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【TBS×iiba対談】「ニッチに刺す」マーケティングで目標比260%のイベント集客を実現。

2024年3月29日~31日、TBS赤坂サカス広場・赤坂BLITZスタジオにて、AKASAKAあそび!学び!フェスタ」が開催された。TBSとしても初の試みであるイベントかつ、初日があいにくの天気だった中で、目標を遥かに超える来場者数を記録した。その裏にある戦略と成功要因とは・・・?

本記事は、TBSホールディングス 久我雄三さんと、本イベントを企画・SNSマーケティングの文脈でご支援させていただいた株式会社iiba 逢澤とのインタビュー形式でお伝えします。

(画像右)TBSホールディングス 事業投資戦略局 事業投資戦略部 久我雄三さん
サンデージャポン・有吉ジャポンのチーフプロデューサーの他、報道・バラエティなど各ジャンルの経験を持つ傍ら「AKASAKAあそび!学び!フェスタ」総合プロデューサーも務めた。
(画像左)株式会社iiba 代表取締役CEO 逢澤奈菜

はじめに

ー イベント大成功おめでとうございます。(逢澤)

ありがとうございます。すごかったですね。大変お世話になりました。(久我さん)

ー こちらこそ、大変お世話になりました。今回のイベント来訪人数はどのくらいだったのでしょうか?

目標1万人のところ、推計2万6400人超と、目標比260%を達成しました。皆さまのおかげで、当初の予想を大きく超える結果となりました。

ー 凄いですね…!!本当におめでとうございます!今回のイベントを振り返り、この大成功について率直にどのように感じていますか。

これだけの人が来て頂けたことに関して、「子供たちの遊ぶ場所」とか「ちょっと“非日常”な家族で行ける場所」に、みんなすごく飢えてたんだなと。普段触れられないものに触れながら遊ぶ。そこに、ちょっとだけ学びというか、価値のあるもの作れたことが、1番多くの方々に来て頂けた要因かなと思います。

イベント当日の赤坂サカス広場。多くの人で賑わっている。

イベントのテーマについて

ー 改めて、イベントのテーマや目的、そのテーマを選んだ理由を教えていただけますか?

TBSは様々なコンテンツを制作している会社ですが、新たなジャンル展開を模索する1つの動きとして、学びや教育に力を入れていこうという方針があり、今回のイベントを企画することになりました。

まず、ペルソナにしたのは僕自身でした。ちょうど僕も当時小学3年生の娘と3歳になる息子がいて、「学び」に興味を持たせたいという思いが自分の中の実感としてもあったので。堅苦しいものじゃなく、本当に楽しいものを作って、その先に学びになるものになればいいな、と考えました。

コンセプトは何にしようかなと思った時に、テレビで1番伝えられないものが、手触り感だなと。本当はその手触り感が1番記憶に残る。なんかザラザラしてるとか、自分で動かしてみたといったこともそうだし、 手触り感がテーマになると面白いかなと思い、大事にしました。

準備段階での苦労について

ー私も携わらせていただきましたが、準備期間も短く、リソースも限られている中、規模もどんどん大きくなっていった印象がありました。準備段階で1番大変だったことは何だったのでしょうか。

やっぱりコンテンツ集めが1番大変でした。初手は、まずは何があるかな、と自分の記憶や繋がりをたどるしかなくて。

実際、iibaさんに相談した時に、IMAGINUSさんやColoridohさんを教えてもらって。そういう単純明快で説明がいらないものをたくさん入れたいなと思いました。 それと、お土産が残る物。『こんなの作ったんだ』って、家に帰って思い出や宝物として話せるようなものを意識して集めました。

iibaさんに関しては、情報が集まってくる中心にいるという印象で、だからこそ 勝手ながらメンバーに入ってほしいとお願いしました。これはお世辞抜きで、企画段階でiibaさんにメンバーに入ってもらったことは1つ大きかったと思います。

ーこちらこそ関わらせていただきありがとうございました。ぜひiibaについてもう少し詳しくお聞きしたいです!

iibaとの協業について

ー実際、イベントの成功にどの程度貢献して、どのくらいお役に立てましたか?そもそも、iibaを使ってもらうところもかなり大きな判断だったと思っています。

そこは、独断と偏見でサクッと決めたっていう…。笑

ー そんな感じ!?スタートアップに依頼するっていうところも含めて、久我さんの凄さだと思っているんですが・・・。元々SNSで告知しようと思っていましたか?

それは、思ってましたね。
今回は、できるだけ沢山の人に来てほしいというより、ちゃんと来たい人が来てくれるイベントになればいいなと思っていたので。ただ、SNSを使うにあたって、どうやろうかなと考えた時に、元々繋がりもあって、子連れにいい場所が集まるプラットホームを持っているiibaさんがマッチしそうと思ってお願いしました。
子供の遊び場所を作る上で、フィルターになってもらいたいなとも思っていて。お願いした時は、インフルエンサーを活用するという段階の、もう1つ手前の狙いだったと思います。子供たちを楽しませるために、色々と相談にも乗ってもらいたかったです。

ー 嬉しい言葉を頂けて、大変恐縮です。実際、お役に立てたでしょうか。

本当によくしてもらいました。結果的に、企画だけではなくSNS運用やインフルエンサーのマーケティングもお願いしました。今まであれだけの数のインフルエンサーに展開するって、TBSのイベントでは多分やったことなかったんじゃないかな。
結果で言うと、インタビューでのリサーチでは、3割以上が「Instagram見てきました」っていう結果でした。実は、「テレビで番組を見てきました」という人よりも、多かったんですよ。

iibaアンバサダー(インフルエンサー)の協力を得て作成したInstagramリール。
総計56.2万リーチを獲得し、イベント集客に貢献した。

SNSがテレビの集客を上回る!?

