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独自ルールを作る番人

数少ない毎週録画番組でNHKのドキュメント72時があります。

酔っ払って思考が止まった状態で観る番組として楽しみにしており、自分が普段交わることの無い人たちの生活を想像することができます。

つい先日の放送は北海道の知床半島。

観光地として有名なのか、人気があるのかどうかも知りませんでしたが、この放送では温泉にスポットを当ててカメラを回していました。

景色がキレイで、神秘的な場所に最初は興味をそそられたのですが、観ているうちに絶対に行きたくないと感じ出します。

理由は一つ、番人の存在。

この温泉は、地元の人達の手作りから始まったとされ、掃除も朝早くから兼業(奉仕)で漁師さんがやられていました。

それ故に、地元の人達は「自分の家のお風呂」認識が強く、観光客に対して目を光らせています。

「かけ湯10杯しろ!」など、入ってきたばかりの人に鋭い目線で注意します。

いきなりドボンと入っているならまだしも、浴場に足を踏み入れた瞬間突っ込まれては気分良く楽しむことはできません。

事実、東京から癒やしを求めてやってきた20代の男性は、怒られて凹んでいました。

利用している大半が常連のため、常に会話が飛び交っており、コミュ力必須の風呂場となっていたのです。

しかし、これは知床半島の温泉に限らず、他の施設でも「番人」は存在します。

私自身、ほぼ毎日サウナに行っているので、観光客から観たら「番人」に見えているかもしれませんが、今まで注意をしたことがありません。

なぜなら、導線にしっかり注意書きがなされており、客層が良いので皆自然にルールを守るからです。新規客に対しては受付時約5分の利用案内もあり、ルール厳守が徹底されています。

そんな素晴らしいホームサウナですが、昨今の値上がりにより、会員に対して回数制限が掛けられました。今までは平日通い放題だったのが、週2回まで、それ以上は追加料金性となったのです。

どうせ追加料金払うのなら、気分転換で違うサウナ施設と思い、今月からジム特化型施設からサウナ併用型ジムへと切り替えました。

平日7000円以下で、プール、ジム、スタジオ、サウナ、マッサージチェアが楽しめ、毎日通う私としては超格安なわけです。

しかし、高サービスであっても割安故に落とし穴があります。

それは、客層が悪いということ。

15時頃の人が少なそうな時を狙ってサウナに入ったのですが、そこは私にとって地獄絵図。

反社会的勢力のような喋り方で、ニュースのコメンテーターを気取り、周りに圧力をかける番人がいたのです。

他の常連さんたちも、その話に耳を傾けて老人会合が密室サウナで開かれます。

「先生!」や「社長!」とお互い呼び合っているので、定年退職した教師や土建屋の社長かな〜って想像しながら話が耳に入っていたのですが、明らかに会話をこちらにパスしてきます。

そんな対策としてサウナハットを深く被り、マイサウナマットを利用して玄人感だしているのですが、それを察して独自ルールやサウナ理論を独り言のように話し出します。

正面の張り紙に大きく「サウナ内では私語禁止」と貼られているにも関わらず行われる老人会合。

とても不愉快だったので、怒りの退会を考えましたが、なんだかネタになりそうなのでしばらく通ってみることにします。

あらためて振り返ると、値上げしたホームサウナの戦略は客層維持のために必要だったんだなと。サービスそこそこで高額でも、集まる人で空気感できるってことですね。

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