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【実験】皮膚トラブルに糖質制限は効果があるのか?#1〜掌蹠膿疱症

クシマクロビオティックスクールに通い、資格はあるものの、現在は厳格な玄米菜食を貫いているわけではない。
苦手なウニ、甲殻、貝類以外はなんでも食べます。

20年前にスクールに通い始めた頃は、なにもかもが新鮮。どハマりして主人にも押し付けのようにマクロビオティック食を進めていた。

その後は徐々にゆるゆるな生活をし、5年前に妊娠。切迫のため出血を繰り返し、妊娠3ヶ月目から出産までの120日間、病院のベッド上で過ごした。もちろん病院食。理想のマクロビオティック食での妊娠期は断念せざるを得なかった。

なんとか無事に産まれてきてくれたわが子は、アトピー体質だった。卵乳魚のアレルギー持ち。生まれたてはツルツルだった頬に、生後1ヶ月目くらいから乳児湿疹が出始めた。

「これは唾液でかぶれてるから、しっかり洗って保湿、そのあとこのお薬たっぷり塗ってあげて」
と、有無を言わさずいきなり頬にステロイドを塗りたくられた。

人生初めての出産。子育て。何が正しいのかも分からず、言われた通りに出された薬を塗る毎日。
翌日にはツルピカ!さすが赤ちゃん!代謝が早い!
…と喜びも束の間。1週間ほどすると、違う場所に湿疹が。
ステロイド塗り塗り。
またまたツルピカ!
そしてまた違う場所に、しかも範囲が拡がっているような…

気にするなと言われても、やはり毎日見るかわいいわが子。痒くて容赦なく掻きまくる皮膚から、滲出液や血が滲み出てくる。

気にならないわけない!
他の子はあんなにツルツルなのに…

マクロビオティックでは、親が粉物や甘いものなどを多く取ると子どもがアトピーになりやすいという考え方もあって、私が入院して食事に気を付けてあげられなかったからなのかも、と悲しくなることもあった。

(看護師でありながら)ステロイド使いたくないんです。拡がってるし治ってる感じがしなくて、と小児科で訴えると、
「これ、よーーく読んでみて」
と、バカにしたような口調。標準治療のスキンケアパンフレットをポイッと机の上に投げられた。

もう2度とここには来ないと心に決め、他の小児科、皮膚科、いろいろ行ったがどこもステロイド。だから治らないんです、と訴えても、
「おかあさん、この子も治療する権利あるんですよ。それをおかあさんが奪う権利はありません。かわいそうですよ」
「そういうお考えでしたらこちらに来られてもやることはありませんね」
漢方の皮膚科も行ったけれど、苦くて飲めず、やむなく断念。

道を歩けば
「ちゃんとお薬つけてあげたほうがいいわよ」
などと声をかけられる。

わかってますよ、もう勘弁して。

ひたすらネットで調べる日々。
そうこうしているうちに、脱ステに行き着いた。

・ステロイド不使用
・保湿剤不使用
・お風呂は浸からずシャワーのみ
・石鹸を使うのは脇、陰部のみ

衝撃!
あれだけ保湿保湿って言われてるのに?
でもステロイド使わずに治るなら診て欲しい!

ちょうどその頃、大阪にある阪南中央病院の、脱ステ、脱保湿の治療をされている佐藤健二先生が上京されていた。
アトピーっ子の会というものがあり、その主催者の方が
「先生を囲んで質疑応答する会」
を設けてくれた。

主人も一緒に参加。
周りの赤ちゃんたちは、娘よりもっと症状の激しい子たちばかりだった。頭から足の先までかさぶたで覆われ、滲出液が固まってガビガビになっている子もいる。

比べては申し訳ないが、正直娘はたいしたことないんだなと思えるくらい、痛々しい皮膚。
集まった親御さんたちは、私なんかよりももっと辛い思いをしてきただろうな…
これくらいの皮膚でなにをくじけてるの私…と勇気づけられたりもした。

もちろん、佐藤先生とお会いできたことも。
「ステロイド塗らなくても、絶対に治るから。治らなかった人は見たことない」
たくさんの患者さんを治してきたからこそ出てくる、そのセリフには安心感しかなかった。

そして関東近辺の脱ステ病院を探し、大泉学園にある藤澤皮膚科へ行ってみた。

受付後、2時間くらいは待ったかも。待ち時間時少しお話ししたママさんは、
「千葉から来ました。やっぱりステロイド使わない皮膚科がなくて」
そうなんですよねぇ。

ようやく呼ばれ、診察室へ。
優しそうなニコニコしたまーるい(雰囲気の)先生。
経過を話すと、
「おかあさん、ステロイド使ったの?大人になってもずっとステロイドになっちゃうよ?まぁこの先は絶対使わないこと。保湿もしない。え?少しはしたい?じゃぁステロイドじゃない軟膏出しておきますね。あと整腸剤。遠いから何か質問あったらメールとかでもいいよ」

なんていい先生なの…
はるばる1時間かけて来てよかった。

そして症状が一進一退。不安になったときには患部を写メすると、本当に迅速に返信してくださった。あんなに混んでるのに!

