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【ちょこっと公開】企業で活かす心理学研究〜アンケート調査編〜 開催レポート

こんにちは。サイエンスコミュニケーター@イデアラボの井原です。

イデアラボは,心理学に特化した研究開発コンサルティングの会社です。R&Dやマーケティングに,心理学の「ヒトを測る」という視点を組み合わせることでより深く,より正しく,ユーザーを知ることにつながります。

こうした心理学のアプローチを知っていただくために,2021年から「企業で活かす心理学研究法」というオンラインセミナーを始めました。

セミナーは無料と有料のものがあり,無料セミナーでは幅広く皆様に「なぜ,どうやって心理学が製品やサービス開発に役立つのか」というお話を,有料セミナーでは講義形式で,具体的な調査法等について解説しています。

このノートでは,有料セミナーがどんな内容なのかもう少し知りたい…という方に向けて内容を一部公開していきます。

どんな人が対象?

R&Dやマーケティングなど,ユーザーの生活や気持ちに関するデータを必要とする方にオススメです。

◆ ユーザー調査をはじめたいが,何からはじめたらいいかわからない
◆ とりあえずアンケート調査はしているが,いまいちうまく活かせない
◆ 長年同じアンケートを使っているので内容を改善したい

セミナー内容は大学授業レベルですが,心理学に関する知識やアンケート調査の経験に関わらず聞いていただけます。

メリットは?

「本なら1冊」「授業なら2コマ」くらいの基本知識が体系的にぎゅっと凝縮してあることです。また,セミナーだけではなくその後の質問コーナーや,後日の個別相談会でじっくり相談できることもポイントです。個別相談では,日頃の調査に関する悩みや,作成したアンケートの添削なども相談していただけます。


具体的にはどんな話?

今回の講師は,コンサルティング事業部 研究員の児玉が担当しました(博士号は教育学)。面接法・質問紙法の経験が豊富で,現在も大学で教育心理学や家族心理学の講義を担当しています。

①質問紙法とは?

まずはデータを取る手法としての「質問紙(アンケート)調査」の位置づけや,メリット・デメリットなど概要をお話ししました。

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②質問紙法の進め方

その後は,質問紙法の進め方についてフローチャートを用いて解説がありました。まずは調査の仮説をどのように絞り込むのかという話から,具体的にどのように参加者をリクルートして,倫理的配慮や謝礼はどうするかという実践上の注意点まで説明がありました。

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②質問紙法の手引き

質問紙調査全体の流れがわかったところで,最後は実際に計画&実施する時の注意点についての話でした。

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一般的なマーケティングリサーチの基礎講座,などでは取り扱われることのない「尺度(ある概念について測定するために,適切な手続きのもと作成された項目セットのこと)」についてもしっかりと説明がありました。

どのような形式で質問するか(はい/いいえ?リッカート法?得点を聞く?),自由記述は入れたほうがいいのか,など気をつけるべきポイントが学べる内容になっていました。

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続いて,回答者の選別について。これも普段はあまり聞く機会が無い話ではないでしょうか。先行研究をもとに,どのような不良回答が起こり得るのか,それを回避するためのポイント,また回答者を除外する時の考え方などが先行研究をもとに紹介されていました。

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最後は作成した質問紙を見直すチェックリストを紹介して終了。回答者側の気持ちを想像して,負荷が多すぎないように,意味を理解して答えやすいように設計するためのポイントを紹介してもらいました。


今後の予定

今後もイデアラボでは,企業の方に役立つ心理学の考え方をお伝えするセミナーを開催予定です(タイトルや内容は変更の可能性があります)。

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次回は,12月10日に「実験計画法」が予定されています。

企業で活かす心理学研究法_実験計画

人間の心や行動は複雑で,その因果関係を検証するための実験計画には専門的な知識が必要です。企業との共同研究経験も豊富な専門家が,抑えておきたいポイントを丁寧に解説します!

これだけ知っていれば,もう実験データがお蔵入りしてしまうこともないはず…!?

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