あの夏の思い出

あれはとある高校に合宿に行った時のこと

もう長いこと一週間ぐらい合宿が続けて行われていて心も体もヘトヘトだった

もちろん合宿の間も暴力や罵声は続いていた


合宿の思い出で一番よく覚えてること

普通の高校の教室にブルーシートが貼られてその上に布団を敷いて寝ていた

疲れもピークに来ていたのか ある夜 体中に蕁麻疹が出た

体中に蕁麻疹が出たのは人生の中で後にも先にもあの時だけだ

これは大変だと思って顧問のところに行った

名前をつけておいた方がいいな

A先生としよう


いわゆる体育館にある教官室のようなところに先生に会いに行った

それとそこには他の学校の先生もいた

就寝前だった

おそらく先生たちは酒盛りでもしていたのだろう

「先生体中に蕁麻疹が出てます。どうしたらいいか分かりません」

するとA先生は「そうかまあ大丈夫やねたら治るやろ」

と適当にあしらった


そしてその場にいた 他の学校の先生に衝撃的なことを言われた

よく覚えている〇〇工業高校 このコーチに「お前可愛いやん、とりあえずさ、ココ舐めろよ。な、わかるやろ」 と言いながら彼は自分の股間を指差した


A先生は笑っていた

僕は 恐怖で震え上がっていた

A先生は「今言われたことはおかあちゃんには内緒やで」そう言った

覚えている。おそらくその場にいた大人、このことは誰も少しも覚えてないだろう

「酔っ払って言ったことだ」何て言うかもしれない

もちろん証拠なんてない


でも僕は覚えている


復讐したいわけじゃない

ただ一言謝ってほしい


それだけで許せるか分からないけど


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