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少子化の理由と効用関数

 さて今日の話題は少子化対策……ですが,むしろポイントは「経済学的な思考のクセ」と「今おきつつある劇的な変化」についてです.

 とっかかりは昨日の「東京都の特殊合計出生率0.99」というお話から.東京の出生率の低さは...結婚・出産予定のない人が東京に住むからです.このあたりの話は,当マガジンの【東京ブラックホール論の誤解(2024.5.21)】を参照ください.
 そして東京の,または日本の出生率の低さを経済的な理由や将来不安,子育て支援制度の未整備,さらには性別役割分業などに求める声もありますが……いずれも的を外しています.このあたりは当マガジンの【「異次元の少子化対策」の異次元っぷりについて(2023.1.13)】を参照ください.

 今日の話は少々メタでして,なぜ人は「日本の出生率の低さを経済的な理由や将来不安,子育て支援制度の未整備,さらには性別役割分業などに求め」たくなるのか。。。です.経済学帝国主義のかくかくたる戦果(戦禍?)をお楽しみあれ.


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