家飲み

アリメツが好きです。
効果はもちろん、ネーミングセンスも抜群。うれしそうにアリメツのトレーに頭を並べてじっと群がる様子は、仕事帰りの立ち飲み屋のようです。トレーと行方の分からない終着点を結ぶ行列もまた素敵。すれ違いざまにする頭と頭をくっつける挨拶からは、組織の中でのほのかな主体性の行使を感じさせます。眺めながら、熱湯の頃合いかな頃合いかなと密かに葛藤するのも格別です。

雨が多くなったからでしょうか。キッチンにアリが出始めていました。
気づくと、とある器のふたのパッキンとなるゴムに群がっている。なぜ？甘いものを入れたつもりもありませんし、しかも今は洗って干してある状態です。

実験のつもりで、近くに飴をおいてみました。

ほほう。さすがにゴムよりも飴のほうがいいのでしょう。群がること群がること。黒い黒い。

ふと、我に返るいがらっし。
キッチンにアリを集めて何やっているんだろう、わたし。

あわてて飴とアリメツをすり替えます。
いい人かと思ったら、極悪人だった。ひとをたやすく信じてはいけない。くっくっく。

すり替える際に、一目散にばらけて以来、誰も戻ってきませんでした。
アリメツの威力はすごいですね。
誰も一滴も飲んでないのに、一掃できました。
置くだけで効果があるのかもしれません。