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#02 自分の家系、把握してる?

さて、今回は「家系」のお話です。

私は先日、いとこの結婚式のためにはるばる博多に行ってきました。父の故郷である博多は、飛行機で2時間の距離とはいえ、たまにしか行かない場所です。そんな博多に親戚が揃ったということで、結婚式前夜にみんなで食事をすることに。そのとき集ったメンバーを目の前にして、初めて見る顔がチラホラあるなぁと思っていた私。すると、その顔がこちらに近付いて「久しぶりだね!」と一言。思わずオロオロしてしまいましたが、よく話を聞くと、私が幼いころに遊んでもらっていた方でした。意外と親戚のことってわからないなぁと感じたとともに、これが相続のときだったら・・・と考えさせられた出来事でした。皆さんは、自分の家系を把握していますか?

■思わぬところから相続が発生することも

民法上では「法定相続分」といって、相続時における財産の分け方が家系をもとにあらかじめ定められています。(遺言等による指定がなかったときに限ります。)家族構成によっては、接点があまりないと思われるところから相続が発生してくることも。

例えば、遠くに住んでいる叔父が暮らしていた古い空き家が、叔父の兄である父親に相続され、そして父親から子供に相続されてしまったというケースを伺ったことがあります。遠くに住んでいる親族であれば、「会ったことがない」「会ったことはあるけど記憶にない」なんてことも珍しくないのではないでしょうか。土地柄や建物の状況によっては売却が難しいことも珍しくありません。

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相続と聞くと、単純な“財産の引き継ぎ”という感じがしますが、プラスのものだけでなく債務などのマイナス要素を含んだものを引き継ぐことも往々にしてあるのです。

制度上では「限定承認」といって、プラス財産の範囲内でマイナス財産を引き継ぐ方法もあるのですが、それを行うには3ヶ月以内に相続人全員で共同申請をする必要があります。そんな大変な手続きをしようとするときに、相続人のうちの一人が遠くに住んでいる、海外勤務をしている、そもそも会ったことがないなどの要素があると困難を極める事態になってしまうことも。家系の把握って、意外と重要なことなのです。

備えとして、まずは3親等を目安にして自分に関係がある親族のことはざっくりと確認しておきたいところです。簡単なものでいいので、ちゃんと図として書いてみることをおすすめします。と同時に、各々の近況なども併せて整理してみてくださいね。私も書いてみようっと。

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