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きみはぼくのともだち(テヒョン編)



1. 変わらないもの


“幸せにそっと切なさが香る”………


ときどき、テヒョンくんを見ていると頭の中にこの歌が流れる。
(ハナレグミ「さらら」より)

CGVというハッシュタグができるほど、どんな角度から見ても完璧で、他所の惑星から地球にやってきたと言われても信じてしまうほど美しい。
そしてどこか、切なさが香っているのはなんだろう。
顔の中でもひときわ印象的な彼の大きな目は、笑うと三日月みたいにくしゃっと形を変えて、ハートの形の唇が四角く広がってとてもかわいい。幼い頃の写真の中にいる赤ちゃんのテヒョンくんとおんなじ顔で、大人になったテヒョンくんが笑う。
きっと彼のそんな笑顔を観るたびに、全ヌナあーみーたちは思っているだろう。いや、もしかしたらヌナじゃなくても彼をあいする人たちはみんなこう思うのかも知れない…

その笑顔を守らなきゃ。

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人はおそらく、みんなキラキラしたものやきれいなものが好きだ。そしてあまりにも美しすぎるものを目の前にした時、きっと触れることを躊躇うだろう。
汚したりしたらどうしよう。ちょっと触っただけで壊れるんじゃないか…
だから大切に大切にしまっておきたい。その価値のわからない人に簡単に見せてしまったら危険だ。きれいなものは簡単に汚れてしまうし、壊れやすい。

彼を見て私が切なさの香りを嗅ぎつけるのは、きっとそういう原理と似ている。
美しいものはあまりにも儚くて、かたちあるものはどんどん変わっていってしまう。
心ない人たちに傷つけられて、世の中の悲しい仕組みを目の当たりにして、純粋なテヒョンくんが変わってしまったらどうしよう。いつまでも裸足で野山を駆けまわっていた頃の少年のままでいてほしい。
たぶん彼は、みんなが思っているよりずっと大人で、世の中の悲しさもずるさも、汚しさも知っていて、それでいてとても強い。例えそうだとしても、私たちは願う。いつまでも、お父さんに連れられて、はじめて訪れた宿舎を、裸足で走り回っていた、あの頃のテヒョンくんでいてほしい。どうかその笑顔を汚すもののない、優しい世界で生きていてほしいと。



2. 生まれる前から


テヒョンくんは非公開練習生だった。
防弾少年団という無名の事務所から出てくる未知のグループの最後の目玉だ。
大邱のアカデミーで公開オーディションがあることを知り、受けに行きたかったけど、両親に反対され見学だけしに行ったという帰り道に、BigHitに声をかけられ、事務所の非公開オーディションを受けることになったテヒョンくんは、練習生の頃、これといって取り柄のなかった自分は、すぐにクビになると思っていたそうだ。
ボンボヤS2の最後にナムジュンから送られた手紙の中でも、“テヒョンのある部分”が同じ目標に向かって歩んでいく過程でとても大変だったと話していた。
“ある部分”が何かは知らない。話を聞かなかったのかもしれないし、自由でその場の空気を読むのが苦手だったのかもしれない。だけど彼はクビになることなく、グループの隠し玉としてデビューしたのだ。
練習生だった当時の実力がどのようなものだったのかは分からないけれど、非公開練習生だったのは、グループの隠し球としての要因ともう一つ、おそらく引き抜きを恐れてのことではなかっただろうか。そのくらい、引く手数多になりそうな大きな魅力があるのだろう。
アメリカンハッスルライフで街で女の子をスカウトしたり、ショッピングに行った時も、テテだけが特別扱いを受けたり、立ち止まって話を聞いてくれる確率が高かったように思う。かわいいからだろう。そしてそれは顔だけはなく、持ち前の愛嬌のせいでもある。
ファランという初めて出演したドラマの撮影現場でもテヒョンのおかげでみんなすぐに仲良くなれたというような話を聞いたことがある。
そして撮影が終わって1年以上過ぎた今でもその時のメンバーで集まって遊びに出掛けたりしているのは、テテが積極的に動いてくれているかららしい。
彼の魅力はその類稀なるビジュアルだけではなく、その人懐っこさも大きな要因をしめている。誰彼かまわず話しかける時には、ジンくんとは違って少し恥ずかしそうにしていたりするけれど、そこがまたたまらなくかわいくて、一生懸命話す彼の様子に、どんな人でも耳を傾けたくなるのではないだろうか。

