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受験生が新型肺炎で入試を受けられなかったら…大学は救済してくれる?

連日、新型肺炎のニュースで持ちきりですが、気になった話があったので、こちらにメモをまとめておきます。

●一気に緊張感が高まったバレンタインデー

日を追うごとに感染者が増え、2月14日にはNTTデータが同社に勤務している人の感染を発表。千葉県から東京都港区にあるオフィスに通勤されていたとのことで、一気に首都圏で働く人たちの間で緊張が高まっています。

すでにGMOは1月末から在宅ワーク体制に。ヤフーも2月14日、通勤ラッシュの時間帯を回避して出社するよう通達、100人以上が集まる会合は原則禁止としました。続いてドワンゴも2月17日から1000人を在宅勤務にすると報じられています。

しかし、会社はこのような体制をとってくれたり、がんばって自衛することも可能かもしれませんが、大学受験生はもっと厳しい状況にさらされています。折しも、今月は大学受験シーズンです。

●文科省は大学に受験生への「配慮」求める

実は、文科省は受験シーズンが本格化する直前の1月30日、国立公立私立の大学に対し、新型肺炎の受験生には「配慮」するよう求める文書を出しました。

受験生が感染が疑われていたり、感染していたりした場合、振替受験の実施やセンター試験の結果を参考にした合否判定をするなど、柔軟な対応をとるよう、「お願い」しています。

●東大、早慶、GMARCHの対応は?

しかし、東京大学は2月13日、公式HPで次のように発表しました。

令和 2 年 2 月 1 日,新型コロナウイルス感染症は,政令により指定感染症及び検疫感染症に指定され,学校保健安全法施行規則が規定する第一種の感染症と見なされることとなりました。そのため,罹患者は本学の入学試験を受験できませんので,ご注意ください。
なお,追試験等の特別措置は予定しておりません。


受験生にとっては厳しい対応です。調べてみると、早稲田大学や慶應大学、上智大学、GMARCHといった首都圏の人気大学は軒並み、同じ対応です。

唯一、中央大学だけは、「新型コロナウイルスの性状が変化するなど、病原性の増大等が生じた場合には、対応を見直すことがあります。その場合は、改めて本学ホームページにてお知らせいたします」と但し書きがあり、大学側も情勢を見ながら対応してることが伺えました。

●近畿大学、大阪府立大、東洋大学は「特別措置」

ただ全ての大学がそんな対応かというと、違います。たとえば、近畿大学では、所定の手続きのもと、振替受験が可能です。また、大阪府立大学東洋大学 などでも、特別な措置をとると公表しています(他にも全国にあると思いますので、気になった方は調べてみていただければ)。

2009年の新型インフルエンザが流行した際にも、文科省や各大学は追試の措置を取れるよう、準備したことがありました。しかし、今回の新型肺炎はあまりに感染拡大が急速で、救済ができる大学、できない大学と分かれてしまったようにも思えます。

また、今年の出願には間に合わなかったかもしれませんが、今回の対応が、来年度以降、受験する大学を選ぶ時の基準の一つになるかもしれません。

まだ受験が残っている方々ができる限り予防をされて、本番で力を発揮できるように。心から、祈っています。

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