そして娘のアトピー性皮膚炎は、口まわり→顎→首→手首→膝裏に移動していきつつ、2歳の終わりにはすっかりツルピカに完治したのである。
娘よ、痒いのによくがんばったー!

私にとって、信頼のおける藤澤皮膚科。

今回は私の番です。

バイク事故後に手のひらに出たプツプツが、鎌倉に転居半年ほどして再発してきたのである。

最初は親指の付け根に4〜5個。皮がむけてまた水疱ができる。
なんだろう、乾燥してるからかな、なんて思っていたら少しずつ拡がっていく。

あれーこれはーーまさかーーー
なんでだろうーーーーー

引っ越して間もないので近所の皮膚科へ。
「主婦性湿疹ですね」
やはり出されるのはステロイド。

そしてちょっとだけと塗ってみると、よくなるどころかやはり小指、左手にまで湿疹が拡がって、あれよあれよという間に範囲が拡がってしまった。

ステロイドですぐに治る人がいるのも知っている。
しかし、何ヶ月も塗り続けていても治らない人も知っている。

私は後者タイプ。娘もそうだった。
ステロイドで押さえつけられたところから症状が出せないなら、他に移動しますよーってポツポツが反応しているように感じる。

スクールでパトリシオ先生に望診をしてもらう。
「肺と大腸が弱ってるかも。排泄しきれないものが溜まってる可能性ある。粉物、甘いもの、あぶら、取り過ぎてない?」
はい、取り過ぎてます…!

そして食生活を見直さないと!と思いながらも
ワンオペ幼稚園育児でゆっくり料理を作る時間が持てない。ついつい手軽に食べられるものばかりになってしまい、おやつの時間も一緒になって休憩していた。

やっぱり遠いけど、行って診てもらおう!

4歳の娘とふたり、片道2時間の電車に揺られ、ようやく藤澤皮膚科へ到着。
相変わらずすごい混みよう。

そして今回は息子先生の診察だった。

掌を見せるとすぐに、
「あーもう、典型的な掌蹠膿疱症ですよ。ほら、膿があるでしょ、水疱の中に。間違いないですこれは」

やっぱりそうですよね、と腑に落ちたというか、やっと診断名がついた安心感。

掌蹠膿疱症には
・ビオチン療法(ミヤイリ菌入りの整腸剤、ビオチンというビタミンH剤、ビタミンC剤の内服)
・脱保湿
・エキシマライト(紫外線療法)
・糖質制限
が効果があるとレクチャーを受ける。

「遠くて大変でしょうから、鎌倉でエキシマライト当ててもらえるところがあれば、それだけやってもらうといいですね」
とアドバイスまで。ありがとうございます。

あれから3ヶ月。
エキシマライトだけ当ててください。ステロイドは範囲が拡がって悪化するので使いたくなくて。
そんなお願いを聞いてくれる皮膚科が見つかり、通院した。

「掌蹠膿疱症にビオチン療法は全く効果がないっていうエビデンスがあるんです。本当はステロイドで炎症を抑えて、保湿をしっかりすること。1日100回くらい塗る気持ちで保湿です。でもステロイドは使いたくないんですもんね?」
と、きちんと説明をしてくれつつ、こちら側の要望に沿った治療をしてくれる皮膚科。ありがとうございます。

ライトのおかげか、ビオチンのおかげか、手のひらの範囲が少し狭くなってきた!
しかし、今度は左のこめかみの皮膚がアトピーのように赤く、カサカサするようになってきたのだ。そして首にも拡がってきた。

うーん、やっぱり症状を押さえ込もうとすると、違うところに出るんだな〜私の身体…

皮膚も排泄器官。
出せる力があるってこと。
出せないと内臓にどんどん排泄しきれないものが溜まっていく。
そう前向きに考えたいけれど、やはり顔となると気になるもの。

そんな時、知人のFacebookの投稿が。
最近皮膚炎がひどいのでシュガーフリーをしたら治ったという内容だった。
シュガーフリー
シュガーフリー
砂糖フリー

…糖質制限がいいって言われてたんだった!

それから糖質制限について調べてみる(主人に言わせると、いまさら、である)。
Kindleで読みまくる。
なるほどー。穀物抜いてお肉お魚って、マクロビオティックとは正反対のところ。
マクロビオティック食も最近ほとんど遠のいてるしなぁ…
自粛中のこのタイミングなら主人に娘を見てもらえるし、主人の出勤もないからドタバタしていない。3食自分のペースで料理できるかも!

どのくらいこの皮膚に変化あるかな
的な気持ちで実験的にやってみることにしました、糖質制限。




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