何も取り柄がなかったから、もしも防弾少年団になっていなかったら、おばあちゃんの畑を継いで農業をしていたと思うと話していたけれど、それは彼が生まれるずっと前から決まっていたことみたいに、何か見えない力が、世界のBTSになれるように彼を助けているような気がしてならない。まるではじめから、たくさんの人たちの星になることが決まっていたみたいに。



3. 泰亨


テヒョンくんはおばあちゃんのもとで育った。
お母さんは料理があまり得意ではなかったと話していたけれど、忙しい両親の代わりだったのか、14年間、おばあちゃんが親のように育ててくれたそうだ。
やりたいことをさせてくれて、食べたいものを食べさせてくれて、駄々をこねてもすべて受け止めてくれたというおばあちゃんが亡くなった日、
ステージの上で歌っていたテヒョンくんの姿を思い出すと、とても胸が痛い。
9月3日、フィリピンでのSHOW CHAMPIONのステージで「SAVE ME」の始まりに、ステージの隅で祈るようなポーズをしていた彼をとてもとても覚えている。
そのずっと後で、もし一曲だけ歌い続けるとしたらどの曲を選ぶ?という質問に、テヒョンくんは明るく「SAVE ME!!」と答えていたけれど、この曲に彼は、あの時どんな祈りを捧げていたのだろう。
あの日のステージで、チラチラとテヒョンくんを何度も気にかけて見ているように感じたジミンくんは、huluのインタビューで、彼について“心が汚れていない”と話していた。
“子供のように純粋だ”と表現するのとは違って、擦れていない。そんな姿がかわいく、考え直すきっかけや力を与えてくれるのだそうだ。そしてそんな汚れていない姿をとても羨ましく思うときがあると言っていた。


擦れていないまま大人になるのは難しい。そしてジミンくんが子供のように純粋なのとは違うと話していたように、テヒョンくんは決して子供っぽいわけではない。
ゆんぎがいつか話していたように“童心世界”にいる時もあるけれど、時々、とてもとても大人だ。
いつかのVliveでだっただろうか。テヒョンくんはこんなことを言った。
「自分のことを考える前に、自分のためにがんばってくれた人のことをまず考えると正しい行動ができます。」と。その考え方はとても大人で、とても正しい優しさを持っている。
“金泰亨” という彼の漢字の名前の“泰”の文字には、『穏やか』という意味があるそうだ。そして“亨”の文字には、『万事が思うようになる』という意味があり、作名師だったおじいちゃんが“難しいことにぶつかっても、すべてがうまくいくように”と名付けたそうだ。おじいちゃんがくれたその名前のとおり、ててくんには、とても穏やかで優しく、万事を思うようにする知恵があると思う。
やりたいことをさせてくれて、食べたいものを食べさせてくれて、駄々をこねてもすべて受け止めてくれたおばあちゃんや、素晴らしい名前をくれたおじいちゃん。大好きなお父さんやお母さんに愛されて、キム・テヒョンは、たくさんの人に希望や勇気をくれる、すてきな大人になったのだ。

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4. 光


2018年、初めての東京ドームのステージで、彼が私たちにくれた言葉はとてもとてもすてきだった。テレビの中でバッシングを受け、SNS上でも、たくさんのARMYたちが揺れていた。心ない言葉もあふれていただろう。


それを見ていたであろうテヒョンくんの口から出てきたのは、こんな話だった。

「この数日間、全世界にいらっしゃるARMYのみなさんが、日本にいらっしゃるARMYのみなさんと心を通わせる姿を見ながら、心が温かくなるのを感じました。」(一部抜粋)

いつもみたいに拙さの見え隠れするかわいい話し方ではなく、とても優しく流暢に、ネガティブな出来事の中の光を取り出してくれた。
きっと私たちは、こんなことがなければ一生気づかないで通り過ぎていたかもしれない。綺麗事だろうと、偽善だろうと、知らない国の知らない誰かでも、同じものを愛しているという理由だけで、手を取り合い寄り添いあえるのかもしれないという希望を。通りすぎてしまいそうだった光るカケラを、テヒョンくんは大切に私たちの前にそっと差し出してくれたみたいだった。

Vliveでお悩み相談室をした時のエピソードも印象的だ。
なんの質問だったか忘れてしまったり、よく分からない珍回答もおもしろかったけど、私が好きだったのは、小学校の時の友人の、誕生日の話だ。