ー その結果は良い意味で驚きでした。SNSがテレビの集客を上回ったんですね!?

意外に思うかもしれないけれど、イベントを番組で取り上げてもらうのって結構難しくて。今回に関しては、僕が元々情報番組をやっていたり、情報や報道番組のスタッフとの繋がりも多かったから、それなりに番組で扱ってもらえたんですよ。だから、テレビ的な露出でいえば結構トップクラスだったんじゃないかな、と思います。
それなのにふたを開けてみると、テレビよりもInstagramを見て来ましたっていう人の方が多かったという結果を見て「お、これはすげぇな」と。
まさに、特化しているからこそ効果が明確に出るということを、すごく実感したイベントだったと思います。それってやっぱり、スタートアップの強さかな、と思うんです。

ー ありがとうございます!ちなみに久我さんは、子連れおでかけインフルエンサーって元々ご存知でしたか?子育て系インフルエンサーの中にもジャンルが細かく分かれていて、おでかけ・ご飯・知育・・・。ジャンルやフォロワー層が、インフルエンサーごとに違うんです。

正直知らなかったです。笑 今回の成功要因にもなったインフルエンサーマーケティングは、次回また何かイベントやりたいっていう時にお願いしたい場面が必ず出てくると思うんです。でも、今回の取り組みで、インフルエンサーにもたくさんのジャンルがあることを知り、中途半端に自分たちで声かければ良いっていうことではない、ということがよく分かりました。

次回イベントに向けた改善点の話

ー 次回イベントに向けた発言も頂き、ありがとうございます。
ちなみに、次回以降の改善点などはありますか?AKASAKAあそび!学び!フェスタ、またやりますよね?笑

今回の来場者数を考えれば、今後も年に1回は絶対やらせてもらるだろうなって思います。もし次回やれるならこともっとテーマを絞り込んでもいいな、とは思いますね。今回は、良くも悪くもとにかくコンテンツの幅が広かったので。

ー テーマはとても大事ですよね。

今度は、来訪人数よりも、来て頂いた方々の満足感を大事にしたいなとも思います。と言うのは、実は僕自身、番組の仕事ばっかりでイベントは初めての体験だったんですけど、自分の作ったものに対するリアクションを目の前で見たの初めてだったんですよね。すごく楽しんでくれてる子たちが『宝石とったよ』って見せてくれたりとか。やっぱ嬉しいんだなー、っていうのを目の前で見られたのはとても良かった。一方で、「混んでて全然できないね」、と残念がっている様子も目の当たりにして、次回はもっと満足度を上げていきたいなと思いますね。

ー ぜひ私たちiibaも、引き続きお役に立たせていただきたいです!

それはもうぜひぜひ。1番不安なのって、イベントやってもちゃんと人が来て成立させられるかなっていうところなんです。今回SNSやインフルエンサーでこんなに上手くいったっていう事実って結構大事で。SNSでこんなに人を呼べるんだ、っていうことがちゃんと実感値としても分かった
やっぱりそのマスとコアとっていうところを程よく使い分けながら、展開する感覚。そういう点で、今回の結果を見れば、やっぱり餅は餅屋、プロに頼るっていうことは大事だなと思いますね。

大企業からみた、スタートアップと協業することの意味合い

ー スタートアップとして、そんな風に言って頂けるのは、とても嬉しいです。ありがとうございます。久我さんは社内でスタートアップへの出資検討のお仕事もされていますが、その観点で、スタートアップと協業することの意味合いなど、どうお考えでしょうか。

スタートアップの人たちの一点突破力ってのは、本当にすごく大事だなと改めて思いました。今回、僕が知らないところで、iibaさんがすごく細かい部分まで考えてやってくれたのは、すごくありがたかったです。

スタートアップが飛躍する数なんて、どれだけあってもいいと思うんです。こっちが伸びると、こっちは廃れますっていうことじゃないと思っているので。みんな伸びた分、世の中が面白くなるし、盛り上がっていろんな分野で選択肢が生まれるから、それは面白いなって。一緒にそれがやれるっていうのは、CVC側(※)としての楽しさだし、すごく大事なポイントかなと思います。
スタートアップの成長にとって、1つの大事な要素、飛躍するポイントとして、「認知される」ということがあると思うんですが、我々もスタートアップの力を借りて、スタートアップもこういう機会を存分に活用してお互いい形で盛り上がっていけたら最高だなと思います! iibaさん、これからも一緒に盛り上がっていきましょう!

※CVC:Corporate Venture Capitalの略語。事業会社が自己資金でファンドを組成し、主に未上場のベンチャー企業に出資や支援を行う活動組織のこと。自社の事業内容と関連性のある企業に投資し、本業との相乗効果を得ることを目的として運営される。

ー ありがとうございます!がんばります!これからも、日々事業成長に励んでいきます!本日はお忙しい中ありがとうございました!

(最後までお読みいただきありがとうございました!)

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