ありきたりだからこそ vol.500
「ありがとう」
とても大切で素晴らしい言葉。
そう分かっていても普段私たちは、知らず知らずのうちにこの言葉を避けて、いやこの言葉よりも口を衝いて出る言葉に邪魔をされてしまっているのかもしれません。
ありがとうはふわふわ言葉。
受け取った人も渡した人も幸せをもらえます。
そんなありがとうについて今日は考えてみます。
邪魔をしないで「すいません。」さん
そうです、このありがとうを邪魔してくるのはすいませんという言葉。
ペンを落として拾ってもらった。
「すいません。」
代わりに授業を見てもらった。
「すいません。」
会議の時間を教えてくれた。
「すいません。」
全て「ありがとう。」でいいはずなのに、自然と口からこぼれ出てくるのは「すいません。」という言葉。
同じ5文字なのに、実はこれほどまでに出番を奪われてしまっているのです。
「すいません。」という言葉が悪いと言っているわけではありません。
その言葉が反射に出てしまうところを危惧しているのです。
日本人の特性というかなんというか。
でも、そんな「すいません。」だって、わざわざあなたの手を煩わせてしまって「すいません。」と言ったように、相手への配慮や尊敬が隠れています。
わざわざ気にかけて時間を伝えてくれるなんて「すいません。」も、存在の容認に対しての言葉。
「すいません。」でもいいんです、それでも「ありがとう。」にもこの出番を与えてあげられれば、相手にとってもより幸せな気分になるのではないでしょうか。
我在る事実が尊い
「ありがとう。」は在我尊。
我が在ること自体がすでに尊いのです。
つまり、ありがとうは本来自分自身を認める上でも大きな意味合いを持つ言葉なのです。
自分自身の存在自体がすでに尊く有難い存在です。
そして、それを確認できるのは誰かの存在があるから。
自信がない時、落ち込んでいる時、常にそこから立ち上がる時には誰かの存在があります。
「自分もここにいていいんだな。」と自分の存在を認めてくれるだけで頑張れる人もいます。
循環を生み出せるのが言葉の力
その時は感じずとも言葉はとても大きな力を持っています。
心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
という言葉がある通り、言葉を変えていくと自分自身の運命すらも変えていけます。
また、その言葉に引き寄せられ、ありがとうのエネルギーを持った人をもっともっと引き寄せます。
ありがとうの循環が生まれるのです。
「ありがとう。」も「すいません。」も入口はとても小さな場所かもしれません。
たったそれだけの言葉と言われれば、そこで終了でしょう。
でも、細部にこそ神が宿ります。
その言葉の裏にはとてつもなく大きな世界が広がっているのです。
そう考えたら、やっぱり「ありがとう。」という心温まる正解の扉を広げていきたいですね。
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