友達の誕生日会の日、流行のプレゼントを用意し、楽しみにしていただろうに、当日になっても場所を教えてもらえず、彼は3時間も外で待ち続けたそうだ。公衆電話からたくさんのコインを投入し、出てもらえるまで電話をかけ続けたというテヒョンくんは、やっと教えてもらった場所へ出向き、プレゼントを渡し、夕方になって帰る時間がきてしまったから…とその場を後にしたそうだ。テヒョンくんは泣きながら帰ったという。2年後にその友達と仲直りをした時、いつもたくさんの友人に囲まれていた自分に嫉妬していたのだということを知ったそうだ。
テヒョンくんはたとえ傷つけられても、相手を罵倒したり、やり返してやろうなんてことは考えない。その彼とデビュー前、ばったり会って一緒にコーヒーを飲んだという話もしていた。テヒョンくんは忘れられない傷をつけられても、その友人を憎んだり嫌ったりしていない。誰かを憎まず、許すということは子供だろうと大人だろうと難しい。だけど彼には、それができるのだ。


テヒョンくんは、嫌なことがあった時、相手を攻撃したり罵ったりしない。
だけどふと悲しそうな顔をする時、彼は心の中で何を話しているのだろう。
RUN BTS!でバドミントンをしていた回、ててくんの失敗にジョングクが何気なく言った一言に傷ついたのか、ふっとみんなのそばを離れ、遠くに行こうとしていたところ、ジミンくんに「テヒョン〜」と呼ばれ戻ってきた…というシーンがかわいかったけれど、あの時のテヒョンくんはグクの言葉に傷ついたというより、役に立てなかった自分に苛立ったり落ち込んでいたのではないだろうか。




5. 無口な人は頭の中で


“無口な人は頭の中でいっぱいしゃべってる”


Twitterで見かけたのをきっかけに久々に観た映画にこんなセリフが出てくるのだけれど、私は主人公の純粋さに、テヒョンくんを重ね合わせて観ていた。
“無口な人は頭の中でいっぱいしゃべってる”

時々、はしっこで何も話さず黙っている時にも、話している途中で、一斉にわーっとしゃべるみんなの声にかき消されていく時も、テヒョンくんの心の中にはたくさんの言葉があるのかもしれない。だけどうまく言葉にできなくて、そっと人知れず押し殺してしまう気持ちがきっとたくさんあるんじゃないだろうか。


ボンボヤS3で、キャンプをしている時、赤い月を見て涙を流した彼は、何を思っていたのだろう。歌が悲しすぎたね。と慌てたように笑って涙を拭ってくれたジミンくんが、どうしても見せたかったという、きれいな月に感動したのだろうか。
もう会えなくなってしまった、名前をくれたおじいさんのことを思い出していたのだろうか。
マルタでメンバーと合流してすぐ、たったの3日程度はなれていただけで、今日までの旅の出来事を、堰を切ったように一斉に話し始めた、愛おしい6人の兄弟たちのことを、思い出していたんだろうか。その時彼は、いつもより少し大人みたいな顔をして、ちょっと引き気味に、でもニコニコと笑ってみんなの話を聞いていたけれど、きっとその時も、言葉にできなかった、メンバーたちの存在への、うれしさやありがたみがあったのではないかと思う。
そしてそんな風に、言葉にできなかった想いたちが、時々涙になって、彼の外へと流れていくのだろう。



2018年、テヒョンくんにとって24歳だった一年はどんな一年だっただろう。
MAMAの大賞を受賞をした時の、ジンくんのスピーチ中、あとからあとから溢れて止まらなくなった涙の中に、どれだけたくさんの、言えなかった想いがあったのだろう。
7年という長い月日の契約を更新し、自分たちが思っていたより、ずっと高いところからの景色を見ることになってしまった彼の、あの涙の中に溢れていたのは、きっと犠牲にしてきた自分の幸せのことではない。
街を歩いて映画を観たり、友達と食事に行ったり、恋をしたり、毎日かわいいヨンタンの待つ家に帰ること……そして面倒な仕事をこなしながら、たまの休みに羽を伸ばす……。そんな時間をまた、ずっと長い間失うことになるかも知れない恐怖は、彼にとって一番辛いことではないはずだ。
彼にとっての恐怖は、いつも隣にいる兄弟たちや、“自分のためにがんばってくれた人”たちの辛さや、抱えるものの重さなのではないだろうか。
大切な人たちの期待に応えられないかもしれない自分なのではないだろうか。


