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webデザイナー・グラフィックデザイナーが、仕事を引き受けてはいけないクライアントの特徴

独立起業して14年経つ、webとグラフィックのデザイナーです。私がこれまでに、仕事を引き受けて大変苦労したことがあり、いくつか、仕事を引き受けてはならない相手のパターンがわかってきました。

正直なところ、偏見に富んだ内容ですが、私個人にとっては重要な経験則です。

高齢わがままクライアント

高齢になると、論理的判断ができなくなるタイプの方が多く見受けられます。65歳を超えて柔軟な思考、物事のやりとりが出来るという方は、非常にまれだと思います。
どんな分野でも多かれ少なかれそういった傾向はあると思いますが、IT関連においては、顕著です。
年齢の分、培われた深い知識と洞察力を兼ね備えた、尊敬すべき先輩方はもちろんいらっしゃいますが、ほとんどの場合、面倒が増えるだけです。その面倒を差し引いてもやるだけのメリットがあるかどうかをよく考えるべきです。

  • 「突然に意見をくつがえす」
    理論ではなく、そのときの「気分」で物事を決めます。

  • 「やたら多くの別案をむやみに出させる」
    あれもいいかな、でもこっちはどうかな??
    まるでウィンドーショッピングのごとく、一貫性なく、別のデザイン案を出させます。入稿期限ギリギリまでそれが続きます。こういう仕事に陥ってしまった場合は、うまく「時間切れ」にさせて、以後、一切仕事は受けないことが無難です。

  • 「デザインや色彩について、根拠不明な非常に強いこだわりがある」
    独自の趣味・趣向につきあうのが大変です。
    労力に見合った報酬をいただけるのであれば、そういった個人的なこだわりに対して、とことんつきあっても良いのかもしれませんが、大抵、金額には見合いません。
    webの仕事で、「あと0.1%、青色の濃度をあげてください」
    「いや、やっぱり今度は黄色を0.2%下げてください」とか。
    その色調差、仮に変更したとして、アンタの使ってるTFパネルの安いモニタで再現されるの?目視で差を判断できるの?時間の無駄です。

  • なにごとも自身のものさしでしか測れない
    自分の知らないことに出くわすと、すぐに怒り出します。
    これは、社会的地位が高い、高学歴の方に多いです。

  • プライドだけはやたらと高い

ITリテラシーがあまりにも低すぎるクライアント

世の中には、私達、グラフィックデザイナー、webデザイナーとして生計をたてているような人からすると、にわかに信じがたいほど、IT機器の扱いに不慣れ人たちがいます。そういった方と仕事するのは、「パソコン教室」状態になってしまうので、すぐに逃げ出しましょう。下記のような特徴があります。

  • メールが打てない、見られない
    メールを送っても見てもらえません。妙なセキュリティ設定を本人の知らぬ間に入れてあったりして正常に届かないことも多いです。また、メールの送信もできません。

  • 添付ファイルを開けない
    jpegや、zip、pdf、なにを添付しても開くことはできないですし、オンラインストレージなんてもってのほかです。
    確認のためのやりとりができません。

  • 連絡手段は電話・FAX・郵送のみ
    昭和の連絡手段しか使えないという人も多いです。この令和のご時世、嘘みたいな話なのですが、とくに昭和40年代生まれより前の世代ですと、そういった方が散見されます。そもそもwebサイトを発注したのにインターネットを今までまったく見たこともないという人すらいました。「ブラウザってなに?」「アドレスってなに?」「クリックってなに?」テストアップしたwebサイトの閲覧方法を、書面にして郵送で送って説明したことがあります。webサイトの修正指示も葉書で届きます!

ビジネスネームを使っているクライアント

本名がとても読みづらいなどの理由がある場合や、youtuberとかインフルエンサーであれば理解できるのですが、世の中にはなぜか本名ではなく、ビジネスネームを使って仕事をしている人がいます。

そういった方は、ナルシストなのかわかりませんが、ひとりよがりのおかしなこだわりが強いので、面倒が非常に多いです。

最終判断を自分でくださないクライアント。経営者の親友、娘、占い師が最終決定権を持つ。

独立起業するまで、会社経営者というのはなんでも自分で最終判断を下すものだとおもっていたのですが、そうでない方が一定数いることがわかりました。

デザインが最終確定したあとに、「娘がこれはダサいと言った」とか、「親友がこれはよくないと言った」とか、

一番驚いたのは、「信頼している占い師が、そのデザインは違うと言った 」といって、判断をくつがえすことです。それで、作り直しの費用がいただけるのであれば良いですが、そういうことはありません。

企業で、社長が出した決裁を、会長や顧問がくつがえすというのも多く見てきました。それはまだ理解できるのですが、さすがに経営者の娘や親友、果ては占い師の意見で、ひとつひとつ確認をとって積み重ねてやっと入稿にこぎつけた制作物が、全否定されるのは、疲れますね。

美大卒、元デザイナーのクライアント担当者

美大卒、元デザイナーのクライアント担当者。これは数あるNGクライアントの中でもひときわ危険です。
みな一様に、ひとりよがり・思い込みの強いこだわりを持っています。主張に一貫性があれば、その人の言うとおりつくってあげれば良いですが、そういう方は、社内で「デザインができる人」という立場と見なされている場合が多く、仮にとくに問題の無いデザインであっても、その人が何も言わずに、デザイン案を素通りさせるわけにはいかない。
「何かしらの存在感を出さなければいけない」「もしくは、自分はデザインができるというところの見せ場」となってしまうことがあり、余計なうんちくをからませて、面倒なことを言ってくる人がいます。こういったことを言ってくる人がいたら、辞退して逃げ出すか、クライアントの上役に相談しましょう。

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