見出し画像

適正な住宅価格とライフプランの話

築50年のボロボロ木造戸建が3棟建っている古屋付き土地を買って自宅と貸家にした話を忘備録的につづっていきます。

@いえくにの築古戸建購入ブログ No3.

前回の記事では、自分にとって最適な住宅価格はいくらなのか? という、住宅を購入しようと思った誰しもが抱く問いに対して、当時の私が考えていたことを書かせていただきました。

ちなみに、改めてポイントを書き出すと

●自宅を購入するうえで大切な事は、住宅費(住宅に住むために必要な費用)の額を、必要最低限にするか自分に適した額にすること

●住宅費をとにかく必要最低限におさえて、と考えるとせっかくの自宅があまりに貧しくなってしまって、それはそれで本末転倒な気もするので、自分に適した額をライフプランシートをつくることで計算し、それを参考にするのがいいのでは

ということでした。

つまり、住宅にかけることができる適正な金額がいくらなのかはライフプランを基に計算した方がいいのでは、ということです。

ちなみに前回の記事では、ライフプランを基に計算した結果、私にとっての適正な住宅費は7.2万円/月が上限でした、ということを書きましたが、これを実際にどうやって計算したかというと

●現在の収入(夫婦2人分で計算。一年の手取り収入総額を月額に按分)

現在の支出(年間の支出を月ごとに按分して計算)

将来のイベント(子供2人目・転職・移住等々)

将来どんな生活を送りたいか(年に1回は旅行に行って、5年に一度は海外旅行、車は5年に一度買い替え、子供はどんな学校に通わせて等々)
という要素を加えていくことで計算しました。

(ちなみに私は前回の記事で紹介した「書けばわかる 我が家にピッタリな住宅の選び方・買い方(翔泳社 出版)」という本に特典としてついてきたライフプランシートを利用して作成しました。)

現在の収入や支出は、普段から家計簿をつけている人であれば、ある程度正確な金額が分かると思いますが、将来のイベントや将来どんな生活を送りたいかは、正直現時点ではあくまで予定なので、変更になる可能性も大いにあると思います。それでも私がライフプランを作った理由は、

①たとえ予定であっても、将来の指標がないと適正な住宅費の計算ができない

②もし変更となった時は、ライフプランを修正し、再度計算するとができる

と考えたからです。

現在の状態を基に住宅費を計算するのであれば現在の収入や支出の把握だけしておけば問題ないんですが、実際は現在のライフスタイルがこの先ずっと変わらないとは言えないですもんね。
もちろんその変化に伴って収入も支出も変わってくるはずなので、それを見越したうえで適正な住宅費を考える必要があると思いました。

私の場合は、現在の収支を基に、何年後に転職をしてこのくらい給料が変化して、その何年後には〇〇に移住して、そうしたらいくらの収入が現実的で、という収入の変動を加え、またこの年には子供が小学校にあがるからいくらかかって、引っ越して家を借りるからここからいくら必要で、といった予想できる支出もできるだけ加えて計算しました。

つまり私の7.2万円という金額はこの先の人生に起こりえる転職や移住といったイベントや「年に1回は旅行に行きたいよねー」という願望も反映された金額なんです。

また、私の場合は将来の移住を予定していたので、現在住んでいる家が将来いくらで売れるかorいくらで貸せるかも想定する必要がありました。

ただ、移住を予定していなくても、家族構成の変化やライフスタイルの変化に伴って購入した家を売ったり貸したりすることはこれからの時代においては普通にあることかな、と個人的には思っています。

ちなみに、将来家を売却したり賃貸する可能性がある場合は、住宅費の計算の中に将来の売却益や賃料収入も加えておく必要があります。
つまり、現時点での月々の支払総額は10万円でも、将来の売却金額が〇〇〇万円くらいであれば、結果的に月々の支払額は7万円くらいになるね、と考えるということです。


当然、この10万円という金額が現在払うことができる金額を超えているとまずいわけですが、私の経験から言うと、上記のようにライフプランシートを作ってそれを基に計算した住宅費は実際に支払うことができる金額より低くなると思います。

つまりそれは、一般的に支払われている住宅費は将来のイベントや理想的な生活を考えて計算されていないので、実際に将来の転職や移住などの大きなイベントの際に住宅費が障害になる可能性がある、ということなんだと思います。
一番大きな固定費である住宅費が、将来のチャレンジや自分らしく生きる選択肢をとるにあたっての足かせとなってしまうかもしれない。それって、嫌ですよね。

確かに、住環境は日々の生活にとってとても大切なことです。が、それって結局のところ理想的な人生を送る為の一つの要素でしかないんだと思うんです。
自分にとって理想的な人生を送るには、その他の要素(例えば、住む場所や職業選択の自由、子供や趣味等)と住環境のバランスがとても大切だと思うんですよ。
これって、意外とみんな気にしていないんですが、とても大事なことじゃないでしょうか。

と、話が逸れましたが、つまるところライフプランを基に計算する住宅費には、現在の収支に加え将来のイベントや理想とするライフスタイルに必要な経費、さらには将来の住宅売却益や賃料収入も含まれているということになります。

ちなみに、私の購入した木造戸建ては購入時点で建物の価格はほぼゼロ円。実際には土地値での購入でしたので、将来も同額程度での売却が予測できました。
今はなんでも検索できる時代なので、そうじゃない人もマンションであれば過去の販売価格や戸建てであれば類似の売買事例を検索し大体のあたりをつけることはできると思います。
賃貸に出す場合の賃料計算は少し難しいので、そこは思い切ってプロの不動産屋さんに査定をお願いするのも手だと思います。賃貸物件を多く取り扱っている地元の不動産会社に「将来、賃貸に出す可能性があって、〇〇年後に貸し出すなら大体いくらの賃料が妥当でしょうか?」と聞いてみればいいでしょう。
将来の仕事の種ですので、意外と親身に答えてくれるものですよ。

ここまでしっかり計算した上で、自分にとって本当に適正な住宅費を知ることが大切だと、個人的には思います。

と、言うことで今回は適正な住宅費は、ライフプランを基に計算されるべき、ということを書かせていただきました。

まとめると

●適正な住宅費を計算する為にはライフプランを作成する必要がある

●そのライフプランには将来のイベントによって変動が予想される収支や理想とする生活を送る為の費用も加えておかなければいけない

●将来持ち家を売却、賃貸する可能性があるのであれば、そこで得られる収益も住宅費の計算に加えなければいけない

といったところでしょうか。

いかがでしょうか?
ライフプランというと少々気張ってしまいそうですが、予定は未定という気持ちでまずは気楽に。
それに理想的な人生設計をしてみるいい機会だと思いますので、是非お試しください。

ということで今回はここまでにします。

次回は、ライフプランから計算できた最適な住宅価格に対して、自分が購入を検討している不動産が見合ったものなのかどうか、購入価格や購入後の維持にかかる費用(=住宅費)には実際にどんなものがあるのか、といったことについて書きたいと思います。

というのも、私も購入して分かったんですが、持ち家って購入金額の支払い以外にも実はたくさん払わなくてはいけないものがあるんですよねー。
また、住宅を人生という時間軸で考えるとそこにずっと住むの?とか将来売却する?とかまた違ったチェックポイントがでてきて、そんなことやあんなことをどう解釈して住宅費に落とし込むのかも結構ややこしかったりしたんですよね。
次回はその時に私が考えた計算方法なんかも紹介したいと思います。

ということで、今回はここまで!
今日も最後までお読みいただきありがとうございましたー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?