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飲食事業で年間20,000人に接客をしてみてわかってきたこと


神戸の飲食事業を手がけている企業に就職してからあっという間の1年。
なんなら大学時代からのインターン含めるともう丸2年経ちました。
まじかよ、早すぎだろ。

一応2年目に入って後輩と呼べる1年目のスタッフも入ってきたわけでして、1年間どんな感じだったのかな〜なんて考えています。それで、この1年間でだいたい20,000人弱(多いのか少ないのかわからん)の顧客と言われる人たちと接してきた中で顧客目線だけでなく「あ、この感覚は共通しそうだな」とわかってきたことをいくつか書いてます。

食べている人の視点

1.おいしさと安心にお金を払っている

食べる環境にもたくさんの選択肢があります。
自宅で家族や友人と作ったものを食べる。お弁当を買って公園で食べる。そして外出をして飲食店で食べる。いろんな状況にその時々で適した環境で人は食べる環境の選択をしています。

飲食店舗はその中でも自宅では中々味わえない味(調理の火力とかもそうです)やプロと呼ばれる人たちのスキルがおいしい料理になり、それにお金を払っています。

それだけでなく、食材=命なわけなのでやっぱり安心して食べられるものを求めるわけですよね。自分で調理するわけではないのでなおさらのこと。どうやって調理されているかはわからなくてもどういった状態で出てくるかで安心さが生まれます。

このおいしさ × 安心感 = お金を払いたい になるのは必然。
と、思うのは当然ではあるのですが、設定した基準を継続するのは難しいのです。

どういうことか。

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例えば、うちの場合は居酒屋業態に入るので、顧客の来店頻度は高いです(多い人は週2ペースとか。ありがたいですね。)。そうすると、同じメニューのちょっとした味付けの違いや火加減なんかも一瞬で気づかれます。”安定した”という基準値はあくまでも顧客がつけるわけなのでここを一定キープしていくことはかなり店舗側の越えるハードルが高い部分です。素人舌の僕にはちょっとわからない領域です。

そうやって顧客ごとの”味覚的な美味しさの基準値”は異なるので、お金を払いたいまでに行き着くのって簡単なものではないことが死ぬほど経験させられます。

2.新しい味覚と情報の発見を楽しむ価値がある

これは私たちが運営している店舗の特徴である「郷土の食材と文化を提供する」ことからわかったことですが、味覚は新しいもの懐かしいものへの好奇心が止まらないです。偶然出会った食べたことのないおいしさに人は少なからず驚きます。その地域でしか見たことも聞いたこともないない食材や料理であればなおさらです。

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これは結構日常でも近いことは起こります。例えば、広告なんかでマクド◯ルドの新商品を見つけたときにマクド◯ルドの味のレベルはわかっているけれど、気になってしまう。変な名前でも。変な見た目でも。視覚的・聴覚的にに訴えられると余計に試してみたくなる。こんな感じです。

その時にできるだけの満足感を味わいたいから、試してみるし、おいしかったらもっと楽しめる。新しい発見があることに楽しみを感じる。試していること自体に楽しみを感じる。

この連鎖に価値を見つける人はかなり多いと考えています。

また、それがどんな場所で作られているのか。どんな文化で育ってきた料理なのか。そういった情報にも人は好奇心を持ちます。それが美味しいの要素になるのです。だから、新しい味覚と情報を楽しめることに価値を見つけるんだなとたくさんの人と話して理解できてきたんです。

伝える側の視点

1.ホスピタリティは本当に無敵

結論、ホスピタリティは無敵です。

そもそもホスピタリティとはなんぞや?みたいなこともあると思いますが、僕が理解している分で言えば「期待してくれる相手の期待値を超えること」です。

期待以上のものを。ってことですね。
でも本当に簡単なことじゃないんです。期待値の基準や対象は常に変化します。生き物みたいです。それを瞬時に把握し、ものやサービスに変えて提供する。人の極限の技みたいなものです。「おいしいと感じてもらえた人にもっとおいしいものを提供する」「嬉しいと言ってくれたそのサービスをさらに改善して実行する」この繰り返しでホスピタリティは精度が無限に高くなります。もちろん、僕は死ぬほど失敗しています、、、

これを身につけて顧客と接するのとそうでないのとでは天地の差があります。顧客が最終的に満足するかどうかはここに集約されています。大げさに聞こえるかもしれませんが、これが接客の全てです。

2.目指せアイドル!!

それで、このホスピタリティを持って接客をすると最終どんなことが起きるのか。最近はここに時間をかけています。

ホスピタリティを突き詰めると顧客の心を鷲掴みできる。そんなふうに思っているわけですが、摑まえることができれば、顧客が料理や店舗としてのファンになる、その先にある人にファン意識を持ち始める。ここが顧客といちスタッフの関係の最終地点なのではないかなと。

「◯◯くんのためにまた来たよ」
料理がおいしいのはもちろんですが、誰かと同じ空間を共有したいという欲を持たせること。逆にその人がいないと残念がってくれる。家族のように心配してくれる。恋人のように喜んでくれる。そうやって、最適な距離感と親近感を持ってもらい、顧客のアイドルになることが接客の極限な気がします。

飲食店舗は単なるハードか

こういったことが飲食店で日々飛び交っていると考えれば、飲食店舗って案外食べるだけの場所ではないのかもしれないです。

人が居心地を求めてやってくる空間

僕はそんな環境にしていきたいです。
ハード不要論とか、人と直接会わなくてもオンラインでやっていけるじゃん風潮が日に日に大きくなっている今、「やっぱりここだけはなくしたくないよね」「これが生きがいだよね」って感じてくれる場でありたいです。

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そしてそれは提供する側だけでなく顧客も一緒になって作り上げられたらなと考えています。特別な場所でもいいし、生活の一部でもいいんです。その人にあったポジションで役割を目一杯果たせる場。それが今は飲食店舗っていう形でいろんな人から親しまれるようになればいいなと!

あ!あとうちの企業もデリバリー事業(現在は神戸市中央区のみ)やEC事業が本格的にスタートしました!ついこの前!結構変わり種の商品や料理が楽しめるのでのぞいてみてくだされ!泣いて喜びます!

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