今後の乃木坂情勢と3つのアイドル属性

単刀直入にいうと歴代の乃木坂情勢は2回大きな変化をしています。第一回目は3期が加入し、合流したタイミング(17年3月頃)、第二回目は5期が合流したタイミング(22年の3月頃)です。その節目をオタクとして過ごしている方であれば真っ先に新メンバーである3期メンや5期メンに対しての抵抗感を示すオタクがいたことが頭に思い浮かぶでしょう。これらの一連の事件は起こるべくして起こっていると私は考えます。なぜか。まず世の中に存在する日本の女性アイドルは3種類の属性に分けられると考えています。それぞれを私は握手アイドル、団体アイドル、癒しアイドルと名付けています。握手アイドルとは名前の通り、握手会による売り上げ、すなわちCDの売り上げで利益を出す商法のアイドルグループやアイドルを指します。秋元康や指原莉乃がプロデュースするグループが全てこれに当てはまりそうです。ここで重要なポイントがあって、握手アイドルは握手会で強みを出せるメンバーが有利に戦えるということが分かると思います。ただ、握手アイドルの本質は握手会の売り上げが強いことではありません。握手アイドルの本質はグループ内や同じ期の他のメンバーを人気で出し抜きたいと思っているメンバー同士の競争を見たいというオタクが求めているアイドルだと思っています。これに当てはまるのが48グループの中だと昔行われていた総選挙に力を入れていたAKB、SKE、HKTなどが当てはまります。具体的な人物名を挙げるとするならばSKEの松井珠理奈があげられます。オタクであれば一度は彼女の名前を聞いたことがあると思いますが、この人の2018年の総選挙の時の事件についてです。当時48グループ内では珠理奈とHKTの宮脇咲良の次世代エースの競争にオタたちは目を釘付けにして見ていました。また珠理奈は乃木坂や当時の欅坂に対しての宣戦布告とも組み取れるような発言をし、アイドル情勢全体を彼女の話題一色に染めました。これが今の乃木坂と何の関係があるんだ?と思われる方が大半だと思います。なぜ関係があるのか。それは乃木坂の3期生や5期生たちは握手アイドルだからだと考えています。普段5ちゃんねるや掲示板をご覧にならない方はあまり目にしないことかもしれませんが、昔からアイドルオタク(昔とは具体的にAKB全盛期ぐらい?)や我々アイドルを考察することをやっているオタクたちからすると乃木坂3期は1期、2期と違ってAKBっぽく見えると言われています。乃木坂3期生は本人たちも豪語するぐらい体育会系で乃木坂1期や2期が作り上げてきた乃木坂のイメージとは大きく逸れていると感じます。また最初期の山下vs与田vs久保vs理々杏の対決は48グループの総選挙を彷彿とさせるような雰囲気でした。当時オーディション倍率4000倍を潜り抜けたメンバーたちということで乃木坂1期、2期、欅坂1期の倍率よりも遥かに大きいことから相当期待されていましたが、当然いざ合流すると、3期は乃木坂らしくない、不遇の2期が更に不遇になるなどといった批判的な意見が相当な数出ました。5期生も同じだと思いませんか?あれほど人気が横並びになっている世代、グループは自分のドルオタ人生の中でも見たことがないです。井上を筆頭に活動していくのかと思いきや菅原、川﨑、五百城、池田が後を追う構図。一ノ瀬、中西、小川、富里もスタートは転んでしまいましたが自分の役割を見つけて先ほどの4人に並ぼうとしています。また5期はとにかくミーグリが強い。この肉薄した競争かつミーグリが強いことが握手アイドルそのものだと思っています。当然それらの世代を快く思わないオタたちがいます。それは乃木の1期、2期、4期オタです。彼らは自分の推しが新メンバーに潰されることを嫌がって3期や5期へのアンチ活動をしていると思われがちです。それもあるとは思いますが、本質はそこではなく、1期と2期は団体アイドル、4期は癒しアイドルと属性が違うからだと思います。団体アイドルとは先ほどの競争アイドルとは真逆にグループ全体を応援していこうと思っているオタたちで世代ではないことに注意してください。なんといってもこの団体アイドルのオタクたちはそれぞれが持つグループのコンセプトを大事にしています。先ほどの握手アイドルのオタたちは世代単体で応援することはあってもグループ全体では応援しないオタたちです。この団体アイドルはグループ内のメンバーの競争にはあまり興味がありません。それよりも他のグループを見て他のグループとの競争に興味があります。乃木1期、2期のオタクだけでなく欅坂や櫻坂の全てのオタク、日向坂の一部のオタクたちがこれに当てはまっていると考えられます。いわゆる坂道グループ特有のものだと感じています。もう一つの癒しアイドルは名前の通り、癒しと言うぐらいですからそこまで他のメンバーとの競争や他のグループとの競争にはあまり興味がなく、ただオタ活したいみたいなオタの集まりだと思います。乃木4期だけでなく日向坂の一部のオタクや指原Gなどが挙げられます。先ほどの握手アイドルの例をもっと挙げるとラストアイドルなんかも当てはまりますね。48グループの中でもNMBやSTUといったグループは競争アイドルと団体アイドルの両方を持っていると思います。この2つのグループは今回は関係ないので割愛しますが。

