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【ミウ】 大会はあっけなく終わった。 変な話だが、今まで行ってきたライブの中で一番盛…
【マキコ】 私の話が終わる前にヒロナさんの家に着いてしまった。ただ、一方的に話を聞いて…
【マキコ】 「あなたのためを思ってるの」 心を乱してくるのは、私のことを分かった気に…
【ミウ】 ヒロナがどこまで考えていたのかは分からないが、「各々が曲作りをする」という課…
【マキコ】 入道雲がクッキリと見える。セミの姿は見えないのに、そこかしこからセミがジリ…
【ヒロナ】 負けず嫌いが好きだ。 ライブハウスでの演奏が終わってから、マキコちゃんは…
【ミウ】 やっぱり、違う。 確かにマキコには華があり、歌も力強くてバンドにハマっている。初ステージとは思えないパフォーマンス。度胸もあり、人前に立つことで練習以上の力を発揮することができる。スター性も充分だ。 観客もマキコのエネルギーに引っ張られ、会場は大盛り上がり。「HIRON A’S BAND」の可能性を大きく広げることができた。 でも、アキから歌を取ってはいけない。これだけは守らないといけないと思った。アキが生み出した曲は、アキのモノで、彼女のアイデンティテ
【ヒロナ】 「今日から新メンバーのマキコちゃんが参加します。新生『HIRON A’S BAND」を…
【マキコ】 眩しくて、暑くて、独特の匂いがした。 アキさんがスラスラと曲紹介をしたこ…
【ミウ】 「ライブハウスって初めてきた。応援してるね、楽しんで!」 中草くんはクリス…
【茂木ヒロナ】 「ひとまず、聴いてください。『ボクのハナシ』」 アキちゃんの言葉がマ…
【緒方ミウ】 三年生の合唱が終わり、会場の空気が緩んだのが分かった。順位や優劣を付ける…
【緒方ミウ】 音楽祭が始まり、午前中のうちに一年生の合唱はおわった。 バンドではドラ…
【緒方ミウ】 会場は想像の3倍は大きかった。二階席まであり、1000席をゆうに超える大ホール。一階の前方席に2・3年生。二階席前方に1年生が座り、あとは家族や地域の一般客で客席が埋まっていた。少しずつライブ慣れをしてきたと思っていたが、空間の広さに急に緊張感が増してきた。 「流石にこの大きさは緊張してきたかも・・・」 「大丈夫、僕の方が緊張でヤバいから」 「え? そのどこらへんが大丈夫なの?」 中草くんと付き合って半年が経とうとしていた。同じクラスで、学年でも人