保証を長くすればいいという問題でもない

 GIGA端末にかぎらず,タブレット端末の保証制度としては,通常の1年間のメーカー保証だけでなく,保証期間を追加して6年保証などという自治体もあるようだが。

画像1

 現状からいうと,保証により無償修理や交換ができますといったところで,「すぐ」かどうかは,厳しい現実になっている。つまり,今は,「交換部品がない」状態が続いているのだ。だから,保証に入っておれば大丈夫というのではなく,学校又は,教育委員会に,予備機が一体何台あるのかというところが大事になってくる。ギリギリの台数しか整備していないところは,修理,交換に何ヶ月も待たされることとなるのは見えている。となると1人1台にはならない。機種によってはだんだん修理待ちが増え,公平性が失われてしまわないかな。

 さらに,修理,交換を日々繰り返していると,HDDが新しくなって,前と同じ環境をそこに復元するところまでやってくれるのかという問題。これは,クラウド環境を活かしたシステム以外では,とても手間のかかる部分だし,お金が発生するものになる。さあ,そこまで面倒見てくれるかなと心配になる。それも保証内だろうが,時間はかかる。ほったらかしになると,現場では,とにかく早く子ども達に渡したいから,何とかムリをしてでも使えるようにしてしまうかも知れない。子供のことを思うからこその行動であるが,情報担当者が,夜な夜な黙々と作業しているようにならないかと心配である。

 chromeブックなら,こういうときに,どんなに新しいマシンがきても,アカウントを入れるだけで,同じ環境になる。もちろん,i-Padもwindowsも,MDMを使って,そういうこともできるが,各端末での初期設定操作まで考えると,一番簡単なのはchromeブックかなと思うが。いずれにしても,途中でのマシン交換が発生したときに,同じように復帰できることまで考えて,導入されていることを願うばかりである。

画像2

 キッティング事業者は,今てんてこ舞いで,新規導入と初期不良の対応で,それはもう大変な状態である。まして,この時期に大規模アップデートが走ってしまうという問題。期限内導入や,修理品の手配などを約束しているが,PCメーカーはほとんどが海外なので,世界のサプライチェーンに頼らざるを得ない。どこかの国が,七ならべのように,8や6のカードを止めていると,部品数の多いタブレットは完成しない。こうなってくると,全くだれも得しない。

 安物買いの銭失いということわざ通りにならないようにしないとね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?