『イン•ジ•アース』 責任を、理由をつけたくなる人種 vol.783
注釈は割と面白そうで、私の好きな雰囲気を醸し出していたのに、、、。
未知の生物との出会い、科学では証明できない何かとの遭遇。
そんな割と良くあるような、でも面白い映画だと思っていましたがとんでも作品でした。
割とよくはない映画ではあったのですが。
そんな『イン•ジ•アース』を観ての感想を書いていきます。
自然との共生と
この作品の中のテーマの一つには、自然との共生があったのかもしれません。
いや、口では自然との共生とはありますが、実際のところは支配になるのでしょう。
自然の中に一つの規則性や未知の感覚を見つけたような感覚に陥ったオリビア。
そしてそれを科学的に解明しようとしていました。
ただいつしかそれも科学の道から外れ、オカルト的な信仰に近付いていってます。
これはなぜでしょうか。
自然という人間に比べて壮大なものが、精神をおかしくしたのか。
はたまた元からそんなような気質があったのか。
どちらにせよ自然との共生、いや支配を目指した先に支配をされたという姿を映し出したかったのかもしれません。
「森を出ましょう」は誰の意思か
最後、謎の儀式も終わり立ち尽くすオリビアとマーティン。
世が明けるまでの時間、一体そこには何があったのか。
そして最後のマーティンの「森を出ましょう」の言葉。
これは果たして誰の言葉なのか。
映画の中では、精霊が神格化され全ての力を持っているように描かれていました。
最後は精霊がマーティンの意思を乗っ取ったのか、マーティン自身の言葉なのか。
精霊の言葉だとするとその真意はどこにあるのでしょうか。
支配されることを拒否する自然の言葉なのか、人間を安全地帯に帰す優しさの言葉か、強制を拒否する強い意思なのか。
エンディングの理解は全くもって追いつきませんでした。
着地点はどこに?
果たしてこの映画どこに着地点を持っていきたかったのでしょうか?
評価や口コミを見てみると、低いものばかり。
その気持ちもかなり分かります。
訳が分からない上に、光の点滅は激しく目が疲れる、音もうるさく不協和音、グロテスクなシーンも多くあり、まともに見てられない。
この映画を誰にどう薦めろと?
ただ、そうはいってもタダでは映画は作れません。
そこそこだとしてもお金もそれなりにかかっているはずですし、収入を見込めなければ大々的に映画を撮ることもないはずです。
この映画を撮った監督には何かしらの伝えたい要素があったはずです。
その真意を読み取るほどに私の洞察力は優れていないようでした。
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