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国立大卒、就活で100社受けた末にアパレルベンチャーを選んだ話。vol.6

 ここでは北海道大学法学部卒の僕が、就職活動中100社以上受け、周囲に猛反対されながらもD2Cアパレルベンチャーに就職した経緯を好き勝手に語っていきます。 進学や就職、転職などで悩んでいる方の参考や心の支え、一歩踏み出す勇気になれば幸いです。

 vol.5では就活での自分の軸について述べました。今回はその軸内定式まで出た会社がズレていたことについて語っていきます。

前回記事はこちら

軸と会社の答え

「働いていて楽しいですか?」

「立場や年次関係なく、自分の意見が正しければその意見は通りますか?」

「御社でご自身がやりたいことや目標はありますか?」

この問いかけに対する大手デベロッパーの答えは僕の求めるものとは異なっていました。

「働いていて楽しいですか?」

その瞬間、面接官の表情が曇ったのがわかりました。僕が予想するに、その曇りの理由は二つです。一つは、僕の質問を幼稚なものと捉えたからでしょう。仕事を遊びのように考えているのでは?という疑念が面接官の表情を曇らせたのだと思います。

二つ目は、自分が仕事を楽しんでいないからでしょう。のちに本当に仕事を楽しんでいる二つの会社に出会うのですが、その会社の社員は一瞬の躊躇いもなく当然のように「うん、楽しいよ。」と答えていました。しかしここでは「やりがいはあるけど、、、」と回答を濁され言い訳のような御託が1分ほど続きました。「楽しいか楽しくないか」を聞いているだけなのに、と感じたのを覚えています。

「立場や年次関係なく、自分の意見が正しければその意見は通りますか?」

生意気な質問なのは重々承知でした。社会にも出ていない学生がこんなことを聞いたら嫌がる大人が大半なのではないでしょうか。それでも僕は正しいものは正しいと言える自分でいたかったのです。しかしこの質問は見事に一刀両断されました。「会社の意向があるから」と。

そんなことはわかっていました。ただそれをそのまま伝えられてしまう会社と社員の神経を疑いました。自分が正しいと思ったことを言わず、会社の意向に従う。そんなの自分である意味があるのでしょうか?そこに僕は自分の存在価値を見出せませんでした。

「御社でご自身がやりたいことや目標はありますか?」

僕は面接官自身の夢や目標を知りたかったのです。会社のメンバー全員が各々夢や目標を持っているかどうかを確かめたかったからです。そのために質問に齟齬がないように、「ご自身の」と何度も強調しました。しかし出てきた答えは「いま会社でこういうことをしているからそれに貢献したい」というようなものでした。

もちろん会社を愛し、自分の目標と会社の目標、取り組んでいることが合致している人もいるでしょう。その面接官は僕の眼にはそうは映りませんでした。明らかに会社に言われたことをやり続けてきた、自分で夢や目標を持つことを忘れた人間の回答でした。

その違和感が時を経るごとに大きくなり、僕を就活の新たなスタートへと導くのです。

ーvol.7へ続くー


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