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ヨーロッパ滞在記・イタリア編 2015年3月23日・「ピサ観光」

 この日は授業は休み。生徒たちは思い思いの休日を過ごしている。部屋で漫画を描く者、ゲームをする者など様々だ。その中で、外でボール遊びをする者もいる。日本ではあまり見られない光景だ。そもそも日本の漫画専門学校の敷地内でボール遊びが出来るスペースがあるとも思えないが(^^;)。
 「ヨーロッパ漫画学院」はピサ郊外の山の中にあるので、フラッと近所に出かけるわけにもいかない。大体学院内で出来ることで休日を過ごすことが多い。

 ボール遊びはバレーボールのようなものだった。
 一番最初にトスを上げるときは「1(ウノ)!」とコールする。ボールをレシーブするときは心の中で(2・デュエ)と数え次の人に繋げる。(3・テレ)、(4・クワトロ)と数えていき、(5・チンクエ)のときにアタックして誰かにボールを当てるというものだった。
 最初のコールは「1(イチ)!」でもよい。「ヨーロッパ漫画学院」では希望者に日本語の授業があるので、簡単な日本語なら分かる人もいる。
 僕も交ぜてもらって遊んでみた。最初のコール以外、口に出さず心の中で数えていくのが意外と難しい(^^;)。でもこうやってイタリア人に交じって遊ぶことで、だんだん仲良くなっていけるのがよく分かる。
 あとでベアトリーチェさんが言っていたが、今まで何人か日本人を講師としてここに呼んだことはあったけど、こうやって生徒たちと交じって遊ぶ人はいなかったらしい(^^;)。
 僕は「郷に入れば郷に従え」と思い当たり前にしてきたが、あまりそういうことを考える日本人はいなかったらしい。僕が変わっているのか?でもこれが人と仲良くなる一番最速の方法だと思うのだけど(^^;)。

 昼食は「ラザニア」だった。「ラザニア」は日本でも食べたことがあったが、大体がグラタン用の器に入ったものだった。今回出された「ラザニア」は、大きいサイズで焼かれたものが切り分けられているタイプだった。
 平たく重ねられたパスタがモチモチして、そこに濃厚なチーズが絡み、メチャメチャ美味しい!(^^)。
 アニメ「宇宙船サジタリウス」ではラナの好物が「ラザニア」だった。あれも美味しそうだったが、本場の「ラザニア」を食べることができてメチャメチャ嬉しかった(^^)。

 午後からは校長先生が車でピサの街に観光に連れていってくれた。車には生徒たちも何人か同乗している。
 道路を横切るように跨っているのは「ローマ水道」だ。

 「ローマ水道」は現在でも、とある地区では水道として利用されているらしい。こういう世界遺産級の遺跡が日常に存在するのが何ともイタリアらしい(^^;)。

 城壁が見える。この内側にピサの街がある。

 城壁の中に入っていく。まるで「進撃の巨人」の世界だ。さしずめここは「ウォール・ピサ」か?(^^;)。

城壁の内側もまさに「進撃の巨人」の世界だった。

 「ヨーロッパ漫画調査兵団」は壁内調査へ向かった(^^;)。

 ピサでは歴史のある美味しいピッツァ屋さんらしい。店構えを見るだけで美味しそうだ。

 シャレオツな街ですなぁ。
 ニコーラ校長先生はピサ大学出身で、学生時代はこの近くに住んでいたらしい。

 ドーナツと飲み物を買いに立ち寄る。買ったものは、街の中を歩きながら食べる。

 歩いていくと道の先に見えるあれは・・・!

「ピサの斜塔」があった。
 ガリレオ・ガリレイが大小2つの金属の玉を同時に落とす実験をしたといわれる有名な塔だ。ちなみに、大小大きさと重さの違う金属の玉を同時に落下させても、同時に着地する。重さによって落下速度が変わることは無い。落下速度が変わるのは空気抵抗を受けたときのみ。

 マジ「斜塔」だ(^^;)。まるで巨人が傾けたかのようだ。

 塔の下部分はガッチリ固められているようだ。
 ここのドアが観光用の入口になっているらしい。

「ヨーロッパ漫画調査兵団」の記念撮影(^^;)。

 「ピサの斜塔」は「ドゥオモ広場」の中にある。広場には斜塔の他にも「ピサ大聖堂」などがある。

 斜塔を支える、または倒すなどして記念写真を撮っている。定番の「ピサの斜塔」観光あるあるらしい(^^;)。

 皆で店に入りイタリアン・ジェラートを買う。イタリアでジェラートを食べることは僕の憧れだった。これがローマだったらもっと気分が出ていたかも(映画「ローマの休日」より)

 バール(喫茶店)へ行く。ここの店内では、皆、囲碁をやっていた。どうやら「ヒカルの碁」の影響でイタリアでは囲碁ファンが多いらしい。
 生徒たちも持参した囲碁盤を広げて囲碁を始めた。僕は将棋は知っているが、囲碁はルールが分からない。目の前のイタリア人たちが碁を打ち一喜一憂しているのが、なんとも不思議な光景に映った(^^;)。

 生徒たちはバールに残り、ニコーラ校長先生とベアトリーチェさん、そして僕は外に出てアルノ川の岸辺を歩いた。

 アルノ川は歴史が古い川で、普通に500年前の石橋があったりする。
 夜は街灯が川面に映り幻想的な景色になる。

 今こうしてイタリアの幻想的な景色を見ているのが不思議な感じがする。僕は今まで一度も海外旅行の経験が無く、将来的にも考えていなかった。それが数年前の自分だった。それが編集プロダクション時代の仕事での縁とはいえ、退職して漫画制作一本に仕事を絞ることにしたら、海外に行けるようになった。小さな縁がきっかけかもしれないが、仕事を大事にしていたことで思いもがけぬ経験をすることができた。人生ホントどうなるか分からない(^^;)。

 食事の予定をしていたピッツァ屋さんがどうやら閉まっていたらしく、別の店に行く。
 ここで食べたピッツァは生地が厚めだった。ニコーラ校長先生の話では、生地が厚めのピッツァは南イタリアのものらしい。北イタリアでは生地が薄いものが主流だという。それはまた今度食べさせてくれるらしいので、楽しみだ。
 生地の厚い南イタリアのピッツァも僕にとっては美味しかった(^^)。

2015年3月24日・「ヴォルテッラ観光」に続く→)
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