テヒョンくんのあだ名に“四次元”というものがある。
確かに時々、とても四次元だ。意味がわからないことを言ったり、突拍子もない行動をとったりするし、高いところを怖がるくせに、遊園地に行けば、絶叫マシーンでもめちゃくちゃ楽しんでいて不思議だ。

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気分屋で自分の好き勝手に行動しているように見える時もあるかも知れない。もしかしたらほんの数年前の彼には、確かにそういうところがあったかも知れないけど、今の彼はどうだろう。
メンバーたちが疲れや不安を抱えている時、持ち前の人懐こさと四次元と呼ばれるキャラクターを利用して、チームを盛り上げている気がするのは気のせいだろうか。

アメリカでの活動中、難しい質問が続いた後で、テヒョンくんがゆるい答えを繰り出すタイミングの良さはなんだろう。あれも天然なのだろうか。
じっとナムジュンや質問に答える他のメンバーたちの顔を見て、微妙な感情の動きを察知しているんじゃないかと思うのは考えすぎだろうか。



優しさにはいろんな種類がある。
たとえばホソクくんの優しさってとても細やかでまっすぐに優しい。さりげなく、押し付けがましくなく相手にそっと手を差し伸べてあげることのできる優しさだ。
その優しさはまっすぐだから、与えられた側もまっすぐに受け取ることができる。
ホソギヒョンが褒めてくれた!ホソギヒョンがこんなことをしてくれた!と弟たちから慕われるのはその優しさがとても分かりやすいからじゃないかと思う。
だけど、まっすぐな優しさは上手く使いこなせないと、時々とても残酷だ。(その点に於いてもホソクくんはすごい)
たくさんの愛を注がれて、まっすぐに生きてきた人には分からない、複雑な感情がこの世界にはどうしてもあって、そしてその複雑さを汲み取れるからこそ、分かりにくくなってしまう優しさがある。


2018MAMAの終演後のインタビューで、テヒョンくんが泣きながら、やっとありがとうというひとことをふり絞った直後、本当に一言なの?という雰囲気を断ち切るように、ゆんぎが「ひとこと言った言った!」と声をかけていたけれど、あのさりげない優しさに、何人の人が気づいただろう。さりげなくて多くの人が見逃してしまうのかもしれないけれど、誰よりもテヒョンくんの気持ちに寄り添っていた言葉だったと私は思った。
ゆんぎに手紙をもらったことをテテはとてもとてもうれしそうに度々話していた。以前、お互いに考えが全く違うから…と言っていた2人だったけれど、さりげなくて見逃されがちな優しさを持つもの同士としてだろうか……テヒョンくんの見逃されてきた真心をしっかりと見ていたのは、ゆんぎだったのではないかと思う。
相手を想って押し付けないように、繊細にさりげなく出した優しさは、時に四次元という言葉で片付けられてしまうけど、いつでもテヒョンくんは自分以外の誰かのことを思いやっている。じっと黙って頭の中でたくさんたくさん考えているのではないだろうか。
だからこそ、すぐそばにいる人たちの辛さや重さや悲しみを自分のことのように受け止めて、あんなに溢れ出してしまうほどに抱えているのかも知れない。



6. 細やかな人


グクはhuluのインタビューで、Vの魅力について、こんなことを言っていた。
「例えば周りに深く考えていないように見えても、1から10までチェックするような人です。」と。
細かい人だとも言っていた。それだけ度量があって、欲張りでもなく、やりたいことをきちんとひとつひとつこなしていく落ち着いた性格だという。四次元というイメージからはかけ離れているけど、私の好きなててちゃんが、そのグクの言葉の中にいた。深く考えていないようで、とても考えているのだ。


テテのソロステージはすごい。みんなでのパフォーマンス中ももちろん、フェイクや力の抜き方とか、かっこいいところは数え切れないほどあるけれど、そのすべてがぎゅっと詰め込まれていてソロの時にはよく分かる。
声の使い方や、指先から細かい顔の表情やカメラの位置まで完璧だ。
ある程度、生まれ持ったセンスも必要だけど、何も考えていない人が、ここまでのことをこなせるわけがないのだ。

努力を重ねて、1から10まで、緻密に計算されているんじゃないかと思う。

一方で、テヒョンくんは不器用だ。RUN BTS!のキムチづくりの回で、手袋のビニールがなかなか開けられないで、ずっとシャカシャカしていたし(もれなくナムくんと一緒に。)これは想像だけど缶ジュースのプルタブも一発で開けられないし、火曜日はハグの日なのにホホの日とか言ったりする。UNOのルールも覚えられない。
そしてみんなそんなかわいいててちゃんが大好きだ。

