「伝える」ために~広告デザインを発注いただきました~
広告制作依頼の発注をいただき、制作しました。
法人から仕事として、正式な広告デザインの依頼をいただいたのは初めてでした。
クライアントが伝えたいことは何か、どんなイメージを届けたいのか。
打ち合わせを通して、共通認識を理解できました。
今回の記事は広告ができるまでのお話です。
クライアントの紹介
今回のクライアントは「日本視覚障害者囲碁協会」様です。
視覚に障がいがある人が使いやすい碁盤である「アイゴ」や「アイゴツー」を製造しています。
この碁盤を国内外の多くの盲学校や、視覚支援学校に寄贈する活動などを行っている団体です。
また、大会やイベントなど幅広く国内外への囲碁普及に取り組まれています。
「アイゴツー」とは
「アイゴツー」とは、視える人も視えない人も同じように囲碁を楽しめる碁盤です。
“ユニバーサルデザイン”という、誰でも使いやすいように設計された構造です。
はめこみ式の碁盤で、碁石が触ってもずれにくいです。黒石・白石を触って判別することができます。
また、この商品は視覚に障がいがある人だけでなく、すべての人が使いやすいように工夫がされています。
碁盤の罫線が黒く塗装されているので、通常の碁盤と見た目が変わりません。
視える人もいつものように囲碁を楽しめます。
打ち合わせ
この碁盤の特徴をアピールするデザインのラフを複数案送り、打ち合わせしました。
法人関係者様の視覚に障害のない方だけでなく、代表の柿島様にも伝わるようにデザインを言葉で説明しました。
※音訳と呼ばれる文章・画像内容を正しく伝える方法があるので、参考書などを読みながら説明を考えています。
そして、クライアントのイメージと一番近い案を選んでいただきました。
その案をもとに、法人のキャッチフレーズ「すべての人に、囲碁を」にこめられたイメージが「広がり」であることを教えていただきました。
そして「広がり・繋がり」の部分を強調したデザインにすることに。
具体的にどんなイメージを伝えたいのかわかり、とても制作に取り組みやすかったです。
リクエストを反映して完成
そして、打ち合わせをもとに完成した広告がこちらです。
碁石の写真を5枚撮影して、スローモーションのような演出にしました。
いろんな角度から見せることで、はめこめる仕組みを伝えています。
さらに背景に、青空を配置して「広がり・繋がり」をアピールしました。
広がる青い空、空の下で繋がっていることをイメージしています。
さらに、「どこでも誰とでも繋がれる」「国内外にはばたく」という印象も届けるために、飛行機雲も描いています。
代表の柿島様や法人関係者の皆さまからご好評をいただき、完成となりました。
「伝えたい」ことを「伝える」ために
クライアントの届けたいイメージを反映したデザインを作ることができてとてもよかったです。
掲載場所は紙媒体なので、ターゲットはこのような方を想定しています。
・視える人
・視えづらい人
・視えない人が身近にいる人
今回は平面でしたが、立体ならアイゴや囲碁の魅力をより多くの人に届けられるのではないでしょうか。
そこで、立体表現を勉強中です。
最近、参考になったのはお皿のレリーフ。母が買ってきたお皿で、真っ白だけどふちに模様があります。
おうとつが模様になっていて、可愛いし触るとかたちがわかります。
さて、「アイゴ」「アイゴツー」も、実物を触ってもらうことが一番です。
ぜひイベントなどで体験していただけると嬉しいです。
ご依頼いただき、ありがとうございました。
囲碁フリーペーパーココロン2号が点訳データになりました。
ありがとうございます!
アイゴ関連のメーリングリストにて配布いただきました。データの入手については日本視覚障害者囲碁協会様のお問い合わせフォーム https://aigo.tokyo/contactまでお願いいたします。
※漫画やイラスト・ペーパークラフトなどの図やイラスト説明を省略した点訳です。
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