そこで今の乃木坂情勢に話を戻すと、3期と5期は握手アイドル、4期は癒しアイドル、この時点で求めているものが違うオタクたちが対立するのは無理もないと思います。しかもこれに1期と2期の団体アイドルのオタクたちも少なからず亡霊オタクとして存在していることも事実です。この三つ巴の戦いが起きてしまっていることに皆さんは気づいていましたか?表面上では何となく分かっていたかもしれないけど、実際、自分の頭の中では根本的なところでそれぞれの世代の属性が異なることが原因として対立を生んでいると考えています。あの有名な林オタは林が4期だから4期オタってことは癒しアイドルが好きなんだ!って思う方もいると思いますが実は団体アイドルのオタクだと思っています。詳しくはここでは語りませんが山下や5期といったメンバーを批判していて、1期のようなメンバーを6期で求めているあたりおそらくそうなのかなと思っています。本人には全く自覚がないと思いますけど笑

ここで大事なのは今後の乃木坂が握手アイドルの方向に行くのか、癒しアイドルの方向に行くのか、はたまた団体アイドルの方に行くのかってことだと思います。そして握手アイドルの本質は先ほど書いたことだけでなく、話題性が必要ということもあります。48Gがあれほどグループとして強くなれたのは総選挙という話題性がドルオタだけでなく世間にも響いたというところにあると思います。ただ今の乃木坂情勢もっといえばアイドル情勢は昔の48Gと比べて世間から恐ろしいぐらい興味を持たれていません。なので握手アイドルの路線に進もうとすると、せめてドルオタに対してだけでも興味を持ってもらいたいわけです。ただ握手アイドルというのはトップアイドルグループにしかできない売り方でもあります。2023年の一年間の日本の市場での乃木坂の売り上げは2位の日向坂の2倍もあり、ここ1年の中ではトップアイドルグループに相応しいと言えると思います。ただこの売り出し方は非常にリスキーです。話題性がなくなった瞬間一気にグループは転落します。コロナ禍明けの乃木坂のメインイベントをみると5期加入はとても大きい話題になりました。別の記事でも書くつもりですが中西、岡本の件も話題になってあれはよかったと思っています。去年のmonopolyの売り出し方も自分の中では引っかかってます。あれほど櫻坂の承認欲求のようにteaserを出したり、オタの関心を引くために謎解き企画を用意したりと運営は話題性というのを全面に押し出しているように思えます。つまり今のところ運営は握手アイドルとして乃木坂を売り出そうとしているわけです。 ただこれもありだと私は考えています。なぜなら5期であれだけの逸材を集めることに成功したのだから6期でも話題性のある子を選べるのではないか?ということです。2021年、5期オーデが開催されると分かった時自分の中でも今のアイドル情勢や坂道情勢を見た上で、もう逸材はこないと考えていました。しかし蓋を開けて見たら逸材ばっかり。あのままだとオタ卒できそうな自分を引き留めてしまうほどの逸材でした。(特に自分ら握手アイドルが好きな人たちからしてみれば)そこで今後の乃木坂にもある程度話題性のあるメンバーを取り込むことはできるのではないかと考えました。つまり今の乃木坂は非常に危ない橋を渡ろうとしているどころか渡っている途中でもあるのです。しかし全ては6期生がどうかで決まるものだと私は考えます。6期生で1、2期生と似たようなものを感じるようなメンバーが加入すれば、それは団体アイドルの道に進むこともできるようになります。ちなみに団体アイドルの将来性はどうなのか?という話なのですが、安泰だが伸びしろはあまりないと言ったところでしょうか。櫻坂は欅坂改名後2年は欅坂時代からのコアなオタによって支えられてきたと皆が思えると思います。ここ一年で人気は確かに上昇したものの欅坂時代同様すぐにコアでないオタは去ってしまっているのも事実です。ただコアなオタすなわち団体アイドルとしての櫻坂や欅坂が好きなオタたちは離れないのでリスクは背負っていないと思います。日向坂に関しては複雑なのでここでは割愛させていただきます。

何となく今の乃木坂情勢と乃木坂の将来が分かってきたでしょうか?私の個人的な目線を取り入れると6期オーデでは私のような握手アイドルのオタがオタ卒することを考えると、1、2期に似たような子達に入ってきて欲しいなという願望はあります。もちろんそんなことを言ったところで何かが変わるわけでもありませんが。皆さんの今までの自分のオタ遍歴から自分がどういうオタで今後のオタ活はどうなって、どういう形でオタ卒するのかある程度見えて来る材料になれば幸いです。

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