見出し画像

ワクチンの種類についておさらい

※ここでは、まず簡単に抗原抗体反応のおさらいをしてみます。小中学生も楽しく学べたと書かれていたので、ぜひ動画サイトなどで確認してみて下さい。

具体的には高校の授業で習う内容です。↓「体液性免疫」(高校生物)

抗原抗体反応

ウイルスや最近などの病原体などが体内に入ると、異物と認識されます。異物は「抗原」として認識されることがあります。抗原(antigen)とは、免疫反応(異物を除去して身体を守ろうとする反応)を引き起こす物質の総称です。自己免疫性疾患という病気がありますが、これは自分の身体の成分を「抗原」として認識してしまい、免疫反応が起きてしまう病気のことです。

抗体(antibody)は、抗原に(間違えることなく適切に)結合して、その異物を除去しようとするタンパク質です。このタンパク質のことを免疫グロブリンと言います。抗原が身体の中に入ってきたときに、抗体がそれに結合して、異物を除去しようとする反応を、抗原抗体反応と言います。

ワクチン(vaccine)は、病原体そのものや、病原体を構成する物質などをもとにしてつくったものです。これを注射や鼻にスプレー(インフルエンザのワクチンは注射ではなく鼻にスプレーするだけの簡単なものも出ました)することで、その病原体に対して免疫ができます。

ワクチンの種類

・生ワクチン

病原性を弱める処理をした病原体からできています。

・不活性化ワクチン、組み換えタンパクワクチン

不活性化(感染力がないこと)された病原体や、病原体を構成するタンパク質などからできています。

mRNAワクチンDNAワクチン

ウイルスを構成する一部のタンパク質の遺伝情報(設計図)の書き込まれた核酸(mRNA、DNAなど)からできています。その遺伝情報をもとに、体内でウイルス由来のタンパク質がつくられます。これは異物ですので、これに対して抗体がつくられることで免疫を獲得します。

ベクターワクチン

ワクチンに必要な核酸(≒必要な情報)などを人の細胞に運ぶための有名な「運び屋」です。運搬の役割をはたす、ヒトに対して病原性のないウイルスのことです。

新型コロナウイルスワクチンの種類(2021年2月現在)

組み換えタンパクワクチン ノババックス社

mRNAワクチン ファイザー、BioNTech(ビオンテック)、モデルナ社など

DNAワクチン アンジェス社

ベクターワクチン オックスフォード・アストラゼネカ、Johnson & Johnson(ヤンセン ファーマ社)など


次のエントリでは、ワクチンの成分について書きます。

編集後記:書いているうちに、自分はどのワクチンが打てるのか、どのワクチンならアレルギー体質の私でも比較的気軽に打てるのか、いろいろ気になって楽しくなってきました。ワクチンは掘り下げると深くなって難しくなってしまうし、掘り下げないと陰謀論にもいきついてしまうため、やはり適切な情報をきちんと調べるのはとても大切と感じました。

この記事が参加している募集

#最近の学び

182,350件

いただいたサポートは活動費に使わせていただきます。 読みたいものは優先して翻訳し、まとめて記事にいたします。個別にご連絡下さい。