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『はじめての鍼灸マッサージ治療院 開業ベーシックマニュアル』を副教本として活用する、授業を拝見!

治療家にとって大きなターニングポイントとなる「開業」。

『はじめての鍼灸マッサージ治療院 開業ベーシックマニュアル』では、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師が治療院を開業する際に、必ず知っておかなければならない準備や手続き、そして経営の考え方について、イラストや図解を交えながら、分かりやすく解説しています。

学校法人呉竹学園東京医療専門学校で、開業に向けた授業で、本書を活用していると聞いて、お邪魔してきました。

授業は、2年生の2学期から始まる開業支援授業の3回目です。夏休みの宿題として出された「治療院見学レポート」をそれぞれ発表。その治療院の良いと思ったところ、あまり良くないと思ったところを挙げたうえで、自分ならどんな治療院を開業したいかを具体的に考え、グループディスカッションを行いました。

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どうしても学校の授業では、国家試験対策に重きおかれがちですが、なぜ、このような開業に向けた授業を行おうと思ったのか。授業をする鍼灸・マッサージ科専任教員の松峰理真先生に聞いてみました。

――実際の授業を見て、学生のころから開業について、しっかりとした意見をみんな持っていることに驚きました。授業の進め方で気をつけていることは何ですか。
松峰 幅広い年齢層、職種の学生がいるので、授業は基本的にグループワークメインで行い、お互いの意見を共有できるような進め方をしています。脱サラをして最初から開業を目標としている生徒もいれば、社会人経験がない学生もいますからね。別業種の経営者も学生の中にはいます。多様な同級生から刺激を受けられるようなクラスづくりを心がけています。

――この授業は、カリキュラム上は、どのような位置づけになりますか。
松峰
 この授業は「専門分野の総合領域」の単位に該当します。本校では本年度から開始した「開業支援」の授業で『はじめての鍼灸マッサージ治療院 開業ベーシックマニュアル』を副教本として採用しています。

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――2年生のときから、開業のための授業というのは珍しいように思いました。
松峰
 そうですね。ほとんどの専門学校では、開業の授業は行っていないかと思います。ですが、卒後数年が経ち、実際に「開業をしたい」と考えはじめたときに、具体的に何
をしたらよいか悩んでしまう……というケースが非常に多いんですね。自分が学生のときにも、開業のことを真剣に考えられる授業やこういうテキストがあればよかったなという思いがあります。
せっかく開業権がある職業を目指しているわけですから、本当に開業をするかは別にしても、将来的な選択肢の一つとして知識をつけておくことはとても大切だと思います。

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――目標が明確になることで、学生生活も張りがあるものになりそうですね。
松峰
 学生の多くは、鍼灸師としての将来に何かしらの期待や考えを持って入学しています。その希望を持ち続けられればよいのですが、今の学生は一度目標を見失
うと、早々に自主退学してしまう傾向にあります。
 そのため、漠然としている鍼灸師としての将来のビジョンや夢を現実に落とし込めるように、授業のなかで自分の長所ややりたいことを探っていき、開業のコンセプトを立案してもらいます。将来のビジョンが見えることは、勉強のモチベーションの向上に繋がります。この理想のプランが、就職先・修業先を決める際や、夢を叶えるための道しるべになればいいなと持っています。





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