「若者が草食化」ってほんとかよ?
暇つぶしに。
皆さんも暇つぶしに読んでくれたらうれしいです。
若者の草食化
これは恋愛の話なんですけど、独身男女の交際状況を統計的にみてみると異性との接触回数が年々減少傾向にあります。
キスとか手をつなぐとか、みんなどんどんしなくなってってるらしいんですね。
確かに未婚者の交際状況の推移を見てみると、
確かに交際してない人が増加しています。
「あ~みんな恋愛とかそんなしなくなったのか」と、でもちょっとまってください。
最近電車で婚活アプリとかの広告めっちゃみません?
そう、交際人数自体は減少しているのにも関わらず、マッチングアプリの市場は右肩上がりに増加しているんです。
こんな風に、マッチングアプリの市場は増加する一方と予測されてます。
市場拡大の裏側には婚活、真剣交際などなど、アプリごとに目的が明確化してきたことによって、いわゆる「出会い系」に想起されるような怪しさが社会的になくなってきたとか。
「おい!草食化じゃないやん!」と、ぼくは思うわけです。
この現象を説明しようとしたときに、社会的な大きな変化をまず見ることが必要になります。
現代社会を大まかに言語化してみる
じゃあ具体的に世の中ってどんな風に変わってるんでしょう。
2000年前後と今を比較したときに注目すべきは何といっても情報通信の発達ですよね。
後忘れちゃいけないのが、交通インフラの発達。ネットだけじゃなく新幹線もどんどん速くなってます。
この二つのスピードアップで、ぼくたちは距離と時間を20年前と比べて相対的に気にせずに人間関係を構築できるようになりました。
世界中どこにいても大体顔見て話せるし、行こうと思えばどこでもすぐ行けちゃう。そんな世の中になったんですね。
そして通信速度が上がることで、まるで面と向かって話すようにオンラインでのコミュニケーションが可能になりました。FaceBookとかTwitter見れば会わなくても大体どんな人かわかっちゃいます。
社会学者アンソニー・エリオットは著書『モバイル・ライブズ』のなかで、伝統的な人間関係と比べてこの変化を「人間関係の流動化」と呼んでいます。
① 日常の個人的、社会的、経済的な生活の網の目を変化させるグローバリゼーション
② 現代社会における親密的変容
③ 個人生活の再創造
この三つによって流動化した人間関係は支えられ、今の「モバイルな人間関係」へと移行したといっているのです。
伝統的な人間関係を例えるなら、「ALWAYS 三丁目の夕日」の世界観がわかりやすいでしょうか。
彼らの行動範囲や、情報通信技術、そしてそれに伴う人間関係構築は今と違うっていうのは何となくわかりますよね。
ここで大事なのが、この変化は今「起こり続けている」ということなのです。
変化したのではなく、「変化する」時代へ移行したのです。
ではこの移行が恋愛や結婚に何をもたらすのでしょうか。
規範による意思決定から自己による意思決定に
今日の恋愛や結婚の判断基準は、モノガミー規範(結婚=恋愛=セックスの三位一体であるべきという規範)によって正当化されていたものから、経験的で累積的なアイデンティティによるものになってきたというのが私の意見です。
つまり個人の経験によって恋愛や結婚の見え方というのはある程度ばらつきが生じているのではないかということです。
ここで超大事なのが、この個人の経験や価値観はモノガミー規範という視座からのものであるということ。
結婚=恋愛の「プロポーズ大作戦」とか「電車男」みたいな恋愛がいいと言われていたという文化的基礎のなかで多様性が認められつつあるということに過ぎないということなんですよね。
じゃあ若者の草食化はどういう意味?
最初に戻りましょう。
若者の草食化及び恋愛離れは、時間軸的に、また統計的にみればその指摘に間違いはないと思います。
しかしながら、根本的な人間関係及び恋愛や結婚の在り方自体の変容を考えるならば、草食化ではなく新しい恋愛形態の再構築が始めっていると捉えることもできますよね。
つまり統計で一概に若者が恋愛に関心を失っているとは言えないのではないでしょうか?というのがイチ若者としての僕の見解です。
つまり、若者が異性と接触する回数の減少と恋愛についての興味の相関は、既存のモノガミー規範による尺度でしかないので、これからの移行には新しい尺度を要するのではないかな~と思うわけであります。
皆さんはどう思いますかね。
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