「じゃないほう」の心理学 〜代表澤井が目白大学にて講演しました〜
「心理学を武器に社会で活躍する」を掲げる目白大学 心理学部。
心理学といえば,おそらく一般的にはメンタルヘルスに関わる「臨床心理学」のイメージが強いのではないかと思います。
そのイメージ通り,心理カウンセリング学科の学生さんは臨床心理学を中心に学んでいます。
しかし人間はとても複雑な存在なので,どの角度から人間を知ろうとするかという視点によって細かく専門が分かれています。
同大学の浅野憲一先生は,以前から学生さんたちに臨床心理学以外の心理学の話も伝える機会を作りたいと思っていたそうで,澤井に声をかけていただきました。
澤井からの講演タイトルは「じゃないほう」の心理学。「じゃないほう」って何…?
心理学を活かした仕事って?
講演が開始して早速,澤井が学生さんに問いかけてみると,「カウンセラー…?」「大学教授…?」「それ以外は思いつかないです…」と答えてくれました。
世の中一般でもおそらくそのような認識ではないでしょうか。
しかし澤井が学生時代に出会ったのは「基礎心理学」。
文学部とは名ばかりに?実験や解析に明け暮れる日々を過ごした澤井はカウンセラーでも大学教員でもない方法で,「心理学」を仕事にしています。
さて,基礎心理学を活かした仕事とはどんなものなのでしょうか?
心理学は,臨床心理学のように「ヒトとヒトの関係」にフォーカスした分野もあれば,「モノとヒトの関係」にフォーカスした分野もあります。
こうした基礎心理学的な知見は,モノづくりやサービスを開発する企業にとっても有益な視点であることが多いため,イデアラボはアカデミックな立場からビジネスでの課題解決を支援しています。講演ではいくつかの事例紹介を行い,学生さんから驚きや納得の声をいただきました。
あらゆる心理学の協働が必要
そしてもう一つ重要なこととして,イデアラボでは基礎心理学だけではなく,実は臨床心理の専門家も活躍しているお話をしました。
臨床心理学の専門家のスキルのひとつには「面接調査(インタビュー)」があります。弊社では以前,環境省との案件で「人がもっと省エネするためにはどうすればいいか?」というテーマでの研究がありました。
一見すると臨床心理学とはあまり関係がなさそうですが,工学系の研究者が作った装置をもとに,ユーザーにインタビューするという調査の中で臨床系の専門家が活躍してくれました。
このように,澤井からは「カウンセリング以外の心理学とは一体何をする学問なのか」「臨床心理学を学んで身に付くスキルにはどのような汎用性があるのか」と言うことをお話しさせていただきました。
学生さんから頂いたコメント
将来のビジョンが拡がった,勉強の意味を見出せた,やる気につながったなどの前向きな感想をたくさんいただきましたので一部をご紹介します。
改めて企画してくださった浅野先生をはじめとする目白大学の方々に感謝いたします。
浅野先生いわく,学生さんも保護者さんも「心理学を学んだその後」というのはとても気になるテーマなのだそうです。
大学院に進学して公認心理師・臨床心理士を目指すパターンはイメージできるものの,それ以外ではなかなかイメージがつきにくいものですよね。
学生の頃から心理学で仕事をするのは難しいよ,というのはいろいろな場面で聞いてきましたが,実はイデアラボのような会社もひっそりあるのです…!
「基礎心理学」を中心に事業を展開しているニッチでユニークな企業として,こうした話をさせていただく機会があることを嬉しく思っています。
講演のご依頼,ご相談などありましたら,info@idealab.co.jpまでお気軽にご連絡ください。
研究の知見を正しくビジネス現場に応用することで、研究で食べていける社会を目指しています。