わずにOM-D E-M1持って行けば済む話なんで、どうでもいいという気もするんですけど。結局何のためにT2を買い戻したのか、自分でもよく説明が出来ないのだけれど、そうだな、物としての質感というか、奇妙な満足感のためというか。T2。これからは、時々使ってみようかと思った。


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