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石引商店街 “初” のテイクアウトイベントがたくさんの笑顔を生んだ理由

2021年6月5日(土)、6日(日)と、12日(土)、13日(日)の4日間に渡って行われた「石引ストリートグルメ」。
石引商店街(石川県金沢市)の飲食店が中心となり、同商店街 “初”となる「予約制テイクアウトグルメ」のイベントを開催しました。

短い準備期間にもかかわらず、「計2,300食」を売り上げ、新聞やTVなど「マスコミ8社」にも紹介された成功の理由について考えます。

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コロナ禍で変わった日常 
飲食店と消費者のガマンが続いた日々

2021年5月下旬。多くの業種や個人消費がコロナ禍よって1年以上に渡り落ち込みが続き、石引商店街の来街客の低下も、例外ではありませんでした。

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そんななか、石川県独自の「緊急事態宣言」や、国の「まん延防止等重点措置」が適用され、金沢市では酒類の提供自粛や営業時間短縮など、飲食店に対する厳しい要請が続きました。
市内の飲食店はもちろん、市民一人ひとりが ガマンを続けていた時期だったと思います。

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「お客さんが減っている飲食店」と
「外食の機会が減っている地元客」をマッチング

「飲食店ではお客さんが減っている」+「地域住民は外食の機会が失われている」という現実を見てきた商店街の実行委員メンバー。

「困っている仲間を応援したい」と同時に「地域の方にも喜んでもらえるサービスを提供できないか…」という想いから、意を決して立ち上がります。

「みんなが1つになって、テイクアウトをしよう!」。

飲食店の営業はままならず、もう一方で、消費者(地域の方々)は飲食店に足を運びづらい状況。このタイミングだからこそ「テイクアウト」にニーズがある、と考えたのでした。

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ノウハウと実積を活用し
スピーディに準備を実行

「まん延防止等重点措置」期間中(=6月13日迄の閑散期)での開催を実現すべく「出店者集め」からのスタートです(開催初日まで残り10日)。

とは言え、この頃「飲食店の応援」を名目にしたテイクアウトに関する事業は、すでに全国でも行われ、珍しいものではありませんでした。それ故に、周りに多くの事例があり、ノウハウや参考材料を有意義に活用することができたのです。2日間で、13店舗の参加が決定し会場設営の手配も終了。

当時、市内で開催されていた他の「テイクアウトイベント」に出店しているメンバーが、商店街の実行委員に加わり先導してくれたことも、準備がスムーズに進んだ要因でした。


専門家としてのお手伝い
「いいじ金沢」にできること

次は、「 告知と集客 」~ 実際の 「 イベント 運営 」 です。

今回は「いいじ金沢」ではプロモーション活動のお手伝いをさせていただき、PRには「新聞折込みチラシ」を採用しました。
商店街近隣の住民にはご年輩の方も多いため、概要をわかりやすくチラシのデザインにまとめました。
また、メール注文の対応など「事務局としての運営業務」や「オンラインでの情報発信」、「プレスリリース」についてもバックアップ。

「媒体制作」のほか「プレスリリース」や「イベント運営・事務局代行」に至るまで、関連するさまざまなお手伝いをトータルでサポートしています。

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予想を超える注文 
地域への貢献が多くの喜びに

参加店の店主たちによると、イベントの規模を考えても当初は「1日10~20食」の注文が入れば良い方だと目論んでいたそうです。
ところが、予想を超えて朝から予約メールが続々と入ります。

「まん延防止等重点措置」期間中というタイミングが功を奏したのでしょうか、それとも、地域に根ざしたお店を応援しようとするお客様が多かったのでしょうか。

『良い企画ですね、応援させてください』とメール注文の際に、一言添えてくれるお客様がいたのも事実です。

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結果的には、4日間でおよそ「2,300食(当日販売分を含む)」を完売!
また、プレスリリースの反響もあり、2週に渡り計8社から取材を受け、テレビや新聞など各メディアにも取り上げられたのです。

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BUY LOCAL 
地域と共生する商店街

石引商店街では、昨年度より「BUY LOCAL」というテーマを掲げています。
「BUY LOCAL」=「バイローカル」とは、地元の商店を積極的・継続的に利用することで、 良質な商いが残り育ち、地域の価値を守りながら、そこに暮らす人々の生活の質を高めるという考えです。

地域に根ざす商いは、世代を超えた交流、地域の助け合い、 街並みの保全などを通じて、地域の暮らしに貢献します。

アフターコロナの時代、ステークホルダー(直接的・間接的利害関係を持つ相手)について整理し、商店街でもきちんと情報発信しながら地域に貢献していくことが必要不可欠です。

売り手良し、買い手良し、世間良し=「三方良し 」。

今回のイベントが、その理念と合致していたことも、きっと成功の要因だったに違いありません。郊外の大型店やWebショップにはない、地域のつながりや特性を考え活かすことが、より必要になるのではないでしょうか。


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