見出し画像

身の回りに使われている無線の周波数について(2)

こんばんは。
今日は身の回りに使われている無線の周波数の2回目です。

前回は低い周波数について共有致しました。低い周波数というのは送信できるデータ量も少なく速度も遅いですが、反面、遠くまで信号が届く、水などの障害を越えて届くと言った良い面もあります。

前回の記事はこちらのリンクからご訪問ください。

30年前、40年前は免許が必要、不要なアマチュア無線もかなり流行りました。スマホ、携帯電話が普及する前は、車を連なってキャンプやスキーに行く時は特定小電力無線というのも流行りました。
今でもコンサート会場のようなイベントでは使われているかもしれませんね。

今日はそんなアマチュア無線、携帯電話、スマートフォン、Wi-Fi、電子レンジと言った皆さんの生活に馴染の深い周波数帯域が出てきます。

4.短波(HF:High Frequency)

周波数帯は3 - 30MHzの周波数の電波です。
短波の波長は、10~100mで、約200~400kmの高度に形成される電離層に反射して、地表との反射を繰り返しながら地球の裏側まで伝わっていくことができます。

長距離の通信が簡単に行えることから、現在でも、遠洋の船舶通信、国際線航空機用の通信、国際放送及びアマチュア無線に広く利用され、今後も需要が続く見込みです。

ちなみに以前は短波を使ってアマチュア無線でどこまで遠くの人と交信できたのかを競うのが流行っていました。交信出来た海外の方と国際郵便でカードを交換しそれを交信した証としていました。

HFのアマチュア無線のアンテナはダイポールアンテナの場合、10m程度の高さが必要なため、戸建てでないとなかなか立てれません。以前は小学生からアマチュア無線の免許取っていましたが、今はアマチュア無線をやっていると言う人を聞いたことはありませんね。

5.超短波(VHF:Very High Frequency)

30 - 300MHzの周波数帯を言います。
超短波の波長は、1~10mで、直進性があり、電離層で反射しにくい性質もあります、山や建物の陰にもある程度回り込んで伝わることができます。

短波に比べて多くの情報を伝えることが出来るため、FMラジオ放送用や防災無線、鉄道無線、航空無線、船舶無線等の多様な業務用移動通信に幅広く利用されています。

船等を持っている方であれば、レジャーボートや漁船では任意ながらVHF無線機を装備されている方もいると思います。

6.極超短波(UHF:Ultra(ウルトラ) High Frequency)

周波数帯は300MHz~3GHzです。1 - 3GHzの周波数を準マイクロ波帯とも呼ばれています。電子レンジは英語でmicrowaveですね。この準マイクロ波帯だからだと思われます。
極超短波の波長は、10cm~1mで、超短波に比べて直進性が更に強くなりますが、多少の山や建物の陰には回り込んで伝わることもできます。

伝送できる情報量が大きく、小型のアンテナと送受信設備で通信できることから、携帯電話や業務用無線を初めとした多種多様な移動通信システムを中心に、地上デジタルTV、空港監視レーダーや電子タグ、電子レンジ等に幅広く利用されています。

更には一般的になりつつあるIoT(Internet of the Thing)では、免許不要で利用できる特定小電力無線局に割り当てられている、2.4GHz帯、920MHz帯、429MHz帯が使用されています

携帯電話やスマートフォン、電子レンジもこの周波数帯となります。ちょっと整理するとこのような感じです

特定小電力無線 : 400MHz
アナログ携帯電話: 800MHz帯/1500MHz帯(1.5GHz)
3G携帯     :    2000MHz帯(2GHz)
 cdma20001x  :  450MHz/800MHz/850MHz/1700MHz/1900MHz
4G携帯・スマートフォン:700M~900MHz帯・1.5G~3.5GHz帯
                ※3GHz以降は後述のマイクロ波
電子レンジ        : 2.4GHz帯
Wi-Fi (旧)    : 2.4GHz帯 
Bluetooth     : 2.4GHz帯 

2.4GHz帯は混みあっていますね。スマートフォン、電子レンジ、WiFi、Bluetoothは全て割り当てられていますね。

AdobeStockより

Wi-Fiが切れやすい時

旧型のWi-Fiで2.4GHz帯を利用する場合、Wi-FiとBluetoothで互いに電波干渉(重ね合って弱める)が起き、Wi-Fiの通信状況がかなり落ちてしまう可能性があります。

同様にWi-Fiを使用中に電子レンジを使うと電波干渉(重ね合って弱める)っして、Wi-Fiが切れたり速度の低下が起きます。これは電子レンジの電磁波は強力なため、使用中に本体から電磁波が漏れてしまいます。このため、両者を同時に使用すると、電子レンジから漏れた電磁波が無線LANにとってはノイズとなり、通信に支障をきたすことになるのです。
自宅でレンジを使用していないのに、同様の不具合が起こるという方は、近所の方がレンジを使用している可能性があります。

ELECOMホームぺージより

いや~電子レンジの電磁波は自宅だけでなく近隣の住宅に影響を与えるなんて強力ですね!

ちなみにWi-Fiは電子レンジに影響を与えるかどうか気になるところですが、電子レンジは食べ物を温めるために送信機は持っていますが、受信機をもっていないため、Wi-Fiからの電波を受信しないため影響を受けません。

既に2000文字を越えたので今日はこれまでにしたいと思います。
まだ最新の5G、次世代の6G、最新のWi-Fi、気象レーダー、自動車衝突防止レーダー等の周波数は出てきていません。
次回は登場しますのでお楽しみに。

本日のサムネイルもAdobeStocからスマートフォンという検索から画像を取りました。文中でも電子レンジの画像も使用しています。

いつもありがとうございます!

それでは、また次回の記事で会いましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?