【医学部受験】理科の選択(化学・物理・生物)について

今日は医学部受験における理科の選択についてお話しさせていただきます。

医学部の場合は、基本的にほとんどの大学で「化学・物理・生物」の3科目の中から2つ選択する必要があります。理科は2科目受験が必須の大学がほとんどです。
基本的には「化学・物理」の選択あるいは「化学・生物」を選択する人が多いです。
「物理・生物」を選択することも可能ですが、受験者数としては少ない印象です。

今日のお話のメインは物理選択、生物選択ではどちらがいいのかについてお話しさせていただきます。

数学が苦手な人に物理選択はオススメしない

結論から言うと、「生物のほうがおすすめできる」と考えています。

生物選択をおすすめする前に、物理選択のメリットについてお話しします。
一般的に言われているのは、「センター試験(2020年度から共通テスト)において高得点を取りやすい」ことです。

物理は一度しっかり理解すれば細かい暗記をする必要がないため、あまり勉強時間を多く確保しなくても高得点を出しやすいです。
ただ、本質が理解できていない場合、少しでも難易度が上がると問題が解けなくなってしまいます。つまり、デメリットも非常に大きいです。

また、基本的に数学が得意ではない受験生には物理選択をおすすめできません。

医学部受験の物理試験では、難易度が上がるほど数学的な要素が必要になってきます。
例えば平面図形の処理能力や、三角関数、微分の知識が必要になる問題です。
数学の知識だけではなく、図形的な処理をして考えるような問題が増えてくるため、完全に数学の世界になってきます。

実際、医学部受験の本番に出題される問題の中には、途中から数学と言えるような問題が見られます。


医学部受験では基本的に「数学・英語・理科2教科」の合計4教科が個別の学科試験で必要です。
数学が苦手な人が医学部を受験する場合、4教科のうち、数学と物理で2つ苦手意識が出てしまい、不利な状況になってしまいます。

また、数学が苦手な受験生は、化学の理論分野にある計算の処理も苦手と感じる人が多いです。つまり、仮に物理を選択した場合、「数学・物理・化学の理論分野」というように苦手意識のある科目が増えてしまいます。

この状況だと、医学部受験では厳しい戦いを強いられてきます。
そのため私たちの塾では数学が苦手な人に物理をおすすめしていません。


判断が難しい点が1つあります。それは「学校の授業では物理が楽しく、定期試験でも生物より物理の方が得点できる。でも模試を受験すると突然解けなくなる」
というような状況です。


実際の医学部の試験本番では物理で数学の知識を求められます。数学が苦手な高校3年生が物理を選択すると、夏頃の模試で成績に伸び悩んでしまいます。


現役合格が叶わず当塾に入塾される方の中でも、物理ではなく生物を選択していれば浪人せずに医学部に合格できた可能性があるという人は少なくありません。

物理を選択した場合、理解出来ていれば細かく暗記せずに短期間で成績を上げることができます。しかし、それは「本質を理解できていること・数学的な処理能力が十分あること」というかなり厳しい条件がついた上での話になります。

数学ができない、あるいはその物理の本質が理解できていない人に関しては、医学部の試験本番にできることがほとんどなくなってしまうことも起こりえます。
物理が得意な人の合格体験記だけを鵜呑みにし、自己分析を行わずに理科の科目を選んでしまうのはおすすめできません。

生物選択のメリットについて

次に、生物のメリットは物理に比べて数学的処理が少なく、暗記すれば得点できる分野が多いです。
つまり、勉強すれば着実に合格ラインに達するというメリットがあります。


私たちの塾でも、生物の成績が良くない生徒さんは、他の科目でも成績が足りていないことが多いですが、生物選択を物理に変えていれば合格できる可能性があったという人はいないと言っていいと思います。(物理と大きく異なります。)

一方、生物選択のデメリットは「暗記しないと得点できない」ことです。
そのため勉強量が必要になり、大学によっては高得点を取りづらい場合があります。ただし、センター試験レベルや多くの医学部において合否に直結することはないと考えています。


注意しなければならないのは考察問題と記述問題です。
ある程度までは暗記と練習で対応できますが、難易度があがってくると完全に国語の要素が強い出題になってくるので読解力が求められるようになります。

しかし、ほとんどの医学部に合格できるレベルに達するにはそこまで対応する必要はなく、結局は暗記や練習量で対応できることがほとんどです。

物理・生物の選択について


最後になりますが、「物理・生物」の選択についてご相談されることがあります。
結論としては、大きな問題はないと思います。


しかし、一般的には「化学・物理」あるいは「化学・生物」を選択する人が圧倒的に多いため、試験問題の難易度に影響を受けやすい点は注意が必要かもしれません。

例えば化学が非常に易しくなったとき、化学を受験していないと自分だけ不利になってしまうリスクがあります。
ただ、このようなリスクが少しだけあるという程度のデメリットだと思います。

浪人生の中で今まで「物理・生物」で勉強してきた人は、わざわざ変える必要はありません。
しかし、高校生など、これから選択を決める人は「化学・物理」あるいは「化学・生物」から選ぶのが無難だと思います。

まとめ

・数学が得意な人で、物理も十分理解できるという人は迷わず物理を選択して良い

・数学に不安がある人は迷わず生物を選択

・数学が得意かどうか自信がない人も、基本的に生物を選択

・物理、生物の選択は明確なデメリットがあるわけではないが、基本的には「化学、物理」or「化学、生物」を推奨


今日の話は以上になります。
ありがとうございました。

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