でも テヒョンくんは、それを自分の魅力だとは思っていないのではないかと思う。何か小さな失敗をするたびに、小さく傷ついていたとして、それをかわいいと言われることは、彼にとって嬉しいことだろうか?悲しいことだろうか?
連日のメンバーのVliveの電波状況が悪いのを受けてか、画質を落として初めてみたり、ゲーム中巧妙な嘘をついたりして、時々とても賢くて驚くけれど、それが細やかな彼の自分自身の望む姿なんじゃないだろうか。




7. Me and you


「네시 (4O’CLOCK)」というテヒョンくんが、初めてメロディと歌詞を書きプロデュースした一曲がある。

初めてのドラマの撮影で自分が辛かったとき、真夜中に抜け出し、公園でジミンくんと話をしたというエピソードがあるけれど、私はこの曲に出てくる“うたう鳥”をジミンくんのことだと思っている。そしてこの曲は、その時に演じていたハンソンというキャラクターに宛てた手紙なのだそうだ。
星になりたいと願っていたハンソンは、物語の終盤、“星”になってしまうのだけど、だからこれは、星に宛てた手紙なのだと、どこかへ移動している車中、ホソクくんにとてもとてもうれしそうに話していた。

ロマンティックだ。
自ら演じた架空の人物と心の中でとても仲良くなっているのが微笑ましい。
テヒョンくんはニキビのことをお友達と呼ぶし、だれかが潰そうとした虫を逃がしてあげたりする。こんな人、世界中どこを探しても見つからないのではないだろうか…。
年末の授賞式やビルボードで名前を呼ばれる前の彼の顔は、とてもドキドキしていることが画面ごしに観ていても手に取るように分かる。テヒョンくんの表情は、とても正直だ。ジミンくんは、擦れていない彼を羨ましいと言った。そんな汚れていない彼の部分に考え直すきっかけや力を与えてもらうのだと言っていた。


きっと私たちも同じだろう。
ニキビができたら最悪だけど、テヒョンくんにとってはお友達なのかと思ったら笑えるし、蚊を見つけたら憂鬱でしかないけど、テヒョンくんの助けた蚊の子孫かも知れないと思ったらなんだか少し微笑ましい。
人間関係で悩んでいるあーみーに、「好きな人たちとだけ付き合えばいい」と言ってくれる柔らかな優しさを思うと心が温かくなる。
そしてもしも、誰かに傷つけられたなら、小学生だったテヒョンくんのことを思い出せばいい。人を責めるのではなくそっと悲しみを抱えることがいいことかどうかは分からない。
だけど許すことのできる人になりたい。
ネガティブな出来事の中に光を見つけられる人になりたい。
私たちが、キム・テヒョンという存在を守りたいと思うのは、私たちがどこかに置いてきた気持ちや、見逃してしまうものがその汚れない笑顔の中にあるからだ。

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テヒョンくんは、どんな大きな賞よりも私たちARMYに出会えたことが何よりも貴重なプレゼントだと言っていた。
その言葉をそっくりそのまま返したい。
農夫じゃなくて、防弾少年団になってくれて本当にありがとうと伝えたい。

また別の日にはARMYはすべてで、友達だとも話していた。
私たちにとっても、彼はたくさんのことを教えてくれる恋人であり友達だ。
大切な友達だから、たくさんのきれいな景色を見せてあげたい。
ジミンくんがマルタで、テヒョンテヒョンとくっついて、色々な場所に連れていった気持ちがよく分かる。悲しいことがあった彼の心をキラキラしたもので満たしてあげたい。とっておきの秘密の場所をたくさんたくさん教えてあげたい。
大切な大切な友達だから。


テヒョンくんはいつか、今という時間に終わりがくることを知っている。
その時がずっとずっとこなければいいし、その時までずっと、彼の言うように笑顔で過ごせたらいい。

そしてもしも私たちがお互いによそ見をしてしまう日がきたとしても、
どこかでばったり会えたなら、またすぐに、まるで一杯のコーヒーを飲みにでも行くように、笑って話せる。
私たちは、とてもとても仲の良い友達だから。

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※おわりに
最後まで読んでくださりありがとうございます。
このnoteは人物の考察ではありません。だれかの中の“好き”という気持ちがいっぱいになりますように。



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